赤ちゃんへの声の掛けかた
「赤ちゃんへの声掛け」と聞くと「今日もかわいいでちゅね~」など、赤ちゃん言葉で話すイメージを持っている方もいるでしょう。
子どもと接した経験が少ない方は「赤ちゃん言葉を使った話し方はしたくない」「恥ずかしい」という気持ちから、赤ちゃんへの声掛けに苦手意識を抱いてしまうこともあるようです。そんな方は、今回の記事を参考に対処してみてくださいね。
赤ちゃん言葉を使わなくてOK
「かわいいでちゅね」「そうなんでちゅか~」などといった赤ちゃん言葉を無理に使う必要はありません。
また、赤ちゃんに声を掛けるときは自然と高い声になることがありますが、それを「嫌だ」「恥ずかしい」と感じるのであれば高い声やかわいい声を出さなくても大丈夫です。
大人と話すよりもゆっくり抑揚をつける意識を
赤ちゃんへの声掛けは、大人同士で会話するよりも子どもに話しかけるようなゆっくりとした口調で、抑揚をつける意識を持つとよさそうです。
会話の内容は、「今日は天気がいいね」「ごはんは何にしようかな」など、独り言のようなテンションからはじめてみてもよいでしょう。
赤ちゃんが発した言葉を繰り返すだけでもOK
赤ちゃんは「あー」や「うー」、「ばばば」などの声を発することがあります。これらはクーイングと言われますが、この言葉をまねして返すだけでもOKです。例えば、赤ちゃんが「あー」と言ったら、「あー」「あーね」など、オウム返しでもよいのです。
クーイングは会話のはじまりだと言われています。返事をしたらそれに対して赤ちゃんがまた「うー」と返してくれることがあります。ちょっとした会話のようで楽しい時間を過ごせますよ。
目に入ったものを伝えるだけでOK
「赤ちゃんに何か声掛けするのは、やっぱり難しい」と感じる場合、自分が目に入ったものを伝えるだけでもOKです。「メリーがまわっているね」「お湯が出ているね」など、実況中継をするようなイメージです。
慣れてきたら、「メリーがまわって楽しいね」「お湯があたたかくて気持ちよいね」など、赤ちゃんの気持ちを代弁する言葉をプラスするとよりよいでしょう。
好きな歌を歌う、絵本の読み聞かせもおすすめ
パパやママが子どものころに歌っていた曲や、好きな曲を口ずさんであげるのもおすすめ。赤ちゃんはきっと興味深く見つめてきてくれるでしょう。
歌に限らず、絵本の読み聞かせでもOK。大人の目から見てわからなくても、赤ちゃんはちゃんと反応していますよ。ぜひいろいろな絵本を読み聞かせてあげてください。
無理に「話さなければ」と思わなくてOK
「赤ちゃん言葉を使わなければ!」「赤ちゃんにとって、ためになる声掛けをしなければ!」と、肩ひじ張る必要はありません。自然に出てくる言葉を話せばOKです。
赤ちゃんならではの反応は今しか見ることができないものです。ぜひ、赤ちゃんとの時間を楽しんでくださいね。
- 今福 理博、大橋喜美子、明和 政子「大人の発話スタイルが乳児の顔注視行動に与える影響」音声研究 第20巻第2号,https://www.jstage.jst.go.jp/article/onseikenkyu/20/2/20_48/_pdf(2016)
- 株式会社大修館書店「0歳児の姿と大切にしているかかわり」保育ハンドブック(https://www.taishukan.co.jp/item/hoiku_handbook/pdf/032-041.pdf,2020年11月29日最終閲覧)