ウォーターサーバーで起きうる子どもの事故
子どもの事故が起きることもあるウォーターサーバー。一体どんな事故が起こる可能性があるのか、事故の種類と原因をご紹介します。
【やけど】
年齢層別のやけど事故件数を見ると、1歳児の事故が最も多く16件(16人)発生し、次いで0歳児の事故が多く14件(14人)発生しています。
0~1歳児の事故件数が全体の75%を占め、また0~3歳児の事故件数は37件(37人)で全体の92.5%を占めています。
※1
このように、ウォーターサーバーによる子どもの事故の大半は、熱湯を浴びてやけどをするという事故です。子どもが触っているうちにチャイルドロックが外れたり、蛇口全体が取れてしまったりすることもあるので、チャイルドロック機能が搭載されていても油断はできません。
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構「ウォーターサーバーによるやけど事故」(https://www.nite.go.jp/data/000072621.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
- 近畿経済産業局「乳幼児をウォーターサーバーに近づけないようにご注意ください。」(https://www.kansai.meti.go.jp/E_Kansai/page/201610/07-2.html,2021年3月8日最終閲覧)
【下敷き】
- ウォーターサーバーに登るなど遊んでいたらサーバーが倒れてきて下敷きになる
- 独立行政法人国民生活センター「子どもが下敷きに 家具やテレビの転倒に注意」(http://www.kokusen.go.jp/mimamori/kmj_mailmag/kmj-support132.html,2021年3月8日最終閲覧)
【感電】
- ぬれた手でコードを触る
- コードで遊んでいるときに感電する
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構「屋内の事故から子どもを守る」(https://www.nite.go.jp/data/000097814.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
- 消費者庁「2019年消費者庁重大事故」ウォーターサーバーに関する重大製品事故(https://www.jdsa-net.org/pdf/2019recall.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
ウォーターサーバーの事故防止のためにできること
子どもをウォーターサーバーの事故から守るためには、次のような防止策を徹底することが欠かせません。やけどとサーバーの転倒を防ぐ方法を知って、安全に使える環境を整えましょう。
転倒防止ワイヤーでウォーターサーバーを固定する
ウォーターサーバー転倒による子どもの下敷き事故を防いでくれるのが、転倒防止ワイヤーです。取扱説明書の設置方法にも、多くの製品で「転倒防止ワイヤーを設置してご使用ください」と記載されています。子どもが登ろうとして遊んだとしても、簡単に倒れてしまわないようしっかりと固定してから使用しましょう。
- プレミアムウォーター「ウォーターサーバー 取扱説明書」(https://premium-water.net/page/wp-content/uploads/img/page/manual/slim_server3_manual.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
アース線を接続して延長コードは使わない
子どもを感電事故から守るには、アース線を接続することと、延長コードを使わないことが基本です。コードに触るつもりがなくても、ウォーターサーバーの近くで遊んでいるうちについ触ってしまう…ということもあるかもしれません。感電は生命を危険に脅かす大きな事故につながりかねませんので、正しい設置方法を守ることが大切ですね。
- プレミアムウォーター「ウォーターサーバー 取扱説明書」(https://premium-water.net/page/wp-content/uploads/img/page/manual/slim_server3_manual.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
チャイルドロックの解除操作を子どもに見せない
パパママがいつもしているチャイルドロックの解除。子どもが見ていると、その操作を覚えて自分で解除できるようになる恐れがあります。チャイルドロックを解除しているところは子どもに見せないようにすることが、ウォーターサーバーでのやけど事故防止につながります。
日常的に使うものなので難しいかもしれませんが、子どもの居場所から見えないようパーテーション(パーティション)などを利用すると良いでしょう。
- 近畿経済産業局「乳幼児をウォーターサーバーに近づけないようにご注意ください。」(https://www.kansai.meti.go.jp/E_Kansai/page/201610/07-2.html,2021年3月8日最終閲覧)
定期的に蛇口やチャイルドロックの確認をする
蛇口に緩みやガタつきが見られないか、チャイルドロックは正常に動作するか…子どもの事故を防ぐには、定期的にウォーターサーバーの機能をチェックするようにしてください。もし異常が見られたらコンセントを抜いて熱湯が出ないようにし、すぐに点検・修理を行ってもらうようにすれば安全性が高まります。
- 近畿経済産業局「乳幼児をウォーターサーバーに近づけないようにご注意ください。」(https://www.kansai.meti.go.jp/E_Kansai/page/201610/07-2.html,2021年3月8日最終閲覧)
ウォーターサーバーに近づけないようにする
ウォーターサーバーの事故を最も確実に防ぐ方法は、子どもを近づけないことです。近づけないようにチャイルドゲートを設置すると安心でしょう。
キッチンにウォーターサーバーを設置するケースもありますが、キッチンは他にも危険なものがたくさんある場所ですよね。キッチンにも近づけないようにゲートを設置すれば子どもの事故防止に大きく役立つはずです。
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構「ウォーターサーバーによるやけど事故」(https://www.nite.go.jp/data/000072621.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
- 独立行政法人製品評価技術基盤機構「ウォーターサーバーによる乳幼児のやけど事故防止について」(https://www.nite.go.jp/data/000072468.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
小さな子どもがいる家庭でのウォーターサーバーの選び方
これからウォーターサーバーを設置したいと考えているなら、子どもにとってより安全な製品を選びたいですよね。小さな子どもがいるご家庭でのウォーターサーバー選びは、次のようなポイントを意識してください。
- 二重ロック式やキーロック式などロック解除が複雑であること
- サーバー上部にチャイルドロックが設置されていること
- 高い位置に設置できる卓上型であること
- 水のボトルを下部に入れるタイプであること
- JDSA(日本宅配水&サーバー協会)による製品事故防止対策の基準を満たすこと
ロックが簡単に解除できないことをチェックした上で、JDSAの適合マークが表示されていること、下部に重心があり転倒しにくいボトル下置きタイプを選びましょう。
- 一般社団法人 日本宅配水&サーバー協会「乳幼児の火傷事故防止対策に関する指針 (ガイドライン)」(https://www.jdsa-net.org/pdf/20160401.pdf,2021年3月8日最終閲覧)
子どもを事故から守る!ウォーターサーバー設置は慎重に
ウォーターサーバーは子どもにきれいな水を飲ませてあげられて、すぐに温かいお湯を使える便利な家電ですが、やけどや下敷き事故などの原因にもなりかねません。
設置するときには転倒防止ワイヤーを取り付け、子どもの手の届かない場所に置くことを心がけてください。もちろん、安全性の高い製品を選ぶことも大切です。
安全性に配慮して正しく使い、子どもの健康とともに安全性も確保してあげましょう。