骨盤底筋群の筋力の低下が原因になりやすい
尿漏れは誰にでも起こりうることですが、女性の場合は産後に悩まされる方がいます。
尿漏れの原因と考えられることはいくつかあります。ただ、出産後に頻度が増えたという場合は、分娩時の胎児の動きによってぼうこうや骨盤底筋が圧迫されたことが原因と言えるようです。
分娩時に胎児を外に出そうと骨盤周りの靭帯が緩みます。しかしその後、骨盤の底面にある骨盤底筋群がうまく使えなくなってしまい、尿漏れにつながりやすくなる場合があります。
- セントラルレディースクリニック「骨盤底障害・排尿障害」(https://www.clc.or.jp/MedicalInformation/PFM.html,2021年3月26日最終閲覧)
- あおいクリニック 「産後の尿トラブル」(https://aoi-clinic.yokohama/泌尿器科/産後の尿トラブル,2021年3月17日最終閲覧)
産後の尿漏れは骨盤底筋体操で改善
産後の尿漏れは一時的なもので、産後1~2か月ほどで自然に治るのが一般的です。それでも、なるべく早く改善したい、なかなか治らないという場合は、骨盤底筋体操にチャレンジしてみましょう。
尿漏れが気になっていなくても、産後すぐから骨盤底筋のケアをしておくことが、将来的な子宮下垂や子宮脱の予防にもなりますので、産後の入院中から産褥体操として取り入れてもいいでしょう。
骨盤底筋体操は、肛門と膣を締めることにより排尿を一時的に抑えることができる骨盤底筋を鍛える体操です。産後でなくとも、加齢によるホルモンバランスの乱れや筋力の低下などが原因で尿漏れしやすくなった場合にもおすすめです。
骨盤底筋体操のやり方
骨盤底筋体操は、尿を我慢する時に肛門と膣が締まる感じをイメージしながらやってみてください。
手順は下記です。
- あおむけに寝て肩幅まで足を開いて膝を立てる
- 肛門と膣、尿道を締めたり緩めたりを2,3回繰り返す
- 次に、ゆっくりぎゅうっと締めて3秒間ほど止め、ゆっくりゆるめていく
という動作を何回か繰り返すだけでOKです。
あおむけの状態以外にも、ひじや膝をついた姿勢、テーブルなどに手をついて支えた状態、椅子に座った状態などで日常的に体操を繰り返してみてください。
なかなか効果を感じられなくても毎日続けることが重要なのだそうです。気が付いたときに少しずつでもチャレンジしてみることをおすすめします。
- 利根中央病院「骨盤底筋体操のすすめ~骨盤底筋を鍛えて尿漏れ予防~」(https://www.tonehoken.or.jp/kenkou/kenkou_201507.html,2021年3月17日最終閲覧)
- あおいクリニック 「産後の尿トラブル」(https://aoi-clinic.yokohama/泌尿器科/産後の尿トラブル,2021年3月17日最終閲覧)
産後の尿漏れは改善できる
産後にはいろいろなトラブルが発生することもあり、その中でも尿漏れはとてもデリケートな問題。でも、改善していくことはできますので、ぜひできる範囲の骨盤底筋体操から始めてみてください。
また、尿漏れ以外に頻尿など他にも気になることがある場合は、病院で検査を受けるようにしてくださいね。