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7割の親がたたいた経験あり、理想通りにならない育児で必要なことは?

子どもをたたいたり、怒鳴ったりすることは、たとえ子どもをしつける立場の親であってもしてはいけない。子どもへの虐待は許されない―――。それはわかっていても、子育ては理想通りにならないことがありますよね。いけないとわかっているのに「手が出てしまった」「怒鳴りつけてしまった」という経験がある方もいるかと思います。この記事では、ある調査結果をもとに、たたく・怒鳴る子育てをしないために、本当に必要なことを考えます。あなたの現状と照らし合わせながら、読んでみてください。

7割の親が「たたいてしまったことがある」

わが子をたたいたり怒鳴ったりしたことがある親たちは、どんな思いでいるのでしょうか。ここからは、公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが1030人の親を対象に行ったアンケート調査結果から、親たちの現状を見てみましょう。

  • 調査主体:公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
  • 調査期間:2017年7月11日(火)〜2017年7月12日(水)
  • 調査対象:子どもを持つ大人1030人(第一子の年齢が0~18歳)

調査では「過去に、しつけの一環として子どもをたたいたことがありますか」という質問に対し、約70%の親が「ある」と回答しました。

一方、同調査内で「しつけのために、子どもをたたくことに対してどう思うか」と聞いたところ、全体の80%以上の親は、子どもへの体罰について「決してすべきではない」「他に手段がないときに限るべき」と答えました。多くの親は、極力たたく子育てをしたくないのに、その通りにできていないのです。

また、怒鳴る行為について「過去3ヶ月以内に、しつけのために子どもを怒鳴ったことがあるか」と聞いたところ、約57%の親が「ある」と答えました。つい怒鳴ってしまった経験がある親が半数以上を占めています。

出典元:
  • 公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン「子どもに対するしつけのための体罰等の意識・実態調査結果報告書 子どもの体やこころを傷つける 罰のない社会を目指して」(https://www.savechildren.or.jp/jpnem/jpn/pdf/php_report201802.pdf,2021年5月18日最終閲覧)

「たたかない・怒鳴らない」の実現に苦労する理由

子ども 悩み PIXTA

「たたいたり・怒鳴ったりしたことがある」と回答した親たちも、たたいたり、怒鳴ったりする子育てをしたいわけではないでしょう。では、なぜ理想通りの子育てができないのでしょうか。

親の疲れや孤独感が、たたく・怒鳴ることに結びつく可能性

疲れ PIXTA

この調査では、親がたたいたり怒鳴ったりしてしまう要因についても調べています。その結果、家事育児の両立の難しさや孤立感を覚えている人は、そうでない人と比べて、たたいたり、怒鳴ったりしてしまうケースが多いことがわかりました。

つまり、忍耐強さや意志の固さだけではなく、親自身の心の状態が子どもへの接し方に影響している可能性があるのです。

このことからわかるのは、たたかない・怒鳴らないを実現するには、単に親が我慢するだけではなく、親自身の疲れや孤独感を解消していくことが大切だということ。あなたの心の中にもこうしたネガティブな気持ちがないか、一度見直してみましょう。

たたかない・怒鳴らないために、自分のコンディションを整えよう

リフレッシュ PIXTA

ママリには、子どもをたたいたり怒鳴ったりしてしまったというママたちから「虐待してしまった私は親として失格」と自分を責める声が寄せられることがあります。確かに、子どもに怖い思いをさせるような行為はやめたいものですし、今後しないようにする必要はあるでしょう。

一方で、自分にも目を向けてみると、頑張りすぎている側面があるかもしれません。育児や家事、人によっては仕事など、ママとしての自分だけではない部分に、疲れやイライラがたまっていませんか。「自分は最低」と責めるだけではなく、自分自身の状況がよくなるようにケアすることも、たたかない・怒鳴らない子育てのためには必要です。

自分に関する悩みは、家族や友人などに話を聞いてもらうのも◎。我慢だけではない方法で、たたかない・怒鳴らない子育てを目指していきましょう。

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出典元一覧

  • 公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン「子どもに対するしつけのための体罰等の意識・実態調査結果報告書 子どもの体やこころを傷つける 罰のない社会を目指して」(https://www.savechildren.or.jp/jpnem/jpn/pdf/php_report201802.pdf,2021年5月18日最終閲覧)

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