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保育士さん直伝!年齢別子どもの着替えの練習方法とおすすめの服装

毎日行う「着替え」。赤ちゃんのころはママパパにすべて着せてもらっていた子どもたちですが、年齢が大きくなるにしたがって、自分で着ることができる洋服が増えていきます。しかし着替えはどのように教えれば良いのでしょうか?そこでここでは、保育士のトマトさんから伺った、1~5歳までの「着替え練習法」を紹介します。洋服さえそろえればどなたでも簡単に実践できる着替えの教え方をまとめましたので、ぜひ今日から実践してみてくださいね。

amana images

着替えはどのように教えたらよいの?

着替えは生活の一部として、生まれてから毎日行うもの。子供が成長していくうちに、自分で着替えができるようになってくれると、ママはとても助かりますね。

保育園や幼稚園に通うようになると、自分で着替えをする機会が増えます。なるべく子供自身がスムーズに着替えられるように教えていきたいものですが、いつから、どのように着替えのやり方を伝えればよいのでしょうか。

現在1歳10ヶ月の息子は保育園に通っているのですが、進級に向けて自分で着替える練習をしているようです。

練習し始めて一ヶ月ほど経つのですが一向に上達しないようで、保育園からもお家でも練習させてくださいね、と言われました。

オムツとズボンを自分で履けるようにと練習しているようなのですが、息子よりも月齢が低い子も出来るようで、比べられてしまいました。

家でやらせてみても途中で気が逸れてしまいなかなかうまくいきません。

お着替えうまく出来るようにはどう教えたらいいのでしょうか?
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現在2歳4ヶ月ですが
もうこの頃には洋服の着脱を1人で出来ていたというお子さんいますか?
その際、なにかコツなどありますか?
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着替えに興味があるかどうかは、子供によって個人差がありますが、成長と共に、手や足が器用に動くようになり、だんだんとできる作業が増えていきます。

年齢ごとに何からできるようになっていくのか、着替えを自立させるまでのステップがわかると良いですよね。

年齢別、着替えを自立させるステップ

着替え 2歳 amana images

子供の着替えはいつ、どのようなことから教えていけばよいのでしょうか。年齢別で、子供たちができるようになる着替えの項目や、伝えていきたいことについてまとめました。

年齢ごとにできることを自分でできるようにサポートしながら、次の段階にもチャレンジしていきたいですね。親子カフェで見守りスタッフとして活動している保育士のトマトさんに聞いた「次にチャレンジしたいコーディネート」も合わせてご紹介します。

1歳「まずは『ズボンを脱ぐ』から始めよう」

1歳での着替えの教え方は、まず「ズボンを脱ぐ」ことから始めましょう。このころの着替えの練習は、簡単なステップから徐々に着替えに慣れさせてあげることが大切。ズボンを自分で脱ぐことができたら、次は「ズボンを履く」に挑戦です。
もしズボンがお尻にひっかかって脱いだり着たりしにくそうであれば、お尻のところだけ手伝ってあげてください。ズボンはウエストがゴムになっているものだと、1歳の子どもでも着替えやすいですよ。

トマトさんのアドバイス:着替えを楽しい時間に

保育士のトマトさんがおすすめする練習法は、「楽しく着替えをすること」です。ズボンを履くときに「トンネルに足電車が入りますよ~」と着替えの練習を遊びにしてみたり、「いないいないば~」と声をかけたりしてあげると楽しく着替えが学べますね。
「着替え=楽しい」というイメージがつくように、雰囲気づくりをしてあげましょう。

2歳「本人の『できた』という嬉しさを大切に」

ズボン 2歳 amana images

2歳頃ではまだ自分で着替えができなくても、着替えに対するやる気がでてきていることが大切です。

上着も、袖の位置を知らせてあげると自分で手を入れ、着ようとする姿勢が見えてきます。自分ですべて着るのは難しいですが、手をきちんと出せたら褒めてあげましょう。

ズボンは全て自分ではけなくても、穴の位置をママと一緒に確認して、自分で足をそれぞれの穴に入れてみたり、足が通った後にお尻まで引き上げたりできるようになってくるでしょう。

お尻が引っかかる時には、ママが一緒に引っ張ってあげるとよいですよ。自分でやりたいと思ってチャレンジし「できた」と喜べる達成感が大切なので、気長に見守りましょう。

トマトさんのアドバイス:自分で着やすい服装で、やる気をはぐくむ時期

編集部撮影

トマトさんによると、この頃の服装は、自分で着脱しやすい服が良いそうです。Tシャツは肩にボタンがついていて、頭を簡単に出すことができるものが良いでしょう。

季節的に寒くないようなら、ウエストがゴムではきやすい半ズボンがおすすめです。足がひっかかりにくく、2歳でも足を通してはこうとすることができるようですよ。

「自分で着替えられた」という自信が、着替えの自立につながります。さりげなくサポートしてあげるようにしましょう。

3歳「洋服の前後がわかり、バランスを取る力がついてきます」

3歳 PIXTA

3歳頃では、衣服の前後ろがわかるようになり、パンツやズボンを前後正しくはけるようになってきます。個人差はありますが、半ズボンなら立ってはけるようになる子がでてきます。

やる気を出して自分で着脱しようと頑張るものの、なかなかできないことがあります。そのような時も「やってあげる」のではなく、できるだけ自分でできるように声掛けをして見守りましょう。子供自身に「自分はできる」という自信をつけさせたい時期です。

トマトさんによると、着脱しやすい衣服にするなら、丸首のTシャツ、ウエストがゴムのスカートやパンツがよいそうです。

トマトさんのアドバイス:丸首シャツなら、自分で引き下げて着られるように

編集部撮影

3歳になるとだんだん腕の力が強くなり、肩ボタンではない丸首のTシャツやワンピースも、自分引き下げて頭を入れられるようになってくるそうです。

トマトさんによると、まだ体にぴったりするような服装は難しいので、大きさに余裕があり、自分で着やすい洋服を用意してあげるのが良いとのこと。

半ズボンは自分でお尻を入れて引き上げられるようになってきますが、まだウエストのホックやボタンは難しいため、ゴムのものがおすすめ。ポケットの位置などを伝え、前後を意識できるようにしてあげましょう。

4歳「ボタンやホックも経験を積めば上達します」

4歳 PIXTA

4歳になると、個人差はありますが、たいていの服は一人でスムーズに着脱できるようになっていきます。しかし、ボタンなどはまだ練習が必要かもしれません。

簡単に着られるものだけではなく、たまにはボタンやファスナー付きの衣類にチャレンジしてみましょう。前開きでボタンが付いた服では、第一ボタンはまだうまくいかないかもしれませんが、できる部分は自分でできるように声掛けをしてみてください。

ズボンやスカートは、前にホックなどがついて自分で留めるものにもチャレンジしてみましょう。

トマトさんのアドバイス:ズボンの前ホックや、大きめのボタンにチャレンジ

編集部撮影

4歳では、ボタンやカギホック、ファスナーなどにチャレンジ。トマトさんによると、3~4歳でも頻繁にボタンのある服を着る子ならだんだん上達して、留められるようになってくるといいます。幼稚園の園服など、チャレンジの機会が多い場合は、できる部分をどんどん褒めて伸ばしていきましょう。

一番上のボタンは見えにくく難しいものですが、ズボンやジャケットについた大きめのボタンなら自分で見ながらチャレンジしやすいでしょう。ママが時間に余裕がある時に、すぐに手を出さないことを意識しながら見守りましょう。

5歳「簡単な服装なら、大人と同じくらいスムーズに着替えられるように」

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5歳ではカギホックやファスナー、ボタンが4歳よりもだいぶ上達してくるでしょう。大人と同じように立ってほとんどの着脱が可能ですが、長ズボンはバランスを取るのが難しい場合もあります。

4歳では難しかったシャツなどの第一ボタンも、この頃には挑戦させてみると良いかもしれません。初めはできなくても、日々積み重ねていく中でできるようになりますよ。洋服や靴のひもを結ぶのはまだ難しいかもしれませんが、やり方を少しずつ教えてあげると興味を持ってチャレンジできるでしょう。

着脱以外にも、脱いだ服を自分で畳み、片づけられる子が出てきますが、まだまだ上手にできないことがあるでしょう。お手本を見せながら、できたらしっかり褒めてあげたいですね。

トマトさんのアドバイス:ポロシャツの小さなボタンや、立って長ズボンにも挑戦

編集部撮影

5歳では、ポロシャツなどの首周りの小さなボタンも、地道にチャレンジしていくうちに留められるようになっていくとトマトさんはいいます。初めはうまくいかずにいら立つ場面が見られるかもしれませんが、励ましながらチャレンジしてみましょう。

ボタンやファスナー、ホックは扱いにコツがいるため、特に自信がなくてやりたがらない子がいるかもしれません。そのような時には、遊びの中で人形の洋服に取り入れたり、おもちゃのファスナーを使ったりして、着替え以外の機会でストレスにならないように練習すると良いそうですよ。

また、長いズボンは立ってはくのが難しいですが、少しずつ挑戦してみると良いですね。とくにデニムのズボンは、伸縮せずに難しい場合があるとトマトさんは話します。ストレッチタイプでよく伸びるものからやってみると自信につながるでしょう。

大人のような服装がスムーズに着られるようになると、いよいよお兄さん、お姉さんになったように感じられますね。

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着替えを自立させるためのポイント

保育士トマトさんのアドバイスのとおりに着替えの練習を始めるなら、次のようなポイントで子どもを自立させていきましょう。

焦らず見守ること

まずは焦らずに見守ることを意識してください。「〇歳だからここまでできないといけない…」「他の子はできているのに…」と焦るのはNGです。他の子どもや一般的な基準を目安にしようとすると、ママパパもイライラしてしまいがちになります。
着替えの習得にも個人差があります。焦らずに見守って、子どもが頑張っていること、少しずつできるようになっていくことを楽しめると良いですね。子どものレベルにあわせて、無理に着替えをさせようとしないことが大切です。

子どもに服を選んでもらう

子ども自身に服を選んでもらうことも、着替えの練習を進める上でのコツの一つです。このころの子どもは、イヤイヤ期で服を着るのも嫌がることがあります。しかし子どもが選んだ自分の好きな服であれば、「頑張って着よう」と思ってくれるのではないでしょうか。
一緒に買いに行って子どもに好きな服を選ばせたり、クローゼットの中から2~3着を出してきて子どもに選んでもらったり。子どもの気持ちを尊重してあげるようにすると、着替えの練習がうまくいくことが多いですよ。

まずはパジャマで着替え練習も

着替えの教え方に利用できる便利な洋服が「パジャマ」です。パジャマはウエストがゴムで、ゆったりとしたデザインになっていますよね。そのため着替えの練習にうってつけ。
ズボンを脱いだり履いたりできるようになったら、次はボタン掛けにも挑戦できます。ボタン掛けの練習をするときは、ボタンが大きめのパジャマを選んで、ボタンとボタンホールの色が交互に違うものだと掛け違いが起こりにくいですよ。

前後がわかるようにワンポイントある服を用意

刺繍やプリントなどのワンポイントがある服も着替えの練習のために用意しておきましょう。ワンポイントがある服は、前後がわかりやすいので着替え練習中の子どもでも着やすいはずです。プリントTシャツなどであれば前後が一目瞭然ですね。
ただズボンなどは無地のものも多いですよね。無地の服にはサイズタグに目印をつけてあげましょう。ママパパがスタンプや刺繍などをつけてあげて、前後がわかりやすいようにするのも工夫の一つ。

着脱しやすい服装で、ゆっくり着替えのステップを上がろう!

子供 並ぶ PIXTA

着替えの自立は一気に進むものではなく、毎日の繰り返しで自然に身についていくものだとトマトさんはいいます。子供が小さいうちは特に、ママが着替えをさせた方が早いため、すぐに手を出してしまいがちです。しかし、できるだけ見守る意識を持って接することが、着替えの自立にとっては、とても大切なことのようです。

普段は子供たちが着脱しやすい服を意識して「できた!」という感覚を大切にしながら、着替えのステップをクリアしていきたいですね。

取材協力:親子カフェHedgehog the Rainbow見守りスタッフ トマトさん
公立保育園に15年間勤める保育士。保育士をする傍ら、アロマセラピストやボディケアの仕事もする中で「もっとママたちを癒し、子供に関わる仕事がしたい」と感じ、親子カフェの見守りスタッフを始める。日々頑張るママたちがホッとする時間を作ることが、仕事のやりがい。

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