9歳の壁によって自己肯定感が失われてしまった子どもには、パパママが褒めて自己肯定感を伸ばしてあげることが欠かせません。しかし、自己肯定感を伸ばすためには褒め方にコツがあります。
あまりに子どもを褒めすぎると、子どもが自分自身を過大評価してしまったり、パパママからの自分への評価と他の人からの評価が違うことで、自己肯定感が伸びなかったりすることもあるので、褒め方に注意することが大切です。
子どもを認めて自己肯定感を高めるためには、大人の基準ではなく子どもの基準から考えることがポイント。例えば、テストの点数がいつもより悪かったとしましょう。しかしその時のテストの分野は子どもたちの多くが苦手とする分野でした。
クラスの平均点はいつもよりずいぶん悪く、我が子の点数はその中ではとても頑張った方だったとしたら…。
パパママは大人の基準から点数だけを見て褒めがちですが、子どもにしてみればたとえいつもより点数が悪くても自分が頑張って勉強をしたことを褒められたほうが、認められたと感じうれしいのではないでしょうか。
努力せず良い結果が得られたときに褒められても、それほどうれしくありません。子ども自身を認めてあげるということは、子どもの努力や行動を褒めてあげることです。子どもの行動の背景や日ごろの頑張りをしっかりと汲み取って成長を褒められると良いですね。
- 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所「「自尊感情」?それとも、「自己有用感」?」(https://www.nier.go.jp/shido/leaf/leaf18.pdf,2021年6月21日最終閲覧)
読書をすすめる
子どもが勉強で9歳の壁にぶつかってしまったら、読書をすすめてあげてください。本は図鑑など勉強に関するものではなく、物語がおすすめです。
9歳の壁への対策に読書が有効な理由は、物語を読むことは抽象的思考を育むため。自分ではない主人公が物語の中でさまざまな体験をしている様子を読むと、自然と推察をしたり抽象的な思考をしたりするものです。
抽象的な思考が苦手な子どもには、物語の中に没頭できるような楽しい本をすすめてあげてください。
- 認知科学「物語への没入体験と社会的能力の向上の関連:成人と児童の比較」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcss/26/1/26_108/_pdf/-char/ja,2021年6月21日最終閲覧)
9歳の壁を乗り越えるにはパパママのサポートが大切!
他者と自分を比べられるようになることが原因で、自信をなくしてしまうこともある9歳の壁。反抗的な態度をとられてパパママにとっても不安な時期ですが、きっと子ども自身も苦しんだり焦ったりしていることでしょう。
文部科学省も難しい課題としていますが、子どもが9歳の壁を乗り越えるためには、パパママがシュタイナーの考えを理解してサポートしてあげることが大切です。
復習を一緒にしてあげたり、うんと褒めてあげて子どもに自信をつけさせてあげたり…。紹介した対策を実践して、子どもをしっかりとサポートしてあげてくださいね。










