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監修:清水なほみ

子どもの泣き声、2人きりで過ごすのが怖い。これって異常?

出産という大仕事を終えた後は、休む間もなく赤ちゃんのお世話が始まります。赤ちゃんはよく泣くのが当たり前と思いつつも、赤ちゃんが泣いたらどうしようといった不安感や泣き声に恐怖心を抱く人もいるでしょう。さらに、赤ちゃんが怖いと感じることに罪悪感を抱き、産後うつに陥ってしまうことも。生活スタイルが大きく変わるので、精神的にも追い詰められてしまうことがあるかもしれません。そんなときにはどうすればいいのか、対処法についてまとめましたので、産後の生活に不安がある人はぜひご覧ください。

PIXTA

赤ちゃんの泣き声が怖い、これっておかしい?

ママリに投稿されたのは、赤ちゃんの泣き声や赤ちゃんと2人きりになるのが怖いというママからの相談。

赤ちゃんと2人になるのが怖いです…こんな母親おかしいでしょうか?もう生後6か月になるのに、可愛いや愛しいなどの気持ちよりも、大変で、常に気を張ってしまい、怖いという気持ちが大きいです😭
(中略)
精神的にしんどくて😭相変わらずよく泣くし、夜もまだ何度も起きるのですが、2人になる時間が苦痛です。
もちろん可愛いと思う部分も増えてきたんですが、それでもまだ、やっぱり2人になるとドキドキしてしまいます。泣かれたら心拍が上がるし、キーキー奇声をあげられるとイラッとして血圧が上がるし、毎日お昼も、主人が帰ってくるまであと何時間、、、と数える毎日です💦
(中略)こんな私でもまともな素敵な母親になれる日が来るんでしょうか。
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初めての育児は不安なことだらけで、赤ちゃんをかわいいと思う余裕さえなくなってしまうことも。

そんな自分に罪悪感を抱き、さらに落ち込んでしまう人もいるではないでしょうか。このようなとき、どのように乗り越えていけばいいのでしょうか?

赤ちゃんの泣き声が怖いと感じるのはあること

受診 PIXTA

出産直後は、以下のようなマタニティブルーズの症状が出ることがあります。

  • 涙が止まらなくなる
  • いらいらする
  • 気持ちが落ち込む
  • 情緒が不安定になる
  • 眠れない
  • 集中力がなくなる
  • 焦るような気分になる

このことについて、日本産婦人科医会では下記のように明記しています。

マタニティブルーズは、出産後の女性の30-50%が経験します。マタニティブルーと呼ばれることもあります。出産直後は気持ちも高ぶっていますが、産後数日から2週間程度のうちにちょっとした精神症状が出現します。多くは、ふいに涙が止まらなくなったり、いらいらしたり、おちこんだりする症状がでます。人によっては、情緒が不安定になったり、眠れなくなったり、集中力がなくなったり、焦るような気分になったりします。大抵は症状も一過性であり、産後10日程度で軽快しますのであまり心配することはありません。 ※1

ただし、その期間を過ぎても改善せず、長引くと産後うつに移行することがあります。なかなか気分が晴れないという場合は早めに病院を受診した方がよいでしょう。

また、マタニティーブルーズの症状はいったん改善したのに、産後数か月たってから産後うつになることもあります。「妊娠前の自分のように笑えない」「常にイライラしている」「何かにつけて自分を責める」ということがあれば、早めにサポートを受けましょう。まずは、保健師さんや助産師さんに育児相談をしてみるのもよいでしょう。

精神面で病院を受診することに抵抗があるかもしれませんが、産後のメンタルについては産婦人科で相談することもできます。1か月児健康診査のときにかかりつけ医に相談してみましょう。

里帰り出産の場合は、産後うつの症状が出た時にはかかりつけがないということもあります。住んでいる自治体の相談窓口に受診先を紹介してもらってもいいですし、妊娠前のかかりつけがあればまずはそこで相談してみましょう。

出典元:

精神的なことも我慢しないで

相談 PIXTA

出産や育児は本当に大仕事で、初めてのことでわからないことも多い中、自分が頑張らなければと気負い過ぎてはいませんか?少しでも不安を感じたときは周りにその気持ちを伝えましょう。

気持ちの落ち込みが長く続くようであれば、かかりつけ医に相談してみてくださいね。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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本記事は必ずしも各読者の状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて、医師その他の専門家に相談するなどご自身の責任と判断により適切に対応くださいますようお願いいたします。なお、記事内の写真・動画は編集部にて撮影したもの、または掲載許可をいただいたものです。

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