ママ友が欲しい、でもうまくいかない
結婚して夫の地元に住むことになった私。当初は全く知り合いもいなかったので、初めての育児の不安も加わり、子育ての大変さを理解してくれる身近な相談相手が必要な時期でした。
かと言って、そんなに簡単にママ友ができるわけもありません。その場その場でお話しする程度ならいくらでもありますが、お友だちになりたいと思ってもお互いに好意がないと成立しないもの。当時の私は、初めての子育てに不安も多く、自信も余裕もなかったのです。
そのため他のママさんたちが、まるで子育て慣れした超ベテランさんに見えて、自分から話しかけることさえ恐縮する日々。支援センターや地域の子育てサロンに行くと、いつも皆さん笑顔で楽しそうにしていて、私にもその余裕が欲しいといつも思っていました。
その場で一緒に悩みや不安を思い切って吐き出すことができれば、もっと楽になったと思います。しかし当時の私にはとにかく心の余裕がなく、その雰囲気についていくのがやっと。
次第に自分の中で勝手に温度差を感じ、子どもと一緒に楽しむべき場所のはずが、いつしか無理して笑わないといけない苦痛な場所に変わっていったのです。
支援センター通いをやめたものの、気持ちに変化が
支援センターの先生方も大変親切でしたし、悩みや不安があれば親身になって相談に乗ってくださったはずです。ただ、話す勇気が当時の私にはありませんでした。
それからしばらくは子どもを家で遊ばせたり、公園に連れて行ったりもしたのですが、自分のこの後ろ向きな気持ちにどこか納得できず。ずっとひっかかっていたので自分の中で何かを変えないといけないと思い始めました。
そして、子どもが楽しく遊べる場所ならば、子どものためにまた支援センターに連れて行ってあげたいと思い直し、イベントがあればまた参加するようになったのです。
そんなふうに自分の心と葛藤しているある時、支援センターで以前妊娠中に母親学級でご一緒したママさんと偶然再会することになります。
勇気を出して話しかけてみた
そのママさんも初めての妊娠で予定日も近く、歳もわりと近かったこともあって勝手に親近感が湧いていました。そしてまたこのママさんに会えるといいなあと、その時どこかで思っていたのです。
しかし私がその後、急な入院やら早まった出産でバタバタしてしまったので、その後の母親学級も参加できず。産後の育児学級も月ごとに分かれていたため、1か月早まった私は彼女と会う機会がとうとうありませんでした。
そんな彼女との奇跡的な再会にうれしくなった私は、勇気を出して話しかけてみることに。すると、私がよっぽど興奮していたのか、彼女は少しビックリしていた様子でしたが、ちゃんと覚えていてくれてました。
それからは支援センターでちょくちょく会えるようになり、そこから私自身も心に余裕が生まれ、次第に他のママさんたちとも悩みや不安、楽しいこと、なんでも話せるようになっていったのです。
巡り巡った出会いに感謝
そのとき知り合ったママさんたちとは、今も一緒に遊びに出かけたり、ランチしたり、とてもいいお付き合いをさせてもらっています。
ママさんたちは年齢もタイプもバラバラ。そのためいろいろな考えや経験、あらゆる情報を聞くことができてとても勉強になります。
子どもがいなければ出会うことがなかった人間関係だとも思うので、巡り巡って出会えたことに感謝しつつ、この限られた貴重な子育て期間を共に闘っていけたらと思っています。