子どもが生まれると車の必要性が高まる
東京などの首都圏は駅間も短く、徒歩圏内に必要な施設が整っていることもあり、小さい子どもとの移動は徒歩や自転車などでもそれほど苦労はないかもしれません。
しかし、電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合、子どもが小さいうちはおむつなどの荷物も増え、抱っこやベビーカーの移動は親に負担がかかりますし、赤ちゃんが泣きだすと周りの人に迷惑をかけてしまうことも…。
そんなとき、自家用車の必要性が高まるのを感じるのではないでしょうか。車があれば天候や時間に左右されることなく利用できますし、量を気にせず買い物ができる。なにより子どもがぐずったとき、周りへ気を遣わずにすむのがパパママの安心ポイントですよね。
でも車を買うのはハードルが高い…そんな人のためにカーシェアリングやレンタカーについての情報をまとめましたので、参考にしてみてください。
1世帯あたりの車保有台数は東京が最下位
自動車検査登録情報協会が令和3年3月に行った調査によると、首都圏では1世帯における自家用車の保有台数が1台未満だそう。
特に東京都は、世帯あたりの保有台数0.422台で、47都道府県中47位の最下位となっています。都内の便利な交通環境を考えると当然の結果とも思えますが、車を持っている家庭はとても少ないのです。
- 一般財団法人 自動車検査登録情報協会「統計情報 - 」(https://www.airia.or.jp/publish/statistics/index.html,2022年7月18日最終閲覧)
- 一般財団法人 自動車検査登録情報協会「自家用乗用車(登録車と軽自動車)の世帯当たり普及台数」(https://www.airia.or.jp/publish/file/r5c6pv000000vbzq-att/kenbetsu2021.pdf,2022年7月18日最終閲覧)
たまには車でお出かけ!カーシェアやレンタカーはいかが?
公共交通機関の利便性や車の高い維持費等を考えると、首都圏でマイカーを持たない選択をする家庭が多いのもうなずけます。ましてや子育てにはお金がかかる。中には、子どもが生まれたのを機に車を手放したという方も。
それでもたまには車でお出かけしたい場所、大きな買い物などで車を使いたいときってありますよね!そんなとき、ちょっと気になるのがカーシェアやレンタカー。
使いたいときに使いたいだけ乗れるこれらのサービスは、首都圏に住むパパママの味方になってくれるはず。でも、実際のところどうなのでしょうか?
カーシェアとレンタカー、それぞれのメリット・デメリットを通じてサービスの特徴を見てみましょう!
カーシェアリングのメリット・デメリット
カーシェアリングの仕組みについてよく知らない方も、テレビCMなどで耳にしたことはあるのではないでしょうか。
カーシェアリングとは、1台の車を複数の会員が時間を変えて共同利用する、自動車利用の新しいかたち。仲間同士で自然発生的に行われていたものが、組織的に運営されるようになりました。
80年代に欧州で始まったカーシェアリング。交通エコロジー・モビリティ財団が2022年3月に行った調査によると、日本の車両ステーション数は20,371 カ所(前年比5.3%増)、車両台数は51,745台(同19.1%増)、会員数は2,636,121 人(同17.4%増)と増加傾向にあり、近年ますますその数を増やしています。
さまざまなメリットのあるカーシェアリングの特徴について、デメリットも含めて詳しく説明していきます。
- 公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団「カーシェアリング」(http://www.ecomo.or.jp/environment/carshare/carshare_top.html,2022年7月18日最終閲覧)
カーシェアリングのメリット
- 24時間いつでも利用できる
- ガソリン満タン返しが不要
- 窓口での手続き不要!PC・携帯・スマホから予約可能
カーシェアリングは会員登録をして、無人のカーステーションにある車を24時間いつでも利用できるシステム。窓口の営業時間等を気にせず、車が空いていればいつでも使えるというのがうれしいですよね。
ガソリン満タン返しが不要というのもとても便利。保険料や燃料費が利用料金に含まれているので、毎回面倒な給油や保険の登録が必要ありません。
また、会員登録から予約・変更・キャンセルも、基本的にはすべてオンラインで行えます。窓口に行く必要がなく、予約した時間に近くのカーステーションへ行けばOK。そして予約時間の直前まで変更が可能なのもうれしいポイント!キャンセルには料金が発生しないこともありますよ。
カーシェアリングのデメリット
マイカーよりコストがかからず、使いたい時に車が使えて便利なカーシェアリング。一方で、他人と車を共有していることで発生する時間的制約、衛生面が気になるなど、デメリットもありそうです。
主なデメリットをいくつか挙げてみました。
- 基本的に「乗り捨て」できない
- 予約時に返却時間を設定する必要がある
- 借りたい時に予約がとりにくいことがある
一部では「乗り捨て」できるサービスも始まっているようですが、カーシェアリングは基本的に同一ステーションへ返却する必要があります。例えば引っ越しなどで遠方へ車を利用するとしても、出発したステーションで返却しなければなりません。
また、他の人と車を共有しているため当然のことながら独占することはできません。利用が集中する週末や連休などに予約がとりにくくなる場合も。そして次に使う人のために予約時に返却時間を設定し、その時間内で返却するのが基本。次の予約は返却予定時刻後にしかできないなど、一定の制限があるようです。
大手カーシェアリング3社の特徴
ひとくちにカーシェアと言っても、提供する会社も増えてきており、そのサービスや特徴はさまざま。利用目的やシーンに合わせて自分に合ったサービスを選ぶ必要がありそうですね。
ここでは、ステーション数の多い三つの大手カーシェアリングについて紹介します。
※サービスエリアやステーション数、プラン内容は2022年7月現在のものです。
1.タイムズカー
タイムズカーは、駐車場やレンタカーでも日本全国に展開しているタイムズのカーシェアリングサービスです。
会員数、ステーション数、保有台数が業界N0.1を誇るタイムズカーなら、利用しやすく初めての人でも安心。
利用した時間などに応じた料金設定になっており、ベーシッククラス・ミドルクラス・プレミアムクラスの三つのクラスがあります。距離料金は6時間未満だとかからないので、近所で短時間だけ使いたいという方におすすめです。
ジュニアシートは全車搭載されていますが、チャイルドシートは一部のステーションのみオプションとして利用することができます。
2.careco「カレコ」
カレコ・カーシェアリングクラブは、東京、神奈川、千葉、埼玉の首都圏4県だけで約2,300カ所を展開しており、特に山手線内エリアでは業界最多クラスのステーション数を誇っています。さらに大阪、京都、兵庫などの関西圏にもサービスエリアを拡大。
個人利用の場合、月会費と利用料金(時間料金+距離料金)の合計料金になるベーシックプランと、毎月の月会費が不要で利用料金(時間料金+距離料金)のみとなる月会費無料プランの二つがあります。
ベーシックプランは月会費を利用料金から割引してもらえて、10分150円というお手軽な料金設定となっているので、近場で利用したい人におすすめです。
ジュニアシートは標準装備されていますが、チャイルドシートは自分で用意する必要があります。
3.オリックスカーシェア
オリックスカーシェアは、関東や東北を中心に展開されており、全国約1,700拠点のどこからでも利用することができます。
初期費用が不要。二つの個人プランがあり、月に45分以上使う場合はお得な個人Aプラン、使わない月はお支払い0円になる個人Bプランと使用頻度に合わせて選ぶことができます。利用プランはネットで簡単に切り替えできるので、使わない月や季節によってうまく使いこなせばとってもお得になりますね。
ジュニアシートは全車搭載されていますが、チャイルドシートは自己手配となります。
カーシェアリングを利用したママの口コミ
それでは、実際にカーシェアリングを利用しているママの意見を見てみましょう!子連れでの利用はもちろん、妊娠中に便利だったという意見も多く寄せられていました。
また、マイカー購入を検討していたが最終的にカーシェアを選択したという声もありました。
妊娠期にもすごく便利!
いま妊娠中のため、ちょっと遠出するときや、大きいものを買うときにすごく便利です。
そんなに都会ではないですが、駐車場代と車検代を払うならカーシェアのほうが断然安いです。
タイムズのカーシェアは、アプリもあり、予約も簡単で、キャンセルも1分前であればできるのでオススメです(*^^*)
プレママのご意見です。重い荷物を持っての移動がつらい妊娠期ですが、出産準備のため買い物をしたり、検診へ行ったり、里帰りする時など車が必要な時って結構ありますよね。
そんな時、カーシェアは強い味方となってくれそう!都心ではなくとも、カーシェアのほうがコストが安いというこの方。比較的時間のある妊娠中カーシェアに登録しておき、子どもが生まれたら使うという方法もよさそうです。
車を持つより断然安い!
駐車場代かからないし、乗った時だけお金かかるので、車持つよりかなり安く抑えられてます♪
デメリットは
シェアなので乗りたい時に車無い!って事もまれにあります(>人<;)
チャイルドシート毎回持って行く。
○時までに返さなきゃ‼︎って、ちょっと時間に終われる。
これが大丈夫そうなら大丈夫だと思います(*^ω^*)
ベビーカーじゃなくてチャイルドシートですかね?うちの近くのカーシェアは4歳くらいから使える簡単なやつがありますが、それより小さい子のは無いです。
なのでうちはチャイルドシート毎回持って行って設置してます!
なので4.5キロくらいの軽いチャイルドシート買いました(^o^)
カーシェアリングを利用しているママたちの多くは、1番にコスパの良さを語っています。駐車場や車検代など、マイカーにかかる費用を考えると、月額と乗った分だけで済むのはありがたいですね!
この方はデメリットも挙げてくれています。カーシェアリングではチャイルドシートを搭載していない車が多いので、ご自分で用意されているとのこと。また、他の利用者と重なって予約が取りにくい点も指摘されています。
たまのお出かけ時に活躍!
必要ないかなーと思い、車は持っていません!
でも、たまにお出かけしたい時もあるので、カーシェアに登録しています(*'-'*)
車がないので、余計なコストがかからないのはメリットですね♬
カーシェアは便利なのですが、カーシェアの駐車場まで徒歩10分なので少し面倒ですね…
緊急時はタクシーを使ってますが、今のところ不便はないです(^^)
毎日乗らないのに、駐車場代や車の維持費をかけるのが勿体無いと思うので、私たちにはこのスタイルが合ってるかなと(*´∀`)
たまに遠出をする時や、大きなお買い物をするのために登録しておくというママも多くいました!登録だけしておき、シーンによってタクシーやレンタカーと使い分けるのもよさそうですね。
この方は近くのカーステーションまで徒歩10分かかるとのこと。利用前に、近くにどのぐらいカーステーションがあるかどうか確認しておく必要がありそう。
固定費の支払いを回避したい場合はレンタカーがおすすめ
カーシェアリングはしたことがなくても、レンタカーなら一度は利用したことがあるというママもいるかもしれません。自宅近くで借りなくても、観光地や帰省先では利用するという方もいますね。
レンタカーサービスそのものについては、既にご存じの方もいらっしゃると思います。では、カーシェアリングと比べたときにどのようなメリット・デメリットがあるか見ていきましょう。
レンタカーのメリット
まずはレンタカーのメリットをご紹介します。カーシェアリングと比較すると、都度支払いのため月額などの固定費がかからないことや、車種を選べる・オプションを選べるなど選択の自由度が高いことがメリットに挙げられるでしょう。
- 目的や人数に応じて車が選べる
- 点検・清掃・事故保証などがしっかりしている
- 維持費がかからない
- チャイルドシート貸し出し可
- 大都市・ターミナル駅・観光地に多い
特にチャイルドシートの貸し出し、衛生・安全面がしっかりしているという点はママにとって重要なポイントですね。また、普段使いはしないけど旅行先や観光地で使いたいという人にもレンタカーはよさそうです。
レンタカーであれば、乗りたいときに空いている車(会社)を探せばよいので、思いたったらすぐ予約できるのもメリットではないでしょうか。
レンタカーのデメリット
次にデメリットもみてみましょう!マイカー所有に比べ経済的ではあるものの、カーシェアリングより一度にかかる費用面での不満・不安が出てきそうです。
- 短時間利用には向かない
- ガソリン代は自己負担
- 頻繁利用は費用が割高
カーシェアリングは10〜15分単位で利用が可能なのに対し、レンタカーは時間単位で費用がかかってきます。そこに保険料やチャイルドシートなどのオプション費用もかかってくるので、短時間利用者には向かない傾向にあります。
また、レンタカーは返却の前に給油が必要。ガソリン代と返却前にスタンドに寄る時間等を考慮しなければなりませんね。
マイカーでなくても!家族でカーライフを楽しもう
年々普及しつつあるカーシェアリングと、以前人気のレンタカー。これらをうまく使えば、マイカーを持たずとも充実したカーライフが楽しめそうですね!
カーシェアリングもレンタカーも各社さまざまなサービスやプランを用意しており、時期によってお得なキャンペーンなども実施している様子。
ご家族の利用シーンに合わせて、使い方を検討してみてくださいね!