まずは持ち物の確認を
猛暑が続き、子どもの体を考えるとなるべく室内で・・・と思いますが、そんな大人の思いとは関係なく子どもたちは外あそびが大好きです。実際、元気いっぱいの子どもたちがずっと家で過ごすことは難しいしですし、親として夏ならではの経験もさせてあげたいと思っている方もいるのではないでしょうか。
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出先での水遊びや汗をかいた時のことを考え、着替えは多めに持っていくことをおすすめします。また、Tシャツは袖あり、ズボンはひざ下まである長さのものを用意しておくと、虫刺されや紫外線対策、ケガの防止につながります。
また夏の水筒は魔法瓶を使用すると冷たいままキープできます。衛生面を考えて腐食しにくい飲み物を入れましょう。
夏の外出、気を付けるポイント4つ
保育士から見て夏の外出で特に注意すべきだと感じるポイントを4つご紹介します。
1. 熱中症&脱水症状
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夏に心配な熱中症。国立成育医療センターは熱中症予防について以下のように提言しています。
こまめな水分補給:本人が「喉が渇いた」と思ったときには、もうすでにかなり水分が失われています。喉が渇く前に少しずつ水分と塩分を補給させたり、水筒・ペットボトルを持ち歩かせましょう。高温・運動時の水分補給については、もともと脱水がない状態であれば、9〜12歳では100-250mLを20分毎、思春期では1時間で1-1.5Lの経口補水が目安になります。補給するのは電解質などが含まれたイオン飲料が望ましいでしょう。
気温と体温に合わせて衣類を調節する:通気性の良い涼しい服を着せるようにしましょう。暑さに応じて脱ぎ着するようにしましょう。外出時には帽子をかぶりましょう。
こまめに日陰・屋内で休憩する:子どもは照り返しの影響を大人よりうけることに留意しましょう。
子どもの異変に敏感になる:顔が赤い、ひどく汗をかいているなどの状態に気を配りましょう。
車内や屋内では適切なクーラーの使用を:いつもクーラーの効いた部屋にいて汗をかかずにいると、暑さに弱くなります。適度に運動させ、暑さに強い身体をつくりましょう。
ベビーカーを長時間日なたに置かない:ちょっとだけだからと油断せず、常に一緒にいてあげる心配りをお願いいたします。 ※1
大事なのがこまめな水分補給です。ポイントはのどが渇く前に飲むこと。子どもは、喉が渇いても何かに夢中になってしまうことが多い為、大人が意識して声をかけるようにしてくださいね。
熱中症の症状と応急処置の方法を確認し、もしもの時に備えよう
子どもは自ら体調不良を訴えることができないので、特に注意が必要です。お子さんの様子を常に観察し、変化を見逃さないようにしてください。国立成育医療研究センターでは、子どもに熱中症とみられる症状があったときの応急処置について以下のように提言しています。
応急処置
太い血管のあるわきの下や首などを氷で冷やす
冷たい濡れタオルで身体を拭く
風を送る
涼しい場所に寝かせる...など
救急車を呼ぶ目安(※意識障害の有る場合は、他の症状がなくとも救急受診してください)
意識障害・全身の痙攣
体温が40度以上
汗が出なくなる ※2
「意識障害・全身の痙攣」「体温が40度以上」「汗が出なくなる」といった状況になったら、すぐに救急車を呼びましょう。
2. 皮膚トラブル
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汗が原因となる皮膚炎や皮膚トラブル、皮膚の感染症に気をつけましょう。また、皮膚の露出が増えることでさまざまな虫に刺されたり、かまれたりするリスクも高くなります。こういったトラブルからお子様の肌を守るために、対策や対応を知っておくことが重要です。
お子様の皮膚に異常を感じた時は、速やかに小児科医や皮膚科医に相談してみてくださいね。
一番身近な蚊の対策方法
蚊に刺されないようにする為には、虫よけスプレーの使用はもちろん、こまめに汗を拭く、明るい色の服を着る、肌の露出を減らすことが効果的です。蚊は黒や濃い色に引き寄せられる習性があり、逆に白い服には近寄りにくくなるそうです。
- ハピコワクリニック五反田「【小児科】子どもの虫除けについて」(https://hapicowa-clinic.jp/column/【小児科】子どもの虫除けについて,2023年8月7日最終閲覧)
- アース製薬「ディートとは」(https://www.earth.jp/saratect/safety/deet/,2023年8月7日最終閲覧)
- きのした小児科クリニック「蚊はO型がお好き?」(http://www.kinoshita-children.jp/院長コラム/蚊はo型がお好き?/,2023年8月7日最終閲覧)
- アース製薬「蚊に刺されやすいのはどんな人? かゆみや腫れが出る前に対策を!」(https://www.earth.jp/gaichu/wisdom/ka/article_001.html,2023年8月7日最終閲覧)
3、遊具によるやけど
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日光に照らされ遊具は高温になります。遊具であそぶ際は、涼しい時間帯を選ぶか、必ず大人が確認してから使うようにしてくださいね。また猛暑日は、アスファルト、金属製の鉄板も高温になることがある為、道路を歩く際にも注意が必要です。
4、気温差による体調不良
夏は暑いのでエアコンを使うことが多いと思いますが、冷やしすぎると子どもが体調を崩すことがあります。
外から室内に入る際の温度変化への注意はもちろん、お家で過ごす際もエアコンや扇風機の風を直接当てない、汗をこまめ拭く等の対策をしましょう。
- すぎもとキッズクリニック「クーラーの使い方」(https://sugimoto-kids-clinic.com/clinic/index.php/blog/blog_150823_1500/,2023年8月7日最終閲覧)
- すくすくまことクリニック「こどもの夏バテ」(https://sukusukucl.com/blog/knowledge/mini-information/こどもの夏バテ/,2023年8月7日最終閲覧)
おすすめ熱中症対策グッズ
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最近は、暑さ対策グッズがいろいろ販売されているので、お子さんの年齢や用途に合わせて購入することをおすすめします。またお子さんの対策に気を取られ、自分のことがおろそかになりがちお母さん方。ご自身の対策も忘れないようにしてくださいね。
日焼け止めを選ぶ際のポイント
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わが家では、ノンケミカルタイプの日焼け止めを使っています。虫よけも兼ねているものだと、何種類もぬらなくていいので楽ですよ。
子どもに合わせて肌への刺激が少ないものを選ぶと良いでしょう。ぬりやすさによってローションやクリームなどを選択してみてください。
夏の外出は安全に楽しく無理はしない
スーパー猛暑日といわれる中でも、子どもたちは毎日元気いっぱい。この時期ならではのイベントやあそびに目を輝かせている子も多いのではないでしょうか。近年の暑すぎる気温に、親としては心配なことも多いですが、暑さ対策とお子さんの状態把握、体調管理に努めながら、無理なく安全に夏を満喫できるといいですね。
お子さんの年齢によっては、夏の暑さ対策や危険について話し合い、お子さん自身が意識できるようにしていくのも大切だと思います。皆さん、体調に気をつけて今年の暑い夏も乗り切りましょう!