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藍子の出産に続いてママになった親友・希。息子の可愛らしさに夢中な様子でしたが、とある発言をきっかけにやり取りは雲行きが怪しくなり、藍子と希の友情は終わりに近づいてしまいました。
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産後ハイの親友に異変
出産を終えた希はまさに産後ハイといった感じで、わが子の写真を山のように送ってきた。
「ミルクをよく飲んでかわいい」
「寝顔も愛おしい」
「よく寝る子で育てやすい」
そんなわが子自慢がトーク画面に並ぶ。それでも私は微笑ましく眺めていた。しかし、ある日をきっかけに希の様子が変わる。
「ねえ藍子。うちの子「絶壁」に見える？」
希は義両親に会った際、息子の頭の形を指摘されたらしい。絶壁とは、後頭部が平らな状態の事。
「寝かせっぱなし、お世話が雑なんじゃない？」
「将来、髪型選びで苦労する」
など、憶測で言われて傷ついたという。私は精一杯フォローしたけれど、希は納得していないようだった。
娘へのひどい発言に、もう我慢できない！
「娘ちゃんの写真送ってよ。」
頭の形を見比べたいのか、何度も要求された。比べるものでもないと思ったけれど、あまりに何度も要求され、私は最近撮影した娘の写真を送ってしまった。すると、目を疑うような返信が返ってきたのだ。
「娘ちゃん、今1歳3か月だよね？こんなボーっとしてる感じなの？発育大丈夫？」
たった１枚の写真でなぜそんなことが言えるのか、私は理解できなかった。
「もっと笑ってることもあるよ。あんまりそういうこと言うものじゃないと思うよ。」
「うーん。正直な感想だけど、なんか能力低そうだよね。藍子の子だし。」
たった１枚の写真でなぜそんなことが言えるのか、私は理解できない。
―――能力、低い？その言葉を見た瞬間、頭が真っ白になった。全身の血が逆流するような感覚。怒りと、悲しみと、信じられないという気持ちがごちゃ混ぜで、冗談抜きに震えてきた。
「なんなの？人の子に対して失礼すぎ。性格悪すぎるよ。」
「藍子こそなんなの？こっちはあんたが友達だから心配してあげてるのに。」
友達だから？ふざけないでほしい。希のは正直な感想なんかじゃなく、ただの悪意に満ちた悪口で、侮辱だ。
イライラがおさまらず、精一杯、思いつく限りの暴言を並べてメッセージを作ったが、送る直前に冷めてやめた。何を言っても、この人に響くことはないだろう。
親友との友人関係を解消すると決意
LINEを閉じ、ソファーに突っ伏して泣いた。ベビーベッドでは娘が気持ちよさそうに昼寝をしている。
夜、帰ってきた祐樹は私の目の腫れを見て何かあったとすぐに気づいた。事情を話すと私と同じように怒ってくれて私は少しだけ気持ちが落ち着いた。
祐樹と話し合って決めたことは「けじめをつける」ということ。つまり、歪んでしまった友人関係を終わりにするのだ。私の口から希に、最後の言葉を伝えると心に決めた。
あとがき：「自分はともかく子どもへの暴言は許せない」という人も
自身も出産してから、子どもの状況に不安を覚えるようになった希。するとまた、藍子に対し棘のあるメッセージを送るようになりました。
今回、その言葉は藍子に向けられたものではなく、藍子の娘をサゲるもの。藍子は今回こそ見過ごさず、希と絶縁することを決めたのです。
🔴【続きを読む】「もう友達ではいられない」ついに親友との縁切り電話発信
嫉妬心で相手を攻撃する人との決別を描く作品
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本作では主人公・藍子と高校時代の親友・希の関係性が描かれます。高校時代は同じバレーボール部に所属し、信頼し合える親友として距離を縮めていた2人。しかし、その関係性は結婚・出産とライフステージを進めていくごとに変化していきます。
藍子は大人になっても希と昔のような付き合いができることを望んでいましたが、希は密かに藍子に対し嫉妬心をつのらせていました。藍子の暮らしに対して「自分よりも優れている」と劣等感をいだいた希は、徐々に藍子に対して意地悪な言動をするようになっていきます。
藍子は関係性を続けられるように付き合い方を工夫しますが、最後は決別を選ぶことに。大切な友人の1人を失う結果となった藍子ですが、作品内でさまざまな思いを巡らせた結果、納得して選ぶことができたようです。
藍子と希のストーリーから、大人になってからの人間関係・人付き合いについて改めて考えさせられる作品です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
