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🔴【1話から読む】結婚のあいさつで「後悔するよ?」義姉の”悪意ある一言”に凍りついた
婚約あいさつで義姉からイヤミを受けた遥は、不安を抱えつつも結婚式当日を迎える…。祝福ムードに包まれる一方、義姉の冷めた態度や奔放な振る舞いはエスカレートし…。
結婚式当日…祝福ムードの中に漂う暗雲
それぞれの家族へのあいさつも無事に終え、晴れて私たちは入籍をした。義姉のイヤミな言動が少しだけ気になりつつも、これから始まる結婚生活と、間近に控えた結婚式に、私は胸をときめかせていた。
結婚式当日。純白のドレスに華やかな会場と料理…知人たちの余興やサプライズなど、私たちは祝福ムードに包まれていた。緊張もあったが、私の横でほほ笑む彼を見て、「この人と生きていくんだ」という思いに心が満たされていた。
だが、そんな満ち足りた思いに、ただ一つだけ不安の影を落としていた。
ちらりと横目に映った義姉・美里さんは、どこか浮かない表情をしている。新婦の姉…ではなく、まるで職場の行事に付き合わされた同僚のような空気感だ。拍手や笑顔にも、どこか温度がないようだった。
式開始前。親族が控え室に来てくれた時から、義姉の表情は暗かった。何なら、ふてくされたような態度で部屋を見渡し、私とは目も合わせようとしなかった。「義姉との関係って、こう言う距離感なのか……」と自分を納得させつつも、心の中にどこか引っかかりを感じていた。
披露宴での奔放な振る舞い
続く披露宴でも、心のこもった余興やサプライズに会場全体が感動に包まれる中、義姉はテーブルの料理に夢中のようだ…。
それ以外の場面でも、義姉は終始奔放に振る舞っていた。ひんぱんに離席したり、スマホに夢中だったり……。極めつけは、式の後半…酔いが回った様子の義姉が、参列している知人男性たちに絡んでいる姿が見えた。
恥ずかしさと同時に、知人たちへの申し訳なさが込み上げて、せっかくの楽しい式に罪悪感を抱かなくてはならなかった。
あたたかな雰囲気で幕を閉じた結婚式と披露宴。一方で、義姉の態度にはモヤモヤした感情が残り、私の中で大きな違和感として膨らんでいった。
化粧室で明かされる本音
披露宴が無事に終わり、私と夫は二次会に向けて準備を進めた。あいさつや着替えなどを済ませ、式場から出る直前、私は化粧室に向かった。用を済ませて個室から出ると、鏡の前にメイク直しをする、義姉の姿が…。
義姉は横目でチラッと私の姿を確認すると、婚約のあいさつに行った時のような温度のない目をして、ゆっくりと口を開いた。
「みんなから祝われて、良かったね」
「お姉さんも参列していただいて、ありがとうございました」
「まあ、親族だから」
吐き捨てられたような言い方には、「仕方なく参列しただけ」という、突き放したような意図が感じられた。
「はあ……でも、本当は弟より私が先に結婚するのが順当なんじゃない?お父さんもお母さんも、私のドレス姿を一番先に見たかったんじゃないかなあ」
私に視線を向けることなく、メイクをしながらイヤミを言う義姉…。「ああ、今日ずっとそんなことを思って参列してたのか……」と義姉の真意を知った私は、どっと疲労感が押し寄せるような気持ちがした。
その場をすぐに離れようと、急いで手を洗ったが、その間も義姉は、一日中ためにためた不満をイヤミとして吐き続けていた。
「若いうちって、後先考えず勢いで結婚できるのがいいよねー。私なんて将来とか考えると慎重になっちゃって。まあその分、貯金はできてるから、自分の式はもっと華やかにしたいかな。私の式はきっと“ほんとの主役”って感じになるんだろうな〜。そういえば、お色直しで着てたドレス…あれ、私の方が映えるんじゃない?」
もはや感心するくらい、次々に吐かれる悪態…。それでも、私は、今日の幸せな思い出をつぶされまいと、去り際に笑顔と最低限の気遣いをしぼり出した。
「お先に失礼します。帰りはお気をつけて」
この日を境に、婚約の時から感じていた、義姉への“モヤモヤ”はさらに濃くなり、私の中で着実に“イライラ”に変わっていくのだった……。
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あとがき:祝福の裏に潜む、義姉の嫉妬
本エピソードでは、遥の義姉に対する違和感が決定的なものになります。表向きは参列者として振る舞いながらも、その裏で抱えていたであろう、義姉の嫉妬や不満が、化粧室での会話を通じて露わになります。
最愛の彼と結婚したことへのよろこびと同時に、義姉との関係に対する不安は色濃くなっていきます。義姉のイヤミや悪態を受け流すことがせいいっぱいの遥…。遥の動揺が伝わってくる展開です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










