🔴【第1話から読む】子ども優先すると不機嫌に…シングルマザーが抱く、彼氏への違和感|シンママの彼はモラ夫予備軍
自分に対する隆司の愛情は感じつつも、束縛に苦しむえりか。親友に相談してみると、彼に対する決定的なアドバイスを得ることになって…。
「大好き」という言葉を幸せに感じていたけど
「俺はえりかさんが好きだから一生かけて幸せにするよ。安心してついてきて」
元夫に「役立たず」と言われ続けた私にとって、彼の言葉は、長年乾ききっていた心に、一滴ずつ潤いを与えてくれるようだった。こんなにまっすぐに「大好き」と言われたことは、私の人生で初めてだった。
隆司は結婚するつもりでいて、お互いの親への挨拶や、一緒に住む家のことなどをよく話していた。彼の言葉を信じれば、私はもう一人で頑張らなくてもいい。でも、一抹の不安は消えることがなかった。
彼の束縛や、あたかも私が悪いように言いくるめられる状況が増えてきたことで、私は少しずつ彼との距離を取り、結婚の段取りを遅らせるようにしていた。
優しく人格を否定し続ける恋人
ある日、彼の過度な束縛に対して、思い切って自分の気持ちを伝えてみたこともある。でも、彼は私の言葉を受け入れるどころか、逆に私のダメ出しを始めた。
「えりかさんが、俺の気持ちをちゃんと考えてないから不安になるんだよ。そんなこともわかってくれないの?」
暴言を吐かれるわけではない。けれど、彼の言葉は私を「ダメな人間」だと静かに、そして確実に追い詰めていく。元夫に近い支配欲のある人と一緒にいる気がして、どうしたらいいか分からず苦しかった。
「別れたいって言ったら、隆司くんはどうする?」
私が勇気を出して問いかけると、彼は顔色を変えた。
「それって俺はもういらないってこと?俺、捨てられられたら生きる気力もなくなっちゃうよ」
あえてそれ以上話を進めることはしなかったけれど、別れ話をするのも相当に大変そうだと感じてしまった。
恋人がモラハラ予備軍…?
私は迷いに迷って、康子に全てを話した。隆司とのこれからを応援してくれていた康子に心配をかけたくなかったけれど、もう限界だったのだ。話を聞いた康子は少し考えてこう言った。
「えりか、隆司くんはモラハラ予備軍かもしれないよ」
康子の言葉に、私は息をのんだ。
「隆司くんはえりかをコントロールしようとしてる。思い通りにならないと腹を立てたり、自分の行き届かない部分をえりかのせいにして従わせたり。それってさ、明らかにモラハラだよ」
康子の言葉は、私の感覚が麻痺していたことに気づかせてくれた。元夫とは違い、「役立たず」などの暴言は言われないから、大丈夫だと思い込んでいたのだ。
「えりか、世の中に男はたくさんいるよ。タツキくんのためにも、納得できない相手とはこれ以上進まないほうがいい」
康子の言葉に、私の心に深く迷いが生まれていることに気づいた。私は、自分の幸せとタツキの幸せのために決断しないといけないのに。
🔴【続きを読む】「別れよう」子どもも懐いた彼に、シングルマザーが決別を告げた理由|シンママの彼はモラ夫予備軍
あとがき:暴言と依存
隆司の真の姿が露わになる瞬間が描かれた回でした。別れ話によって、彼の支配欲や未熟さが表面化します。友人の言葉は、過去のトラウマから抜け出せず、自分自身を疑っていたえりかの背中を強く押します。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










