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🔴【第1話から読む】郊外ライフの平穏に暗雲…都会からきたママ友のひと言|都会自慢が止まらないママ友
何気ない会話や、手作りのお弁当に対しての美香のひと言で、茜が感じていた違和感は確信に変わりました。「郊外」と「都会」を比べられることへのストレスは日に日に積もっていきます。
自覚のないマウント発言
その日を境に、美香さんの言葉は少しずつ私の胸に重くのしかかるようになりました。なるべく笑って受け流すようにしていましたが、会うたびに何かしら「都会」を引き合いに出してくるのです。
ある日の子どもの送り迎えの時のことです。子ども同士が園庭で走り回り、楽しそうに遊んでいるのを眺めながら、私は世間話のつもりで話題を口にしました。
茜「昨日ね、うちの子、転んで膝を擦りむいちゃって。ほんとドジで困るよ」
美香「あらあら。でも、田舎って道がガタガタだから仕方ないわよね。都内だと歩道も整備されてるけど」
一瞬、空気が凍りついた気がしました。またしても私の胸はチクリと痛みます。そんなつもりで言ったんじゃない。ただ子どものドジを笑い話にしたかっただけなのに、「田舎だから」と言われてしまうと、まるで全てが劣っているように聞こえてしまいました。
もちろん、美香さんに悪気がないのは分かっています。彼女は自分が特別なことを言っているという自覚がないように見えるほど、いつもあくまで自然体でした。だからこそ、余計にたちが悪いのかもしれません。
私はもやもやを抱えたまま家に帰りました。夕食の支度をしながらも、美香さんの「田舎って」という言葉が頭の中で繰り返されるようでした。
私はこの町を気に入っている。空気がきれいで、四季の移ろいを肌で感じられる。子どもたちものびのびと育っている。それなのに、彼女に言われると「田舎=不便」というレッテルを貼られた気がしました。
ママ友たちの共感
数日後、私は意を決して他のママ友に切り出してみることにしました。
茜「ねえ、美香さんって……ちょっと都会推しが強いというか。私の気のせいかな」
すると、すぐそばにいたママ友Aが同調してくれました。
ママ友A「うん、私も思ってた。悪気はないんだろうけどね」
ママ友B「そうそう。なんか“都内”って言葉を聞かない日はない気がする」
みんなも同じように感じていたと分かり、私は少し救われた気がしました。ずっと「私が気にしすぎなのかな」と思っていたから。でも同時に、「私だけじゃない」という事実は、美香さんが本当に“マウント気質”を持っているのだと確信させることにもなりました。
私はそれ以上話を発展させることはせず、「そうだよね」とだけ返しました。彼女の言葉は、知らず知らずのうちに周囲をざわつかせている。もしこの先も同じようなやり取りが続くのなら、いずれ大きな溝になるかもしれない。
その日から、私は美香さんの言葉にさらに敏感になっていきました。彼女が「都内では〜」と話し出すたびに、胸がざわつきました。意識しないようにしても、耳が勝手に拾ってしまうようでした。そして、そのざわつきは日に日に大きく膨らんでいったのです。
🔴【続きを読む】もう黙っていられない!胸に火をつけたマウントママのひと言
あとがき:近づく大きな溝の予感
さりげない会話の中でマウントを取られてしまう...そんな経験は誰にでもあるのではないでしょうか?茜は最初は「自分だけが敏感なのでは」と思っていましたが、周囲も同じ気持ちを抱いていたと知り安心します。一人で抱え込まず、誰かに相談したり、共感を得ることは大事なことかもしれませんね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










