🔴【第1話から読む】ママ友を家に残し「コンビニに行ってくる」→“たった5分”で信頼崩壊へ|ママ友にタンス貯金を盗まれた
ママ友のともみさんがタンスからお金を盗むかを確認するために、監視カメラを仕掛けたゆり。果たしてその結果は…?
監視カメラで確認開始
そして、約束の日曜日を迎えました。
夫と息子には、朝から「今日は公園に行って、夕方まで遊んできてね」と伝え、ともみさんを自宅へと招き入れました。私たちは、前回と同じようにリビングで向かい合って座りました。私は、ともみさんが安心して「行動」できるように、万全の態勢を整えました。
「ごめんね、ともみさん。夫が息子の帽子を忘れたみたい。ちょっとだけ公園まで届けてくるわ。すぐに戻るから、テレビでも見て、ゆっくりしていて!」
私はそう言って、わざとらしく、リビングにともみさんを1人残しました。そして、私は家を出ました。
しかし、私が向かったのは公園ではありません。実際、夫と息子は、すでに自宅から少し離れた駐車場の車の中で待機してくれていました。
私は、早足で車の助手席に乗り込みました。
夫のいる車の運転席には、小さなノートパソコンが置かれていて、そこには、リビングの棚の方向を向くように仕掛けた、監視カメラのリアルタイム映像が映し出されていました。
「いよいよだね」
夫が、低い声で言いました。息子は後部座席で静かに夫のスマートフォンで好きな動画を見ています。きっと何のことかわかっていないのでしょう。
私は、緊張で心臓が張り裂けそうになりながら、パソコンの画面に釘付けになりました。車に乗り込んでから約5分が経ったでしょうか。私の家の中、ともみさんは、私が出かけた後、最初はソファに座って、私が「好きに読んでいいから」とあらかじめ勧めていた雑誌を読んでいました。
しかし、突然、ともみさんは雑誌を閉じました―――。
やっぱりやっていた…!動かぬ証拠
そして、ゆっくりと、リビングの隅の棚へと歩み寄り始めたのです。私は、息を止めました。隣で夫が、静かに息を呑む音が聞こえました。
ともみさんは、あたりを警戒するように、もう一度、部屋の中を見回しました。しかし、カメラの位置は、ほとんど目立たないように配置されています。
ともみさんは、棚の前に立つと、躊躇なく、引き出しを開けました。そして、前回と同じように、生活費の封筒を取り出し、中をのぞき込みました。
その瞬間、私は目を覆いたくなりました。
ともみさんは、封筒の中から、1万円札を1枚、抜き取りました。そして、それを、素早く、自分の洋服のポケットにしまったのです。私と夫は、ただ、その映像を凝視していました。数秒後、ともみさんは封筒を棚に戻し、何事もなかったかのように、再びソファに戻って、雑誌を開きました。
決定的な証拠。
私が5年間、親友だと信じ続けてきたともみさんが、私の家で、私の大切な家族の生活費に手を付けている―――その紛れもない事実の映像です。私の心は、激しく打ちのめされました。頭の中にあった「まさか」という理性的な囁きは、完全に打ち消され、代わりに、深い絶望と、裏切られたことへの激しい怒りが湧き上がってきました。
夫も、怒りを押し殺したように、静かにパソコンを閉じました。
「ともみさんが棚から離れたね。今だ、帰ろう」
ともみさんがソファに座り直したのを確認し、私と夫は、パソコンを持って車から降り、足早に自宅へと向かいます。鍵を開け、ドアを開けたとき、ともみさんは私たちが2人で戻ってきたことに、明らかに動揺した表情を見せました。
ついに認めたママ友、いったいどうしてこんなことを…
「あら、ゆりちゃん。早かったわね」
その、いつも通りの、優しい声。私は、その声を無視して、ともみさんの座るリビングテーブルの上に、ノートパソコンを開き、再生ボタンを押しました。
カチッ―――。
画面には、数分前の、ともみさんが棚を開けて、1万円札を抜き取り、ポケットに入れる、その一部始終の映像が流れました。
「……これ、どういうこと?」
私の声は、震えていました。ともみさんの顔から、血の気が引いていくのが分かりました。彼女の目は、恐怖と動揺で大きく見開かれ、映像から目を離すことができません。そして、次の瞬間、彼女は「うぅっ」と声を漏らし、顔を両手で覆い、その場で泣き崩れました。
「ごめんなさい…ごめんなさい」
何度も何度も、謝罪の言葉を繰り返すともみさん。しかし、その声は、私の心には届きませんでした。私は、静かに夫と顔を見合わせました。怒りを爆発させたのは、夫でした。
「ともみさん。これは犯罪です。私たちが、あなたを信用して家に入れたのに、それを裏切って、金銭を盗むなんて。今すぐ、夫を呼んでください。事情をすべて話してもらいます」
夫の低い、しかし威圧的な声に、ともみさんは恐怖に怯えたように頷きました―――。
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あとがき:決定的証拠、ついに確保!
計画的な監視の結果、やはりともみさんが犯人でした。しかし妻のママ友でも容赦無く怒ることができる夫は頼り甲斐がありますよね。
夫を呼ぶよう促されたともみさんは、自業自得ですがかなりの恐怖に襲われているのではないでしょうか。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










