🔴【第1話から読む】「絶対、わざとだ」偶然再会した友人男性→好意を持たれて“地獄の始まり”|最低!既婚ストーカー男
主人公・萌子に好意を寄せる既婚男性・武内の行動はエスカレート。「旦那は萌子の良さがわかっていない」「妻とは違う」など、既婚者としてあるまじき言葉で萌子を誘うようになって…。
エスカレートする元知り合い
武内の行動がエスカレートするにつれ、私は英会話教室に行くのが心底苦痛になっていった。毎週、彼の視線を感じるたびに、手のひらに汗がにじむ。夫の圭吾には心配をかけたくなくて、まだ何も伝えていなかった。それに、もしかしたら本当に私が大げさに捉えすぎているだけかもしれない、という迷いがまだあった。
しかし、彼の言葉は、私のそのわずかな迷いを打ち砕くのに十分すぎる。ある日のこと、私が少し新しいデザインのブラウスを着ていった時、彼は教室の隅で私を呼び止めた。
「萌子ちゃん。今日の服装、ドストライク」
そう言って、彼は私を頭の先からつま先まで、ねっとりと見つめた。その眼差しは、学生時代の友人や、職場の同僚が発するような、健全な褒め言葉のそれとは全く違っていた。まるで獲物を見つけたかのような、気持ちの悪い熱を帯びていた。
私が「あ、ありがとう…」と引きつった笑顔で返すのが精一杯だった。
パーソナル領域に土足で踏み込む人
また別の日には
「萌子ちゃんってメガネかけないの?絶対似合うと思うんだけどな」
私は、彼の要求をさらりとかわそうと、敢えて彼の妻の話をしてみた。
「武内くんの奥さんにかけてもらったら?」
すると武内は、鼻で笑うような顔をして、こう言ったのだ。
「あいつには似合わないよ、萌子ちゃんはわかってないな~」
私と彼は同じ既婚者。にもかかわらず、平気で自分の妻を侮辱し、私に女性としての何かを求めている。これは自意識過剰の問題ではない。彼は、明らかに私を不貞の対象として見ていると感じて、そう思うとゾッとした。
そして私が最もイラっとしたのは、この発言だ。
「旦那さん、本当に萌子ちゃんの良さわかってんのかな?俺ならもっと萌子ちゃんを満足させるのに~」
(もう、限界だ)
私の心の中で何かがプツリと切れた。大切な夫のことまで不本意な言われ方をして、武内くんと空間にいることは、自分の精神を削るだけだ。
英会話教室を退会
翌週、私は英会話教室に退会届を提出した。理由は「仕事が忙しくなったため」という一般的なものにした。
家に帰ると、すぐにメッセージアプリの中にいる武内くんをブロックし、友達一覧から削除した。連絡手段を完全に断って、もう彼のことは忘れようと思ったのだ。
でも、私はこの時、彼の執着の深さを、全く理解していなかった。そして、共通の知り合いが多いという環境が、いかに厄介な足かせになるのかを知ることになる―――。
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あとがき:境界線を越える男の論理
ここでは、物理的な接触だけでなく、言語による境界線の侵害がテーマです。武内は自分の妻を侮辱することで、萌子との関係を「特別なもの」にしようと試みます。彼にとって、既婚者であるという制約は、むしろ刺激的なゲームのルールに過ぎません。萌子の「断絶の決意」は当然の行動ですが、残念ながら、このような「執着心の強いタイプ」の人間は、拒絶されたことで逆に燃え上がってしまう危険性を秘めています。ブロックは一時的な防衛策に過ぎませんでした。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










