🔴【第1話から読む】「もう少し早く気づいていれば」妊娠をきっかけに【おかしい】元同僚に違和感|自分本位すぎる元同僚
たびたびご飯をねだる奈美子は、そのうちに持ち帰り用の容器持参でやってくるようになり、要求をエスカレートさせる。奈美子を避けるようになった里美を、奈美子さんは玄関前で待ち伏せして…。
出産後、すぐにご飯を目当てに連絡をする友人
無事に長男の怜人を出産し、実家で1か月近くを過ごした後、私たちはようやく自宅に戻ってきた。家に戻ってからも、奈美子さんからの連絡は、私たちが戻ったことを察したように、すぐに再開した。
「里美、そろそろ帰ってきたよね。おめでとう!赤ちゃんの顔を見に行きたいな」
顔を見に行きたいなんて言いつつ、結局は「ご飯」が目的だと、私はとっくに悟っていた。
私は元々料理が好きで、以前は惣菜を買うなんてことはほとんどなかった。でも、子どもが生まれてからは、慣れない育児で本当に手一杯。怜人のお世話で料理に時間をかけられなくなり、惣菜を買ってきて食卓に出すことが増えた。
保存容器持参でやってくるようになった元同僚
その日も、夫の和樹が買ってきてくれたお惣菜と、冷凍保存していたご飯を奈美子さんに出した。すると彼女は、まるで母親に文句を言う子どものようにこう言う。
「最近お惣菜が多めなの?ご主人怒らないなんて優しいのね~」
思わずカチンときた。わざわざ私のために買ってきてくれたお惣菜を分けているのに、なんでこんな言われ方をしないといけないんだろう。
「私が大変なのを気遣って、私が好きなのを選んでくれてるんだよ」
「ふーん、よかったね」
こういうとき、奈美子さんはとてもつまらなそう。彼女の態度には我慢していたけど、図々しさはエスカレートするばかりだった。
それから、家に来る時は、必ずと言っていいほど持ち帰り用の保存容器を持ってくるようになったのだ。
「これに詰めてくれると助かるんだよねー、健に食べさせたいから」
私は段々と奈美子さんに会うことを避けようと、朝早くに散歩がてら買い物に出かけたり、地域の支援センターで過ごすようになった。そんな私の行動に気づいた奈美子さんは、あからさまに不機嫌になっていた。
ある日、支援センターから帰ってくると、アパートの玄関前で、健くんを連れた奈美子さんが立っていた。
「里美、私を避けてるでしょう?」
逃げ場がない。私は観念して家に招き入れた。
「連絡しても無視してるでしょ?私を友達と思ってないの?」
「ごめん、避けてたわけじゃないけど、子どもの生活リズムを整えようと思って…」
私がそう言えば、彼女はこう言う。
「そうなの?じゃあ今度は昼からくるよ。そうしたら家にいるってこと?」
図々しさが加速していく友人
その数日後の昼過ぎ、宣言通りやってきた彼女は、図々しさの極致とも言える要求をしてきた。
「里美、今日はお米も分けてくれない?炊いてあるやつじゃなくて、お米…」
「お米?それはちょっと無理だよ。うちだって、たくさんあるわけじゃないから」
私が断ると、彼女は急に表情を曇らせて文句を言い出す。
「うちだってお米なんかないよ、里美はご主人がいるんだからまた買ってもらえるじゃん」
彼女の理不尽なグチグチとした文句に耐えるのはもう無理だった。
「お米が必要なのはわかるけど、それは夫にも相談したいから、今日は帰ってくれる?」
私は結局、炊いたお米と残りのおかずをタッパーに詰めて持たせ、何とか帰らせた。
その日から、奈美子さんがまた家の前で待っているんじゃないかと思うと、怖くてたまらなくなった。夫にはそれとなくこの事態を相談していたけれど、この状況をどう解決すればいいのか、もう分からなくなっていた―――。
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あとがき: 恐怖による支配
この段階に至ると、奈美子さんの行動はもはや友人への「お願い」ではなく、里美の優しさと恐怖心を利用した支配に近くなっています。惣菜への文句は、里美の生活や夫の優しさに対する嫉妬の裏返しとも取れます。
そして、玄関前での待ち伏せや、断られた際の泣き叫びは、里美が近所迷惑を恐れて要求を受け入れてしまうことを知って行った、計算された行動でしょう。里美は、奈美子さんの理不尽な感情の爆発によって、自分の家という安全な場所さえも奪われかけている状況です。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










