夫の「不倫疑惑」に悩む沙希は、ママ友である綾子に相談します。親身に相談にのってくれた綾子。しかし、沙希の心は晴れないままでした。しばらくして、沙希の自宅のポストに、DMと同じ内容の手紙が投函され…。
信頼できるママ友に打ち明け…
「夫が不倫をしているかもしれない」
疑惑は、沙希の平和な日常を徐々に疑いの気持ちで暗くしていきました。
沙希は、一人で抱えることに限界を感じ、同じマンションに住むママ友の綾子に打ち明けることにしました。
綾子は明るくて気さくで、いつも率直な意見を言ってくれる、信頼できる存在でした。そして、沙希にとって、数少ない心の拠り所でもありました。
「和人さんが不倫?信じられない…」
綾子は顔をゆがませながら、真剣に話を聞いてくれました。
「でも、そんなに具体的に言われたら不安になるよね…」
「そうなの…なんで、そんな具体的なことを知っているんだろうって…」
寝不足でクマができている両目をこすりながら、ふかくため息をつく、沙希。そんな、沙希の様子を心配そうに眺めながら、綾子は何かを思いついたかのように声を上げました。
いやがらせは「元カノ」のしわざ?
「ひょっとしたら、和人さんの元カノじゃない?」
「元カノ…?」
「別れ方がこじれて、いやがらせをしているとか!」
しかし、沙希と和人は10代から付き合って結婚しており、和人に「元カノ」と呼べるような女性はいないはずです。沙希は、その可能性は低いと考えました。
綾子は、「とにかく、和人さんのことを信じてあげなきゃだめだよ」と励ましてくれましたが、沙希の心は晴れませんでした。
しばらくたったある日のこと、沙希は家のポストをのぞいて愕然としました。
白い封筒が入っており、中には、手書きでぶきみなメッセージが書かれていたのです。
「旦那さん浮気してますよ、いいんですか?放っておいて」
そして、DMにあった日付とラブホテルの名前が再び記され、「証拠見たければ連絡ください」と、電話番号が書かれていました。
エスカレートするいやがらせ
沙希はふるえが止まりませんでした。
DMの送り主と同一人物にちがいありません。匿名のアカウントから、物理的な手紙へ…。その執拗さとぶきみさに、沙希の不安は極限に達しました。
和人は帰宅後、手紙を見て激怒しました。
「またか!心当たりがないんだから、証拠なんかあるはずがないだろ!いいよ、目の前で電話してもいい」
しかし、沙希は恐怖心から電話をすることを躊躇(ちゅうちょ)しました。
「警察に相談しよう。こんなに執拗なのは、ただのいやがらせじゃない。何か目的があるはずだわ」
沙希は、和人の潔白を信じたい気持ちと、「何らかの事件に巻き込まれているかもしれない」という恐怖心の間でゆれ動きました。
🔴【続きを読む】警察が警告!「犯人との接触は絶対NG」嫌がらせ被害者が取るべき緊急対策
あとがき:DMから手紙へ
告発が、DMから物理的な手紙へとエスカレートし、沙希の不安がピークに達します。
夫の和人は、一貫して潔白を主張し、自ら電話での接触を提案します。しかし、沙希は、不安と恐怖から接触を避け、「警察に相談する」という行動を選択します。
果たして、ママ友・綾子の「元カノ」説は当たっているのでしょうか?この執拗ないやがらせによって、夫婦の信頼関係だけでなく、沙希の精神的安定をおびやかし始めましたね。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










