🔴【第1話から読む】親切心が大迷惑…夜22時まで居座る「自称助っ人」の友人
「訪問を控えてほしい」という涼香のサインをムシし、律子は「涼香は育児ノイローゼかも」と決めつける。さらに、強引に奏斗を風呂に入れるなど、介入はエスカレート。律子の存在が家事を増やし、涼香を追い詰めていき…。
遠まわしに「こなくていい」は通じない
「ねえ、律子。いつも来てくれてうれしいんだけど、仕事、大変じゃない?」
週に2回、多い時は3回もやってくる律子に、私はやんわりと切り出しました。
「仕事?そりゃあ、つかれるよ。でもね、家で一人でじっとしてるより、ここに来て時間を過ごしたほうが、私にとってはリフレッシュになるの!」
彼女は、奏斗の離乳食の準備をしている私の横で、スマホをいじりながら笑います。
「でも、夜遅いのは悪いし……。律子だって、明日の仕事があるでしょ?」
「大丈夫だってば!涼香こそ、浩二さんがいない夜に、一人でいたら不安でしょ?私、保育士だし、何かあったらすぐ、対応できるから安心でしょ?」
わが子のお風呂も強引に入れられ…
そう、彼女はいつも「私が不安だろうから」「私が助けてほしいだろうから」という前提で話を進めるのです。
実際、私は一度も、「不安だから来て」なんて言ったことはありません。 むしろ、一人で黙々と家事をこなしたい時の方が多いのです。
ある日、律子が、来年のクラスの担任希望のために、「奏斗くんの成長記録をつけさせて」と言い出しました。
「手伝うついでに、勉強もさせてほしいの!ほら、お風呂も私が入れてあげるから。涼香は、その間に明日の準備しちゃいなよ」
「えっ、お風呂は私がやるから大丈夫だよ」
「遠慮しないで!プロに任せなさいって」
強引に奏斗を連れて、お風呂場へ向かう律子。 脱衣所から聞こえる、奏斗の泣き声。いつもとちがう入れ方に、戸惑っているのかもしれません。
友人が手伝うほど、私のルーティンは崩れる
私はキッチンで立ち尽くし、ためいきをつきました。
彼女は「手伝いたい」と言うけれど、結局、彼女が来ることで、私のルーティンは崩れ、彼女への「おもてなし」という余計な家事が増えるだけ。
「あー、スッキリしたね、奏斗くん!涼香、タオル持ってきて!」
お風呂から上がった律子は満足げですが、私は彼女がぬらした床を拭き、使ったタオルの洗濯を増やし、彼女に出すお茶を淹れます。
「涼香、顔色が悪いよ?やっぱり育児ノイローゼ気味なんじゃない?私がもっと頻ぱんに来てあげなきゃね」
心配そうな顔で、私の肩をたたく律子。
(ちがう。私の顔色が悪いのは、あなたが帰らないから)
自分のペースで動けないストレスが、少しずつ私を蝕んでいました。
でも、善意100%で動いている彼女に、どう言えば角が立たないのか…。 私はまだ、その答えを見つけられずにいました。
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あとがき:レッテル貼りで優位に立つ心理
「あなたが不安そうだから」と、勝手に弱者扱いされることほど、自尊心を削られることはありません。
律子は、涼香を「できない母親」に仕立て上げることで、自分の専門性や有能さを確認しているように見えます。これこそが「ケアによる支配」です。助けてもらっている側は、悪意がない相手には、拒絶の言葉を飲み込んでしまいがち。でも、そのがまんが、自分の首を絞めていく過程が、痛いほどリアルに描かれています。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










