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🔴【第1話から読む】宝くじで200万円当選→夫「俺の手柄だ!」主張にモヤるワケ→|宝くじ200万円当たって揉めた話
宝くじで200万円当選し、使い方を相談する二人。汐里は教育費や家電への充当を提案するが、祥太は「投資額だけ返せば残りは俺の自由だ」と反論。最終的に折れるふりをして「俺が譲ってやる」と恩着せがましい態度を取りはじめて…。
200万の使い道はどうなる?
翌日の夜、嵐のような興奮が少しだけ収まったころ。子どもたちをようやく寝かしつけた私たちは、ダイニングテーブルで向かい合いました。議題は言うまでもなく「当選金の使い道」です。私はあらかじめ、ノートに家計の現状を書き出しておきました。
「祥太、昨日は興奮してたけど、少し冷静になって聞いて。このお金は、棚からぼた餅みたいなものだし、堅実に使うべきだと思うの」
「わかってるって。でもさ、俺の運で引き寄せた幸運なんだから、少しくらいは俺に自由にさせてくれたっていいだろ」
祥太は不満げに口を尖らせ、椅子の背もたれにふんぞり返ります。私は努めて穏やかな声を意識して、ノートを彼の方へ向けました。
「具体的な案を考えてみたわ。まず半分、100万円は子どもたちの将来の教育資金として定期預金に入れたい。次に50万円。これは、もう10年選手で異音がしてる冷蔵庫と、乾燥機能が弱くなった洗濯機の買い替え費用にしたい。みんなで使うものでしょう?それで、残りの50万円は、祥太だけのもの。それでどう?」
損得勘定が見え透いている夫
我ながら、かなり祥太の功績に配慮したつもりでした。一般的なサラリーマンが一度に自由にできるお金として、50万円は破格です。彼の欲しがっていたPCもキャンプ道具も、これなら十分賄えるはず。しかし、祥太の反応は私の予想を裏切るものでした。
「……だったらさ、今まで数年間、家計から出した購入代金の合計を計算して、その分だけを家計に戻すよ。で、残りは全部俺がもらっていいじゃん。原資は戻すんだから文句ないでしょ?」
一瞬、何を言われたのか理解できず、耳を疑いました。
「それ……本気で言ってるの? 外れてた間はずっと家計にリスクを負わせて、当たった時だけ『自分の手柄』として利益を総取りするってこと? 当たらなければ、その購入代金は永遠に家計からの垂れ流しだったのに」
「結果として当たったんだからいいじゃん。俺の選んだ数字が正解だった。俺がいなければ当たらなかったんだから、俺に決めさせてほしい」
祥太の言葉には、家族としての連帯感よりも、個人としての損得勘定が透けて見えました。私は悲しさと呆れが混ざった溜息をつきました。
立場が上になったような夫の言動
すると、彼は私の表情を見て、これ以上揉めるのは面倒だと思ったのか、大仰に肩をすくめて言ったのです。
「……はあ~なんだよその顔。もういい、わかった。150万は家計ね。どうせこれ以上言っても納得しないんだろ?」
「譲ってやる」。その言葉が鼓膜に触れた瞬間、胸の奥がチリッと焼けつくような感覚を覚えました。しかしそんな私の気持ちをよそに、祥太は続けます。
「もっと感謝してほしいよ。俺が折れなかったら家計は潤わなかったんだし。俺っていい夫だよな~」
確かに、手続きをして買い続けたのは彼です。でも、原資は私たちが必死にやりくりして捻出した家族のお金。なぜ私が、彼の慈悲によって「分け前を譲ってもらった側」のような卑屈な顔をしなければならないのでしょうか。
当選金の輝きが、少しずつ濁っていくのを感じていました。
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あとがき:「譲ってやる」という呪いの言葉
対等なパートナーであるはずの夫婦間で、どちらかが「譲ってやる」と口にした瞬間、そこには上下関係が生まれてしまいます。祥太なりの歩み寄りのつもりかもしれませんが、その根底にあるのは「俺が稼いだ(当てた)金」という傲慢さ。理詰めでは言い返せない、けれど胸の奥がチリチリと焼けるような汐里の屈辱感は、多くの女性が既視感を覚えるリアルな痛みです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
イラスト:糸野内たおる










