意外と知らない奨学金のアレコレ!?
奨学金という言葉は知っていても、実際に自分が利用していた人でなければ、詳しいことは知らないという方も多いのではないでしょうか。
奨学金とは、一般的に能力のある学生に対して、学費を給付したり、貸与するシステムの事です。海外の先進国の場合は給付の場合が多いですが、日本は貸与の場合が多いです。
母子家庭向けの奨学金もあるの?
母子家庭で経済的に大学進学が厳しいという方向けのサポート制度もあります。有名なのは「母子寡婦福祉資金貸付金」という制度です。
母子寡婦福祉資金貸付金の中の修学資金は、子供進学のために、無利子で一定資金の貸与を受けられるため、一般の奨学金制度などより先に検討するべきでしょう。
修学資金の場合は、親が借受人で子供が連帯借受人となれば、他に連帯保証人を必要としないケースが多い事も利用しやすい点の1つと言えます。
返済期間も20年以内と、通常の奨学金制度より2〜5年長く設定されているので、月々の返済額も当然低く設定できる事になります。
母子家庭でも、収入が一定基準より多ければ対象にはなりません。この基準は自治体によって異なります。
借りられる資金額
- 国公立大学(自宅通学者):月45000円
- 国公立大学(自宅外通学者):月51000円
- 私立大学(自宅通学者):月54000円
- 私立大学(自宅外通学者)月64000円
大学進学にかかる費用と体験談
大学進学によってかかる費用は、国立か私立かによって大きく異なります。また、同じ大学内であっても文系学部と理系学部では、学費に違いがでます。
一般的に、文系学部よりも理系学部の方が学費が高く、さらに薬学部や医学部の方がもっと高くなります。
初年度大学にかかる費用
- 国立大学:約80万円
- 公立大学:約90万円
- 私立大学文系学部:約110万円
- 私立大学理系学部:約150万円
- 私立大学医歯系学部:約460万円
入学金と前期・後期の授業料で初年度だけでも、これだけの額を支払わなければなりません。入学金は最初だけとしても、これを4年間も払い続けるのはかなり厳しいというのが分かりますね。
母子家庭用奨学金の体験談
母はこれまた母子家庭・単身親世帯向けの無利子の奨学金を調べてきて、借りる申込をしました。もちろん、ただ借りたいからといって簡単に貸してくれるわけもなく、大学に進学してどんな勉強をしたいのか、勉強したことをどう役立てて行きたいのか、面接を受けたりしました。
申請した奨学金は無事借りられることになりましたが、大学在学中、留年をしてしまい、その際にも奨学金を継続するために厳しい面接があり、なぜ留年したのかなどきつく言われた記憶があります。 出典: www.travelearth.info
無利子で借りられるというメリットがある一方で、借りるための審査や面接はより厳しくなるようですね。それでも、利用可能ならば、利子がつくものより将来的に負担が軽くなるのは確かです。
新聞奨学金制度・体験談
家庭の経済状況や両親のすすめもあり、5年間、新聞奨学金制度を利用しました。
(中略)
授業との両立は体力的にも時間的にも厳しいので、安易に考えない方がいいと思いますが、自力進学が果たせるというだけでなく自分が成長したと感じられることが、この制度の魅力だと思います。
出典: shinronavi.com
新聞奨学金制度のように、勉強しながら労働によって返済するシステムは、卒業後に20年近くも奨学金を返済し続けるよりは、短期間で返済が終わります。
しかし、当然ながら、学業と労働の両立は非常に厳しいと言えるでしょう。体力的にはもちろん、友人たちと遊ぶ時間もなくなるので、精神的にも辛くなるかもしれません。
それでも、もちろん、成し遂げた後の人としての成長は、本人の宝にもなるでしょう。
大学によって、免除制度も☆
大学それぞれに、授業料などの免除・減額制度があります。条件は家庭の経済状況だったり、本人の能力だったりと基準は大学ごとに違うので、まずは、希望大学の免除制度を調べてみる事が大切ですね。
大学の奨学金制度以外にも、返済がない給付型の奨学金制度もありますから、母子家庭だからといって、大学進学を諦めるのは早いと言えます。
母子家庭に関わらず、大学生ともなれば、たいていの学生がアルバイトなどを経験します。もちろん、全額をアルバイトでまかなうのは厳しいですが、奨学金制度を活用すれば可能かもしれません。
子供が小さなうちから学資保険などで、進学資金を用意する事が出来ればよいのですが、母子家庭など経済的に厳しい場合は、そこまでの余裕はないかもしれません。
それでも、本当に子供が進学を望むなら、本人の努力次第で進学は可能だと言えそうです。