NHK番組すくすく子育てがママたちから人気の理由
NHKのEテレで2003年4月から放送されている、育児関連の人気情報番組「すくすく子育て」。
乳幼児の子育て情報や、ママの疑問に専門家がアドバイスをする、育児中のママたちにとってまさにお役立ちの情報番組です。
くわばたりえさんも番組進行をしながら学びの連続
司会進行を務める3児の母・くわばたりえさんも、自分自身が一番育児で悩んでいるときに番組の先生方の言葉で何度救われたかわからない、と話しているほど。
毎回ママたちにとって身近なテーマで見終わった後にスッと心が軽くなるような、そんな番組です。
特に反響の大きいテーマ「育児疲れ」について
そして、なかでも一際反響の大きかったテーマが「育児疲れ」について。
「育児疲れ」放送時にママリでも一度ご紹介しましたが、番組では寄せられたママたちからの声にこたえ、先日さらに詳しい特集が組まれたほどです。
なかでも目を引くのが、大日向雅美先生のアドバイス
番組に出演している子育ての専門家の方々のなかでも、特にママたちの心に鮮烈に訴えかけるのが大日向雅美先生です。
大日向先生は、恵泉女学園大学院で教授を務め、家族関係や親子問題を心理学の視点から研究。
「母乳神話」「3歳児神話」などを早くから問題視し、40年にわたり母親の育児ストレスや育児不安に取り組んでいる、まさに育児ママたちの救世主と言えます。
ママたちから涙のコメントも…大日向先生のアドバイスをご紹介
「すくすく子育て・育児疲れ」の回にママから寄せられた質問の中で反響の大きかった、大日向先生からのアドバイスを2つご紹介したいと思います。
1:『ひとりになれる時間がほしいと思うのは自分勝手ですか?』
少し前までは、娘の人見知りが激しかったこともあり、育児が忙しく、「寝たい」「体を休めたい」というような生理的欲求が強くありました。
子どもが成長し、育児が少し楽になってきた今は、「子どもから離れて、ひとりになりたい」と思うようになりました。
しかし、母親が子どもと一緒にいるのは当たり前だと思います。
「ひとりになりたい」と思うのは、自分勝手で、ぜいたくなのでしょうか?
(1歳10か月の子を持つママより) 出典: www.sukusuku.com
ひとりになりたい、そう思うことへ罪悪感を抱いてしまうというママからの質問でした。
自分の時間が欲しいなんて、母親としてワガママなのか、ぜいたくな悩みなのか。口にすることもなかなか勇気が出ずこれまで自分の中に秘めていた想いだったそうです。
この質問に対し、大日向先生がかけた言葉はこうでした。
「ひとりになりたい」と思うのは、最低限必要な欲求
女性は「女性」「母親」「妻」「社会人」というさまざまな面を持っています。
このようなマルチの人間としての自分を大事にすることは必要なことです。「ひとりになりたい」という思いは、これら4つの面を大切にするためにも、最低限必要な欲求です。
けっして自分勝手でも、わがままでもありません。 出典: www.sukusuku.com
育児は母親の仕事という考えが日本には強くありますが、それは古い考えです。と言う大日向先生。
子供は母親1人だけが育てるのではなく、子供を愛するためにこそ、周りと協力するのも大事なのかもしれません。
2:『子供を誰かに預けずに、育児疲れを解消する方法は?』
専業主婦である自分の仕事は育児と家事だと思っているため、できる限り1人でやりきりたいと思っています。
そのため、育児疲れはあるのですが、「子どもを誰かに預けて遊びに行く」というように、自分のために時間を使うことに罪悪感があります。
子どもを抱えたまま、育児疲れを解消する方法はあるのでしょうか?
(7か月の子を持つママより) 出典: www.sukusuku.com
こちらの質問も自分の都合で子供を周りに預けることへの罪悪感、という内容の質問でしたが
上の質問とは違って「子供と一緒でも」という内容でした。これに対し、大日向先生がかけた言葉はこうでした。
子供と一緒にいる状態では、育児疲れはほとんど解消できない
「子どもが泣きわめく」「子どもが走り回る」「子どもが部屋を散らかす」というように、育児疲れの源は子どもです。
その子どもと、いっときも離れずに、育児疲れを解消することはできません。
「子どもと毎日一緒にいて、毎日笑顔でいることはできない」とママが自覚することが、子どもを愛するための第一歩でもあります。 出典: www.sukusuku.com
子供と離れる少しの時間で心の余裕を手に入れることができるなら、それが子供にとってもママにとっても最善、とのことでした。
子供と居る時間が1分でも長く笑顔でいられるように、子供と離れる時間も必要なのかもしれません。
イライラするのは、悩むのはよいお母さんの証拠
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今回ご紹介したことはほんの一部にすぎません。
子育てがし易いとは決して言えない現代において、大日向先生のような先陣をきってママたちの味方でいてくれる、そんな姿勢に何人のママが救われたかわかりません。
数々の著書も素晴らしいのですが、特にこの1冊はぜひ手にとっていただきたい一冊です。
「イライラするのは良いお母さんの証拠」この言葉に惹かれた方、是非読んでみてください^^