保育園は「働く親のための」子育て支援施設
保育園とは、仕事をしているパパママのための子育て支援施設。仕事をしている間、子供を見てくれる人がいない人のためにある場所です。
地域によっては保育園に入りたい人が多く、例え働いている、または復職が決まっている場合でも、入園できないケースもあります。
現在、保育園・保育士不足が大きな社会問題となっています。
有給休暇の日、保育園に預けることは用途外?
本来、保育園は親の就労中に子供を預かる施設です。
よって、平日に休暇があった場合、保育園に子供を預けることは望ましくないと考えられていることが多いですし、保育園側も禁止している園もありますね。
筆者は有給の日も預けていました。
しかし、筆者が子供を預けている園では有給の日でも用事がある場合は9時から16時の範囲で預けることが許可されており、筆者は有給の日でも預けていることがありました。
理由は、平日に溜まる家事を片付けるためであったり、リフレッシュの為に出かけたりすることもありました。
保育園の他には預かってもらう先がない
筆者の家庭にとって子供を預かってくれる場所は保育園しかありません。平日は仕事をして、間髪入れずに育児、家事。休日は保育園がお休みで、二人の子供を見ながら家事をする土曜日と、日ごろ一緒に居られない分家族で遊んだりでかけたりする日曜日。そして平日は仕事…。
ほとんど自分の時間が無いのが現実です。
寝かしつけた後は自分の時間もありますが、でかけることはできません。美容院や、自分のものを買う買い物にすら行く時間がない日々です。
自分の時間を作り、家事育児仕事全てから開放されるには、有給の日に保育園に子供を預ける以外にない。
こんな家庭は私たち以外にもたくさんあるとは思うのですが、こういった家庭のパパママが、仕事でも家事でも育児でもない時間を過ごすために保育園に子供をあずける事は、良くないことなのでしょうか。
「親だから」リフレッシュも我慢しなくてはいけないの?
保育園にあずけている家庭は、基本的には身近に頼れる家族がいない方ですよね。そういう環境の中でパパママ共に肉体的、精神的に安定して仕事と子育てを両立していくためには、リフレッシュも必要だと思うのです。
これが日本の制度として認められないのであれば、保育園の制度自体が働く人たちのライフスタイルに寄り添っていないと言わざるを得ないと思います。
専業主婦はやっているのだから兼業主婦も我慢すべき?
専業主婦で、子供が未就園児の方は日々同じ環境で子供を朝から晩まで見てお休みもないのに、働いているからと甘えているという意見も聞きます。
しかし、そういった環境の専業主婦の方も「子供をあずけてたまには休みたい、家事をスッキリ片付けたい」という思いを持っているのではないでしょうか?
「この立場の人は我慢しているのだからみんなが我慢すべき」という発想ではなく、今後は核家族化で子育てについて頼る先のいない家庭も増えるのですから、働く働かないに関わらず、たまには家事をスムーズに片付けたい、リフレッシュしたいという母たちの想いを叶えるファミリーサポート等のサービスが定着してくるといいですよね。
有給休暇の保育園はOK?NG?
有給休暇の保育園登園に関する意見を集めてみました。
有給休暇の保育園OK派
まずは肯定派の意見からお届けします。
母親の負担が重すぎる場合はOK?
過労になりかけたママ、保育園が援助してくれて良かったですよね。しかし、過労になる状況までは預けてはいけないというのは、ママとしては辛い部分もありますよね。
緊急連絡先に注意
私は水曜日休み+月に有給1日の月に合計6日前後の公休の為出掛ける時は普通に預けてますよ。
ただ、土日も働いてるので行事の確認をして何も無い日は子供と出掛ける為に休ませてます。
下の娘がまだ1歳前の頃は今より勤務時間が短かったので昼間家に居ることが多々あり、緊急連絡先は前から私の携帯電話にしてあります。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
預ける場合、緊急連絡先を会社ではなく携帯電話にしておくことが必要になります。万一の時に連絡が取れないのは困りますよね。
幼児クラスはカリキュラムもあるため休ませない
私は休ませません。
上の子は4歳で、保育園で今日は何をするとか決まっていて、休むと一人だけ制作が遅れたりするからです。
下の子は一番下のクラスで、先生的には休ませて欲しいんだろうけど、
休んで一日ママと過ごすと、次の日は朝別れるときに泣くときもあるので、土日の休みだけで十分だと思ってます。
本人達も楽しんで保育園に行ってますし。
また休んでも休んだ分の保育料は返ってきませんし、給食も出るので、もったいない気がします。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
たしかに、幼児クラスになると製作も本格的になるため、休ませてしまうと遅れてしまうことがありますよね。
乳児クラスは特に休むように言われがちですが、本人が楽しんで通っているなら、OKとの意見もあります。
有給休暇の保育園NG派
次に否定派の意見をご紹介します。
保育園の本来の目的外なのでNG
基本は
保育園は仕事等で子供の面倒をみることができない「保育に欠ける」場合に
預かってくれるところというのが前提なので、
仕事がお休み=保育園は休ませる
が根底にあります。
その根底に積み上げられる形で、
保育園側の配慮として・・条件付きで保育してもいいですよという許容があると
考えていた方がいいと思います。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
保育園はあくまで「保育に欠ける」場合のための施設。それは紛れもない事実です。
当たり前に「休みの日もOK!」という施設ではないことは覚えておかなくてはいけませんね。
子供との時間を大切に
うちは親の休み=子供もお休みが基本です。土曜日も就労証明書で勤務になっていない人は、基本的に預けられないのですが土曜日まで預けている人だと子供も疲れやすいので、平日に休みがあればお休みするように言われています。
特に未満児は、子供との時間をもっと大切にして欲しいという園からの気持ちも入っています。
出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
乳児期は母親とのかかわりが最も大切な時期でもあるため、少しでもそばにいてあげてほしいという意見もあります。
休みは数少ないから
休みの日位、一緒に居て可愛がって上げて下さい。お子さんにとって一番はお母さんですよ。 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
保育園に預けている共働きの親が、子供と過ごせる時間は、そうでない親と比べたらほんの少し。その休暇の日くらいは子供と関わってほしいと言う意見もあります。
働く人の暮らしに寄り添った保育環境を
有給休暇時の保育園についてはご紹介したように賛否があります。そんな意見を踏まえて、最後に言いたいことがあります。
それは、国全体の保育園の役割として「働く人のための育児支援」を謳うのであれば 、もう少し働く人たちの生活環境を考慮して欲しいということ。
今の保育環境は「勤務の日は預かるから仕事はできますよね」「仕事以外の時間はもちろん自分で見てくださいね」「買い出しもせずに迎えに来てください」「有給休暇なら子供は預かりません」
それは今の保育園のルールであり、現状です。
「保育に欠ける」子供たちを預かるという目的の基では、当たり前のルールかもしれません。
しかし実際に保育園に子供をあずけて朝から晩まで働いていたら家事は溜まる一方。
仕事→家事育児→仕事→家事育児のループで、毎日全然休めない、子供を置いてはどこにもいけない、気持ちも体も休まらない、そんな状態にあるパパママ、たくさんいると思います。
果たしてこんな状態の労働者を日本に溢れさせておいていいのでしょうか。
環境の改善で仕事と育児の両立も前向きに
育児に関しても同じく、たまには子供を預けることができることで精神的に余裕ができ、前向きにとらえられることもあると思います。
もちろん、有給休暇の日に子供もお休みさせて、たくさん甘えさせてあげる、みんなで特別なおでかけをすることはとても素敵な事です。
しかし、「いつもそうあるべき」と強制するのではなく、パパママが休息し、心も体も余裕がある時にすればよいことだと思います。
仕事と育児・家事を両立していく家庭が急速に増えていく中、保育と労働の関係性も、同時に見直されていくことを期待しています。