子育てしながら働きたい人の味方「マザーズハローワーク」とは
マザーズハローワークとは、子育てをしながら就職を希望している方が支援を受けられる場所です。具体的には、以下のような支援を受けられます。
- 担当者制による職業相談
- 保育所等の情報提供(自治体と連携)
- 仕事と子育てが両立しやすい求人情報の提供
仕事にまつわるさまざまな相談を1人の担当者に相談できるため、何度も自分の現状や希望を説明しなおす必要がなく、利用者の希望に応じた求人を開拓してもらうこともできます。また、就職活動のために複数箇所に情報を取りに回らなくても大丈夫です。
相談、情報提供を通し、全て利用料は無料という点もポイントです。
※マザーズハローワークで実施しているセミナーについては、最寄りのマザーズハローワークのHPやお問い合わせによりご確認ください。
- マザーズハローワーク東京「マザーズハローワーク東京」(https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-mother/,2020年3月7日最終閲覧)
就職率は90%以上
マザーズハローワークで支援を受ける人の中でも、早期の就職や転職を希望する「重点支援対象者」の担当者制による就職率は90%以上。子育てをしながら就職や転職を望む人の多くが、実際に仕事を見つけることができています。
早期に仕事を見つけたい方にとっては、頼もしい場所ですね。
- 厚生労働省「2019年度の年度目標」(https://www.mhlw.go.jp/content/11601000/000535843.pdf,2020年3月7日最終閲覧)
セミナー等も含め、子連れで来所できる工夫がされている
マザーズハローワークでは、子育てをする人たちが就職活動をしやすいよう、さまざまな工夫がなされています。
子連れで来所できるよう、所内にはキッズコーナー(上写真参照)などが整備されていて、相談窓口にはベビーチェアの用意も。また、再就職時に役立つビジネスメイクやパソコン技能講習などのセミナーも、子連れで参加可能。子どもを預けられなくても、再就職に役立つスキルを身に付けられるのです。
※マザーズハローワークで実施しているセミナーについては、最寄りのマザーズハローワークのHPやお問い合わせによりご確認ください。
- マザーズハローワーク東京「マザーズハローワーク東京」(https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-mother/,2020年3月7日最終閲覧)
マザーズハローワークからの再就職事例
ここからは、マザーズハローワークから実際に再就職につながった2例を紹介します。実例を見ると「私も就職できるかも」と心強く思えるかもしれませんね。
初めての就職活動で保育スタッフに
- 40代、配偶者なし、子供2人(3歳・1歳)
- 経歴:バイオリニスト
- 子どもの預け先が未定
「直近の生活のためすぐに働きたいものの、バイオリニストの経験のみで、どのような仕事ができるか分からない」という状態だった女性。
そこで、「今できることをまとめて自分の強みを明確にする」、「職種など様々な希望条件の優先順位を付ける」といった職業相談とともに、 子どもの預け先に関する情報提供の支援も受け、託児付きの保育スタッフの仕事に決定しました。(支援期間1か月)
女性は「演奏のことしか頭になかったが、子どもに教えた経験があることに気付き、幼児教室(保育室)の中で教えるという経験を強みとして活かせることが分かった。託児付の職場であるため、今後じっくりと子どもたちに合う預け先を探すことができると思う」と話しているそうです。
元アパレル販売員から事務職に
- 30代、配偶者あり、子供1人(1歳)
- 経歴:アパレル販売員
- 保育園に入所し続けるため2か月以内に仕事を決めたい
前の職場がアパレル店舗だった女性。土日休みの事務職を希望しているものの、職歴はアパレル販売の経験のみでした。
そこで、事務職に不可欠であるパソコンスキルを上げるため、パソコン講習に参加。さらに、保育園入所との関係で早期の再就職を希望していたことから、マザーズハローワークの担当者より「急募」、「未経験可」の事務職の仕事を重点的に紹介してもらうとともに、模擬面接を実施するなどの支援を受け、1か月後に事務職に決定。
女性は「短期集中のパソコン講習でパソコンスキルを向上できて助かった。担当者の励ましで、不安だった就職活動を最後まであきらめずに進めることができた」と話しているそうです。
相談できる場所は全国に200箇所以上
マザーズハローワークは現在、全国に21箇所あります。一般のハローワークの中にも、子連れで相談できるマザーズコーナーが全国の181箇所で開設されており、あなたが暮らしている自治体にもあるかもしれません。
以下から、マザーズハローワークとマザーズコーナーの一覧が見られます。気がかりなこと、不安なことを相談しに行ってみましょう。
- 厚生労働省「子育て中の仕事探しは ”マザーズ” で」(https://www.mhlw.go.jp/kyujin/dl/mother_pamphlet.pdf,2020年3月7日最終閲覧)