トイトレはいつから始めた?先輩ママの声
トイトレを意識し始めるのはいつでしょうか。お子さんがおしっこやうんちをしたときに教えてくれるようになった、おしっこやうんちをする仕草がわかるようになったなど、いろいろなタイミングがありますよね。
「そろそろトイトレを始めた方がよいのかな?」と思ったところで気になるのは、実際に他のママがいつからトイトレを始めたのかではないでしょうか。
1歳半前に子供が自らスタート
こちらのお子さんは、お風呂上がりに自分からおまるに座っておしっこをしたとのこと。自らおまるに向かったお子さんに驚きますが、事前におまるを用意していたママも素晴らしいですよね。
1歳半を前におまるを用意していて、そこでおしっこをするということを伝えていたというママの段取りの良さに脱帽です。
2歳前にスタート
こちらの方は、お子さんが1歳代にトイトレを始めたものの、おむつはずれに約1年かかったとのこと。早く始めればそれだけ早くおむつを卒業できるというわけでもないのですね。
2歳9ヶ月にスタート
こちらのお子さんは3歳前にトレーニングを始めて、なんと10日間で終わったとのこと。お子さんの成長度合いや性格にも関係するとは思いますが、短期間で終わればママとしてはありがたいものです。
これらの先輩ママの体験談をみると、必ずしも早く始めればよいというわけではないことがわかります。早い時期にトイトレを始めると、トレーニングをしながらお子さんの体の成長を待たなければいけないため、うまくいかなかったり失敗してしまったりすることが考えられます。
首がすわる時期や寝返りを始める時期に個人差があるように、トイトレもお子さんの成長に合わせて始めるのがよさそうですね。
では、お子さんの体がトイトレを始められる状態かは、どのように判断すればよいのでしょうか?
おしっこが出る仕組み
トイトレを始める前に、まずはおしっこが出る仕組みを知っておきましょう。
おしっこは腎臓で作られます。おしっこが溜まってくると、膀胱におしっこが溜まってきたという情報が脳に伝わることで「おしっこがしたい」と感じるようになります。その後、脳から「おしっこを出せ」という指令が膀胱に伝わり、おしっこが出るのです。
ただし、この仕組みは生後間もない時期には備わっていません。0歳代はまだ膀胱におしっこを溜めることが難しく、意思とは関係なく反射的におしっこが出ます。成長にしたがっておしっこが膀胱に溜まるようになり、1歳くらいになると膀胱におしっこが溜まった感覚が分かってくると言われています。
2歳前後になると、「おしっこをしたい」という感覚が自分でわかるようになり、おしっこをしたあとに親に教えられるようになります。
3歳になると、「おしっこをしたい」と感じたときに自分でトイレに行けるようになってきます。トイレでのおしっこに成功する回数が多くなってきますが、まだ失敗することも多い時期です。日中のおしっこがトイレでできるようになるのは、3歳後半~4歳くらいになってからです。
- 主婦の友社(編)「トイレトレーニング大成功100のコツ」(主婦の友社,2009)
- 浦上藍子、佐藤望美「Go!Go!トイレトレーニング」(主婦の友社,2016)
- 日本小児泌尿器科学会「小児の排尿機能発達・尿失禁症」(http://jspu.jp/ippan_013.html,2017年4月10日最終閲覧)
トイレトレーニングを始める時期
主婦の友社が500人に行ったアンケートによると、トイトレの開始時期は2歳前半が最も多く、ついで1歳後半と2歳後半が同じくらいの割合です。トレーニングの開始時期は2歳前後が多いということですね。
このようなデータを見ると、2歳近くなるとトイトレを始めなければいけないと思うかもしれません。しかし、既に説明したとおり、「おしっこをしたい」という感覚が分かるようになるのは2歳前後。お子さんがその感覚を分かっていないとトイトレを始めるのは難しいでしょう。
とはいえ、お子さんが「おしっこをしたい」と感覚では分かっていても、それを言葉や仕草で伝えられるかどうかは別の問題ですので、お子さんがどのような状態になっていればトイトレを始められるのかが気になりますよね。
- 一人で歩ける
- 言葉が理解でき、少し会話もできる
- おしっこの間隔がある程度あく
上記が、トイトレを始められるかどうかの判断材料になります。一人で歩けるということは、脳がある程度発達しているという証拠です。そのため、おしっこが溜まる感覚もわかるようになっているでしょう。
2番目の言葉の理解については、トレーニング開始のために重要な要素です。なぜなら、言葉が理解できていないと意思表示ができず、ママの「おしっこ出た?」という問いかけに答えることもできないからです。
これら2つの要素は、1歳代でできるようになるお子さんが多いでしょう。しかし、トイトレを始める上で最も重要なのは3番目のおしっこの間隔があいているかどうかなのです。目安としては、2時間くらいと覚えておきましょう。
3番目の「おしっこの間隔」については、起床後や食事後などの時間を決め、おむつが濡れていないかを調べることから始めます。紙おむつであれば、線の色を確認すればよいので簡単ですね。
この3つがクリアできてはじめて、お子さんの体がトイトレを始められる状態になっていると判断できるでしょう。
- 日本小児泌尿器科学会「小児の排尿機能発達・尿失禁症」(http://jspu.jp/ippan_013.html,2017年4月25日最終閲覧)
- 浦上藍子、佐藤望美「Go!Go!トイレトレーニング」(主婦の友社,2016)
- 主婦の友社(編)「トイレトレーニング大成功100のコツ」(主婦の友社,2009)
周りの声を気にしないことが大切
お子さんが2歳近くになると、親戚や近所の人からおむつはずれについて何か言われることもあるでしょう。おばあちゃん世代には「トイレは親が教えるもの」という考えがあったため、なかには強い言葉でトレーニングを促してくる人もいるかもしれませんね。
そういった声を聞くと焦りを感じてしまうこともあるかと思いますが、お子さんの発達のスピードはそれぞれ異なります。お子さんの体の準備が整っていなければトレーニングは進みませんので、周りの声を聞いて焦る必要はまったくありません。
大人になってもおむつをしている人はいないのですから、「いつかはずれるよね」と肩の力を抜いて見守ることができるとよいですね。
- 浦上藍子、佐藤望美「Go!Go!トイレトレーニング」(主婦の友社,2009)
- 井桁容子・秦堅佐工(監)「トイレ上手なこどもになれる本」(辰巳出版,2015)
- かわかみ整形外科・小児科クリニック「6. トイレトレーニングについて」(http://kawakamiclinic.or.jp/sn_childexp/ikuji_004.html,2017年4月20日最終閲覧)
- 大阪小児科医会「トイレット・トレーニング」(http://www.osk-pa.or.jp/child-care/cc5/6month/20130501331.html,2017年4月20日最終閲覧)