ワンオペ育児で2人の子供を育てるなら?
パパの仕事が忙しかったり単身赴任だったりするのが理由で、実質一人で家事や育児に携わっているというママもいるかと思います。一人で家事や育児を担っている状態を表す「ワンオペ育児」という言葉が、今インターネットなどを中心に広まりつつあります。
飲食店などで従業員一人が全ての業務を切り盛りすることで問題になった「ワンオペ(ワンオペレーション)」が語源となり、家事や育児、場合によっては仕事も担うママたちのつらい状況が反映されている言葉だとも言えます。
ワンオペ育児で頑張るママの中には、2人以上の子供が欲しいと思いつつも仕事やお世話が大変で無理かもしれないと躊躇している人はいないでしょうか。
妊活、妊娠、子育て中の女性向けアプリ「ママリ」にもこんな質問が寄せられました。
うちの旦那は深夜帰宅当たり前、土日もほぼ休みなく出勤していて、家にはほとんどいません。実家や義実家との関係は良好ですが、どちらも1時間ほどの距離があるので頻繁には手伝ってもらえません。
また、私は育休中なのですが、復帰したらフルタイム勤務になると思います。急な残業、出張が当たり前の職場で、定時退社することも周りに何と思われるやら…という感じで、時短勤務は無理そうです😣💦家のローンもあるので、専業主婦になることは難しいです。
出産前は「2人ぐらい子ども欲しいなぁ💕」なーんて思ってたんですが、最近は「ワンオペで仕事もして2人育てるなんて無理なんじゃ…」と諦めモードです(;´д`)
パパの協力を期待できず、一人で子育てを頑張りつつ2人目の出産について悩むママの声。「最近は諦めモード」という言葉の中には、仕事と子育ての両立がいかに大変かという思いが表れているようです。
仕事や家庭の事情によっては、勤務時間を短くしたり退職したりすることができないということもあるでしょう。忙しい中、無理なく子育てするには上の子が何歳くらいになったときがよいのだろう…。そんな風に悩むママは少なくないかもしれませんね。
- 朝日新聞デジタル「「ワンオペ育児」私のことだ 夫不在、助けなく破綻寸前」(http://www.asahi.com/articles/ASJCY5TRTJCYUTIL05F.html,2017年10月30日最終閲覧)
4歳差の2人姉妹を一例に。わが家の育児事情
筆者には4歳離れた2人の娘がいます。今は小学6年生と2年生になった子供たち、だいぶ手も離れて育児も楽にはなりましたが、もちろんここまでには良かったことも大変だったこともたくさんあります。
それなりに主人や実家の助けもありワンオペ育児というわけではありませんでしたが、まずは筆者の体験を紹介させていただきます。
幼稚園に入園のタイミングで助かった
次女が生まれたのは、長女がちょうど幼稚園に入園した年でした。それまでの母親べったりだった環境から、少しずつお友達との社会が広がり始める時期。そんなときに妹が生まれたのは、長女にとってもよい機会だったのかもしれません。
「自分がお世話される側ではなく、お世話をしてあげる側になる」と積極的に妹へ関わってくれる姿勢は、そんな長女の意思が伝わってくるかのようでした。私から離れて幼稚園で自分のことをする時間が増えたことが、長女を少しお姉さんにしてくれたのかなという気がします。
また我が家の場合は、私が気づかない長女の様子などを教えてくださったり保育時間中にフォローしてくださっていたりと、先生が上手に関わってくれたというのも助けになりました。一人では負担になりがちな育児も、プロである先生方の助けを借りてうまく乗り切れたところがあるかと思います。
待っていられる年齢になっていた
4歳頃になると、大人の言うことをある程度理解し受け答えもしっかりしてきます。自分でできることも増え、少しの間なら一人で遊んで待つこともできます。
例えば入浴や授乳で下の子の世話をしている間、年の近い子供なら焼きもちを焼いたり我慢ができなかったり、邪魔してしまうことがあるかもしれません。長女は一人で待つことができる年齢だったので、そういう意味での負担はずっと軽かったと思います。
しばらく相手をしなくても信用して待っていてくれる。そんな長女だったので、子供2人に向き合う時間をしっかり取ることができたと思います。
育児を最初からやり直し
4歳まで大きくなった長女は自分でできることが増え、手がかかることも減ってきました。ところが生まれたばかりの次女は、当然何もできないところからのスタート。少し楽になり始めたところから一変、最初からのスタートです。
嵐のように過ぎ去った初めての育児は、勢いだけで乗り切ったようなところもあります。4年も離れていると、前にはどうしたかなと覚えていないようなこともたくさんありました。もう一度育児書を引っ張り出したり、インターネットで情報を探してみたり。二度手間になったようなことも、子供の年齢が近ければ慣れで乗り越えられたことはあるかなと思います。
また、子供が成長した4年分こちらも年を取っています。長女のときと同じようにしているつもりでもそうはいかない場面などもあり、子育てに携わる時期をもう少し早くしておけばよかったかなと思うこともありました。
遊びが食い違う
長女が低学年のころまではそれほど気にならなかったのですが、最近姉妹で遊びたいことが食い違い、ケンカになることが増えてきました。
長女は高学年らしくなってきて、興味の対象も「おもちゃ」から少し変わってきた様子。対して次女の方も自分の意思をはっきりと出すようになり、長女の遊びに引きずられることがなくなってきたようです。
普段の遊び方だけでなく、例えば遊園地のようなレジャー施設では身長制限で2人一緒に乗れないアトラクションがあったり、やってみたいことが違ってきたり。これも一時的なことだとは思いますが、一緒に楽しめることが減ってきたのは少し寂しく感じます。
年齢が近ければもっと一緒に遊ばせてあげられたのかなと思いますが、これは親だから感じてしまう寂しさかもしれないですね。
何歳差がベスト?ワンオペ育児でのきょうだい事情
きょうだい間の年の差については、それぞれ家庭の事情なども異なるため一概にこれくらいがおすすめと言えるものではありません。筆者の体験も紹介させていただきましたが、どのような例でもメリット・デメリットはあると思います。
それでも先輩ママの体験談の中には共感できるケースがあるかもしれません。実際にワンオペ育児をしているママたちの育児事情はどのようなものでしょうか。ママリの質問に寄せられた回答をまとめてみました。
子育てが一気に済むので2歳差で
同じく出張があり、親と良好ですが
仕事で手伝い無しの里帰りもなしです。
今は復帰しましたが、
家ローンのためにも働き始めました。
産むならやはり一気に…が理想です!
とっても大変ですが、
一気に終わります!
まだまだ子育て中ですが
何とかなってますm(_ _)m
2歳くらいの年の差なら何とかなるとの意見です。子育てが一気に進むのが理想的というママは、パパの手伝いなしで子育てもお仕事もこなすスーパーママ。けれども、保育所に預けることで乗り越えられたという面もあるようです。
2歳差くらいの子供なら、確かに大変な時期がまとめて過ぎてしまいそうです。保育所などの手も借りて一気に子育てしてしまえば、案外乗り切れてしまうのかもしれませんね。
10歳差なら戦力になってくれる
お互いの両親はもっと遠方に住んでいるのでヘルプなしです。
希望してそうなったわけではありませんが、お互いの仕事の都合やら何やらでこのタイミングになりました。
また一からか〜、との思いもありますが、一人戦力が増えているので明らかに助かってます(^_^)
最初の意見とは逆に、こちらはきょうだい間の年の差が大きいケースです。
10歳の差というと下の子が生まれたときには、上の子は小学4年生くらい。それくらい大きくなっていれば手がかからないどころか、育児を手伝う戦力にもなってくれるんですね。
ママの手が離せないときにも、上の子が赤ちゃんを見ていてくれると思えば安心できますね。育児や家事にも余裕が生まれそうです。
3歳差では入学・卒業がかぶってしまう
長女と次女は3才差ですが、入学や卒業がかぶるのであまりよくないかなぁって思ってます💦
次女と三女は、1才差の2学年差です。2学年差なのはいいのですが、1才ちょっとしか離れていないので、授乳の時などぐずられて大変です💦
だから、4才差くらいが一番いいかなあって思います✨
実際には3歳差と1歳差の子育てをされているママからの声です。年齢が近すぎるとぐずられて困ることがあるけれど、3歳差では入学や卒業が重なってしまう。そんな実体験から、4歳差くらいが良いのではという意見です。
子供が3歳~4歳くらいになると、ママも少し手が離れてきたと実感できるようになるのかもしれないですね。
3人年子で頑張ります
現在妊娠中のお子さんが産まれてくれば3人年子のきょうだいに。にぎやかでしょうが、ママは大変そうですね。
一生共働き予定とおっしゃるバイタリティ溢れるママさん。年子育児は2人でも大変だという声を聞きますが、ママの気概があれば乗り越えられることもありそうです。
経験してみて3歳差がベストかと
5歳差と2歳差の育児を経験されているママから、3歳差がベストではないかとの声が。2歳差ではイヤイヤ期と赤ちゃん返りが重なってしまうこともあります。
子供の一年の成長は大きいもの。もう一年離れることで子育ても違ってきたのではないかという、実体験に基づく意見です。
最低でも3歳は離れた方がよいかも
最低でも3歳は開けた方が良いかもですね、
2歳差はまじでやばいです…
吐き気するくらいバタバタです…
自分ボロボロです…
毎日明日来るのが憂鬱になってしまいます
仕事が激務というパパの協力は期待できず、つらくても一人で頑張るしかない。ワンオペ育児の一面が垣間見えるかのような声もありました。
2歳差の育児では、自分がボロボロになってしまうくらい大変だから、3歳は離れた方が良いかもしれないというアドバイスは読んでいるこちらが心配してしまうほど。
一人で頑張る育児にも限界はあります。ママの性格やタイプにもよりますが、上の子の育児に手がかかりすぎる場合は、それが落ち着いてくるくらいまで待った方が良いというのも一つの考え方ですね。
子育てで感じる負担は人それぞれ。自分に合った子育てを
年齢があまり離れていなければ育児を一気に終えることができるという意見や、子供に手がかかる時期は一人では大変だから、少し年齢が離れていた方が良いのではという意見まで、実体験に基づいてのアドバイスなどもありました。
年齢が近い子育ては、一時期は大変ですが子供たちが一緒に育ってくれれば後の負担は軽くなるでしょう。子育てが終わって自分の時間が持てるようになるのも早くなります。一方、年の離れたきょうだいの場合は、育児期間が長くなりますが一人一人をしっかり育てることができ、大きくなった上の子が育児を手伝ってくれるようにもなります。
家庭の事情によっても子育ての負担は変わってきます。また、赤ちゃんは授かりもので、計画通りにはいかないことも。今回紹介した意見が全ての人に当てはまるわけではないですが、それでも先輩ママの体験は心強い指標になることもあると思います。いろいろな意見を参考に、自分に合った子育てを考えてみてください。