NST
NSTは、ノンストレステストの略で、ストレスのない状態で胎児心拍を観察し、胎児の状態が良好なことを確認するための胎児心拍数モニタリング検査のことを指します。通常は、陣痛開始後や過期妊娠(42週以降)で行いますが、医師の判断によって健診時に行うこともあります。
胎児は20~40分ごとに寝たり起きたりを繰り返しており、寝ているときは心拍数が減り、起きて体を動かすときには一過性頻脈と呼ばれる、一時的な心拍数の増加がみられます。
- ベースとなる心拍数が110~160bpmの間である ※
- 基線細変動(胎児心拍数の変動)がある
- 一過性頻脈(一時的な心拍数の増加)がある
- 一過性徐脈(一時的な心拍数の減少)がない
これらの条件を満たしていれば、胎児の状態は良好であるといえます。
※bpmは「beat per minutes」の略で、一分間の心拍数を指します
妊娠10ヶ月に起こる出産の兆候
妊娠36週~39週6日が臨月ですが、正期産の時期(37週~41週6日)は目前に迫っています。この時期は、いつ分娩が始まってもおかしくありません。臨月に起こる出産の兆候には、いくつかの種類があります。
おしるし
おしるしは、分娩の前にみられる血性粘液性帯下(出血の混じったおりもの)を指し、産徴(さんちょう)とも呼ばれます。これは、子宮壁に貼りついていた卵膜が、子宮下部の開大に伴ってはがれ、出血を起こし、おりものに混ざって出てくるのです。
おしるしが来ると分娩が近いと言われていますが、実際はおしるしがあってから陣痛までの日数には個人差があり、おしるしがなくても陣痛が来ることもあります。
胎動が少なくなる
赤ちゃんが分娩の準備に入って、骨盤の中におさまっているため、今までより胎動が少なくなります。しかし、分娩前日でも胎動を感じるという人もいるので、胎動が減らないから分娩はまだ先、と考えるのは危険です。
前駆陣痛
陣痛には2種類あり、分娩の予行練習といわれる前駆陣痛と、分娩につながる本陣痛があります。前駆陣痛は、しばらく休んでいれば自然と治まるもので、規則性はありません。多い場合には日に4~5回起きる場合もあります。










