あると思っていた妊娠力
「将来、子沢山の肝っ玉母ちゃんになりそう!」昔から友人知人に言われてきた私。
生理は順調、生理痛も軽い、大きな病気もしたことがない、中絶経験もない、婦人科にお世話になったことがない。
自分でも「当たり前に子供はできる」「子沢山の肝っ玉母ちゃんになる」と思っていました。
30歳を過ぎ、結婚をし、いよいよ、パートナーと“家族をつくる“という新しい目標を持って踏み出したときは未来の自分達家族の生活を想像しながら、期待に胸を膨らませていました。
がノリノリで踏み出してから数ヶ月…頭に『?』マークが浮かび始めました。
「あれ…?思っていたよりできないものなんだな…。」
その後も毎月順調に訪れる生理を繰り返す間に、自分よりも遅く妊活を始めた友人や知人から妊娠報告が届きました。
頭の中の『?』が『焦り』に変わっていく…“子沢山の肝っ玉母ちゃん”になる予定が“母ちゃん”にすらなれてない…
不安と焦りと苛立ちで悶々としながら、ふと…思いました。
そもそも、なぜ私は、今まで子供をつくろうとしたことがないくせに「子供がすぐできる」と思っていたんだろうか…
その“妊娠力”の過信は、一体どこから湧いていたんだろう…
知らなかった妊活。そして妊娠は奇跡だということ
家族計画を始めてからアプリで排卵予測くらいはしていましたが、このままではいけない…と『妊活』について必要な事を調べていきました。
基礎体温の正しいはかり方から妊娠をサポートする栄養、ストレスやホルモンバランス、生活習慣や運動。
恥ずかしながら、知らないことも多かったです。
「妊活をする」ということは、きちんと自分のからだを知り、向き合うという事から始めるのですね…
妊活のことを調べていて1番驚いたのは、「卵子は老化し、有限である」ということでした。
40代の有名人の妊娠報告ニュースを見るたびに、「40になっても普通に妊娠できる」という感覚が刷り込まれていましたが、そんな奇跡を“普通”だと思うのは間違っていて、ましてや自分がその奇跡を起こせるとは限らない…
長年不摂生を繰り返していたことを思うと、「自分には妊娠力がある」と思えなくなりました。
家族計画の話し合い。不妊治療を受けるという選択
家族計画を始める時、夫とは“そろそろ”という意思確認だけしてスタートしましたが、改めて家族計画について話し合いました。
「できるなら、子供は2人欲しい」という夫の気持ちを知り、35歳を過ぎ、なかなか1人目が授かれていない状態でこのまま自己流の妊活で進んでいく事を怖く感じました。
妊娠を意識して夫婦生活を送っているのにもかかわらず、1年経っても妊娠が成立していない場合は『不妊(症)』と定義されています。その時私達は家族計画を始めてから既に1年経っていました。
子沢山の肝っ玉母ちゃんになると思っていた自分が、まさか不妊治療専門院の予約をする事になるとは…予想していなかった道でした。
結婚したら子供はできるだろう。
望めばすぐ授かるだろう。
一生懸命妊活しなくても自分は大丈夫だろう。
“だろうだろう”と行動を後回しにせず、もっと早く自分のからだと向き合ったり、夫婦できちんと家族計画について話し合ったり、現実的に考え、行動していればよかったなと今でも思います。