「子どもの事故防止週間」は5月21日~27日
2018年5月9日、内閣府や警察庁、消費者庁からなる「子供の事故防止に関する関係府省庁連絡会議」で2018年度「子どもの事故防止週間」の実施が発表されました。
実施期間は5月21日~27日。2018年度のテーマとして「水の事故」と「幼児用座席付自転車の事故」をかかげ、外出する機会が増える夏期に向けて子供の事故への注意を、インターネットやポスターなどを通して集中的に呼びかけるとしています。
子供がかかわる事故はたくさんありますが、今回はテーマの中にもある水まわりの事故について注意したい点などを紹介していきます。
- 消 費 者 庁「平成 30 年度「子どもの事故防止週間」を5月 21 日から実施します 」(http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/weekly_2018/pdf/weekly_2018_180509_0001.pdf,2018年5月15日最終閲覧)
消費者庁が注意喚起する水の事故
連絡会議の一端をになう消費者庁では「子どもを事故から守る!プロジェクト」を推進し、子供の事故防止に関する情報を発信しています。
今回は2018年度「子どもの事故防止週間」のテーマにもある水回りの事故について、消費者庁作成のハンドブックより注意しておきたいポイントをまとめます。特に就学前の小さな子供を持つママには、ぜひ参考にしてもらいたいです。
1.浴槽へ転落しおぼれる
- 起こりやすい年齢:0~2歳くらい
- 子供が浴槽をのぞき込んで転落し、おぼれることがある
- 入浴後は浴槽の水を抜き、浴室には外鍵を付けて子供が入れないようにしておく
歩いたりハイハイしたり、自分で動けるようになると子供は好奇心のままに行動しがち。少し目を離したすきに移動して、ヒヤッとしたという経験を持つママも少なくないのではないでしょうか。子供が階段や玄関などに1人で出るのは怖いですよね。対策としてベビーゲートなどを使っているお家もあるかと思います。
同じく、浴室も子供が勝手に出入りできないようにし、さらに浴槽の水も抜いておけば万が一の事故の確率がぐっと減るはず。すきを突いた子供の行動に慌てないためにも、事故の要因となりそうなことはできる限り排除しておくことが大事ですね。
2.入浴時に大人が目を離していておぼれる
- 起こりやすい年齢:0~2歳くらい
- 洗髪や着替え、電話に出るなど、大人が目を離した間におぼれてしまうことがある
- 大人の洗髪中には子供を浴槽から出す
- 少しの間でも子供から目を離さないようにする
洗髪の間、子供からほんの少し目を離してしまう…というのはありがちな光景かもしれません。けれど歩き始めた子でもまだまだ足もとは危なっかしいもの。お湯を少なめにためていても、浴槽の中で転んでしまうとおぼれるような事故になりかねません。
筆者は自分が体を洗うあいだ、子供をバスチェアに座らせていました。浴槽で1人遊ばせているとやはり心配ですが、おもちゃの付いているバスチェアで遊んでくれているあいだなら、落ち着いて自分のこともできました。今は子供の安全を考えたグッズもたくさん販売されているので、上手に利用するのがよいかもしれません。
3.洗濯機、バケツや洗面器などによる事故
- 起こりやすい年齢:0~2歳くらい
- バケツや洗面器などにたまった、わずか10cmの深さの水でもおぼれることがある
- 使用後の洗濯機からは必ず水を抜いておく
- バケツや洗面器の水の量が少なくても、近くで子供を1人にしない
わずか10cmほどの深さの水でもおぼれる危険があるというのは、子供の事故は本当に些細なことでも原因になりえるということですね。
掃除や洗濯の最中は、水が残っていてもそのままにしがちかもしれません。大人にとってはほんの少しの水が子供にとっては危険なことも。後悔することになっては遅いです。小さい子供がいるときには水を残さない、目を離さないということを肝に銘じておかなくてはいけませんね。
4.ビニールプールやプールでの事故
- 起こりやすい年齢:1歳以上
- 大人が少し目を離したときに子供がおぼれてしまうことがある
- プールで遊ぶときには必ず大人が付き添い、子供から目を離さないようにする
子供が小さいあいだはビニールプールが活躍するお家も多いのではないでしょうか。楽しい水遊びですが、前述の浴槽やバケツなどの例もあるように、浅めの水でも子供には危険が潜んでいます。
また、遊園地などの大きなプールでは小学生でもおぼれる事故が起きています。水のある場所は危険だと心にとめて、子供が遊んでいる間は目を離さないようにしましょう。
5.海や川での事故
- 起こりやすい年齢:2歳以上
- 子供だけで海や川で遊ばないように注意する
- 遊ぶときはライフジャケットを着用させ、必ず大人が付き添うようにする
- 転落やおぼれる危険のある場所がないかを確認し、危険な場所で子供が遊ばないよう注意する
お風呂やビニールプールなどの水は基本的に動きませんが、海や川には流れがあります。急に増水したり波にさらわれたりして大人でも事故に遭ってしまうこともあるほど。特に最近では天気の急変なども心配です。
ライフジャケットの着用は少し大げさな印象も受けますが、万が一のことを考えると必要かもしれませんね。川や海では少し離れると姿が見えなくなることもあります。必ず大人の近くで遊ばせるようにしたいものです。
6.ため池、排水溝、浄化槽での事故
- 起こりやすい年齢:2歳以上
- ため池、排水溝、浄化槽など、転落したり溺れたりする危険な場所がないか確認する
- 危険な場所で子供が遊ばないよう注意する
暑い時期、子供たちにとって遊び場としての魅力は川もため池も違いはないかもしれません。小さな子では排水溝などのせまいところにも体が入ってしまうことだってあります。
普段の生活では気をつけていても、夏休み中などの旅行や帰省中に事故が起きることもあります。都会に住んでいてため池などを見たことがない子もいるかもしれませんし、それでなくともいつもと違う場所の景色はものめずらしく、子供の好奇心を刺激してしまうこともあるでしょう。慣れない場所でこそ危険がないかをチェックし、子供の遊びには大人が常に付き添っていることが大事です。
- 消費者庁「子どもを事故から守る!!ハンドブック」(http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/child/pdf/child_170712_0001.pdf,2018年5月15日最終閲覧)
子供の安全に配慮して、水の遊びを楽しもう
水の事故は子供が大きくなっても心配なものですが、小さな子供は背が低く足もとも頼りないことから危険はより大きいと思います。
また、小さいころは何が危険で何がそうでないかの判断も難しく、好奇心のままに行動することも少なくありません。子供の好奇心をできるだけそこなわず、またママがスムーズに家事や仕事を進めるためにも、先に取りのぞける危険はできるだけ対処してあげることが必要な場合もあるのではないでしょうか。
これから夏に向かい水遊びが楽しい季節となります。事故の心配なく、暑い季節を楽しくできるだけ快適に過ごすためにも、消費者庁からの呼びかけなども確認しながら、安全に気を配って子供を遊ばせてあげたいものですね。