@ハハプロジェクト
ハハプロジェクトとは?
2018年8月に発足したハハプロジェクトは、東京都内を拠点として⼦育て世代の新しい環境づくりを目指して活動。キーワードは「#⼦育てに第3の選択肢を」。
「子育てをしながら働く」という人生を選ぶと、働き方の選択肢は驚くほど限られたものになってきます。時間の都合がつきやすいけどしたい仕事ができない、やりたいことを優先しようとするとフルタイムでなければ働ける場所がない…などさまざまな悩みが。ママの工夫や努力だけでは、どうにもならない「社会の壁」にぶつかるのです。
ハハプロジェクトは、そんな現実の中で仕事も子育ても自分らしくありたいママたちの声を集め、発信や活動をしています。
知子さん流の子育てを紹介
廣瀬知子さんは、⽂具メーカーに新卒で就職。10年の節⽬を期に広告代理店へ転職し、マーケターとして2年勤務したのち産休に入り、現在は育児休暇中。7ヶ月の男の子を育てる34歳のママでもあります。
知子さんに育児と仕事の両立について、育児休業中の今だからこそ感じるポイントや、これから課題になりそうなことをお聞きしました。パパとの協力はどうしているか、家事の分担や育児の方法など、参考になることもあるのではないでしょうか。
平日1日のスケジュール
- 5:00 息⼦が起床したら授乳、ベッドの上で遊ぶ
- 6:00 朝ごはんを⾷べながら、夫のお弁当作り
- 7:00 夫を起こす
- 8:00 授乳
- 9:00〜10:00 息⼦朝寝のあいだに洗濯物
- 10:30〜11:00 離乳⾷、授乳
- 12:30〜13:00 息⼦が昼寝をしているあいだ、⾃分の昼⾷
- 14:00 授乳、スーパーに買い物、散歩
- 17:00 離乳⾷、授乳
- 18:00 ぐずぐずタイム
- 19:00 息⼦をお⾵呂に⼊れる
- 19:30〜20:00 授乳、寝かしつけ
- 20:30 ⾃分の夕食
- 21:00 洗い物
- 22:00 ⼊浴
- 22:00 夫の帰宅、明⽇のごはんやお弁当の下ごしらえをしながら夫と会話
- 23:00 ⾃由時間
- 24:00 就寝
- 3:00 息⼦がぐずって起きたら寝かしつけ
息子さんがまだ7ヶ月なので、こまめに授乳や離乳食の時間が必要。それでも、夜の夫と会話する時間や自由時間を確保しているのが、ストレスをためこまないポイントかもしれません。
食事やお昼寝など規則正しい生活サイクルができてくると、家事もしやすくなり、時間にも余裕が出てきそうです。
子供が小さいときは、予定どおりにいかなくても焦らず、ゆったりとした気持ちで過ごすようにできるといいですね。
夫との家事分担
育休中の今は、家事の多くを知子さんが担当。夫も食器洗いやゴミ出し、子供の世話など一応分担は決めているようす。それでも、どうしてもママの負担が増えてしまうものですよね。知子さんも、今は仕事の試験を控えたパパを気遣い、家事のほとんどを引き受けています。
仕事を再開したときのことを考えると、今からパパにも家事に慣れておいてもらいたいところですが、どうしてもママ頼みになってしまうことも。
なかなか理想どおりにはならないものですが、お互いに思いやりをも持って分担したいですね。家事も育児も長期戦。夫婦がしっかり連携し、心配やストレスはためこまず、こまめにコミュニケーションをとりましょう。
妊娠してから一番つらかった時期
知子さんがつらかったのは、つわりの時期。出張で乗った新幹線がつらかったことと、産後のガルガル期に夫へ当たってしまう自分が情けなく、自己嫌悪になったことだとか。
妊娠初期はおなかが大きくなるなど見た目では分かりにくく、理解やサポートがないこともあり、つらさを1人で抱えこんでしまう場合も。気持ちのコントロールも難しいですよね。しかしあまり思い悩まなくても大丈夫。抜け出せる日がきっときます。
母としてがんばっていること
知子さんが心がけているのは、なるべくネガティブな⾔葉を子供の前で使わないこと。その分夫の前では弱⾳を吐かせてもらっているのだそうです。夫になんでも聞いてもらえると、それだけで心が軽くなりますね。
赤ちゃんのときは親の言葉が理解できていないように感じますが、口調や雰囲気はちゃんと伝わっていると思います。ママが笑顔で話しかけてくれると、赤ちゃんも安心するのかもしれません。ささやかだけど、とても大事なことだと感じました。
ラクしている部分はここ
知子さんがラクをしているのは、⾷材宅配サービスの時短調理キットを使っていること。レシピを考えたり野菜を切ったりする手間がはぶけ、時間の短縮になります。赤ちゃんを連れての買い物は大変なので、宅配サービスが本当に便利。知子さんは宅配スタッフの方とちょっとした会話も楽しでいるそうです。一石二鳥ですね。
何でも完璧にしようとすると疲れてしまいます。子育てに時間を取られる分、ほかの家事で上手に手抜きをして、バランスを取りましょう。
子育てに対する自分なりの決めごと
知子さんは、毎⽇の寝かしつけのときに愛情や感謝の気持ちを⾔葉で伝えるようにしています。まだ7ヶ月の息子さんに言葉がどこまで伝わっているか実感はわかないようですが、ママの穏やかな言葉に包まれて安心して眠ってくれるそうです。
毎日愛情を言葉にして伝えている時間に、「息子が小さな恋人になる」ということを実感しているのだとか。
筆者も男の子のママですが、11歳になった今でもたまに甘えてきてくれる姿にキュンとして、毎日「愛してるよ」「大好きだよ」という気持ちがあふれてきます。もちろんちゃんと言葉でも伝えています。筆者も息子に恋しながら子育てしているのかもしれませんね。
1人の女性に戻れる瞬間
知子さんにとって「自分に戻れる時間」は、週末の岩盤ヨガ。滝のような汗をかき、体を動かしてリフレッシュしているのだそう。
産後は心も体もさまざまな変化を経験するので、思いきり体を動かせる場所があると、良い気分転換になりますよね。筆者も、土曜午後のダンスレッスンが至福の時間でした。仕事や子育てなど「しないといけないこと」をしばし忘れて、自分らしさを取り戻せる時間を作りたいですね。
これからやりたいこと
親だから「⾃分」をすべてあきらめるのではなく、子育てをしながら子供と一緒に成長できるようなクリエイティブな仕事がしたい!という知子さん。
そのためには、親として働きやすい環境だけでなく、自分は何がしたいのかはっきり見えていることが必要ですよね。ママになっても自分を見失わない、むしろ「子供と一緒に成長している自分」を生かそうとする姿勢は、ママになったからこその強みとも言えるかもしれません。
ママとしての悩みも不安も力に変えて、「自分」を生きる
知子さんも親になり、さまざまな変化に直面しています。これからも子供の成長や仕事の再開などの変化に合わせて、いろいろな調整をしながら進んでいくことでしょう。
親になると、あきらめなければならないことは確かにたくさんあります。それを不満に思うこともあるでしょう。でも、ママになったからこそできることもあるはずです。親になったからこその感情、気づいたこと、見えるようになったことなど、どれもこれからの「自分」を豊かにする力にできることばかり。
ぜひ「親」という自分も人生に積極的に取り込んで、ポジティブなエネルギーに変えましょう。