1歳になったら急に赤ちゃんが人見知りするように!赤ちゃんが人見知りするのはなぜ?
赤ちゃんは誰かに抱っこしてもらったり、一緒に遊んでもらったりしていると楽しそうだったのに、1歳ごろになると急に大泣きをしたり拒否反応を示すようになることがあります。
人見知りをする対象は、パパだったり、おじいちゃんおばあちゃんだったり、偶然話しかけてきた知らない人だったりさまざまです。急に人見知りをすると、拒否された相手は寂しくなりますし、ママも気まずい気持ちになってしまいますよね。
どうして赤ちゃんは人見知りをするのでしょうか。ママリでも人見知りについて悩むママからのコメントがありました。
人見知りの程度や時期は赤ちゃんの性格や個性によってさまざまです。なるべくいろいろな場所に連れて行って外の世界に慣れさせたり、人見知りがおさまるのを気長に待ったり、その対応は家庭によって異なるようです。
人見知りが始まるとママとしては悩んでしまいますが、赤ちゃんの人見知りは決して悪いことではなく、成長のあかしなので気長に付き合っていきたいですね。
赤ちゃんが人見知りする原因は?
赤ちゃんが人見知りをする原因は何でしょうか。
赤ちゃんの脳が発達し記憶できるようになるから
子どもは1歳までに突然、人見知りが始まります。見知らぬ人に気づき、恐るようになることは、赤ちゃんが生活の中で大事な人を「認識」する能力が育ってきた証拠です。 ※1
赤ちゃんは成長するにつれて、認識する能力や記憶力が育っていきます。そのため、日頃一緒にいる時間の長いママのことは自分の味方だ、安心して良いと認識できますが、あまり会わない人や初めて会う人には警戒心から人見知りをしてしまいます。
「近づきたいけど怖い」赤ちゃんの心の葛藤が原因
人見知り傾向の強い赤ちゃんは、「接近」と「怖がり」の両方の気質が強く、「近づきたいけど怖い」という「心の葛藤」を持ちやすいことが推察できました。 ※2
人見知りをするということは、ただ相手のことが怖いから泣いていると思われてきましたが、実際は「近づきたい」「離れたい」という相反する気持ちの葛藤状態だという研究結果が出ています。
赤ちゃんは誰かに人見知りを起こして泣いていても、その相手をちらちら見ることがあります。怖いだけであれば見ないはず。そこには相手に「近づきたい」という赤ちゃんの気持ちも存在しています。
ママの不安や緊張を感じていることも
赤ちゃんが一番信頼して安心できるのは何と言ってもママです。ですがそのママが泣いたらどうしようと不安に思っているとその不安は赤ちゃんに伝わります。そんな不安な状態で人に合えばもちろん赤ちゃんは不安で泣いてしまいます。 ※3
初めての育児だと悩んだり、不安を感じたりすることもあると思います。また、家庭のことや仕事のことで不安を感じているとそれが表情や仕草に出ることがあります。
赤ちゃんはママの一番近くにいる存在なので、そんなママの不安や緊張を感じ取ってしまいます。そうすると赤ちゃんもママと同じように不安な気持ちになって、どうしようもなく泣いてしまい、それが人見知りとして現れることがあります。
赤ちゃんの人見知りは愛情の差ではなく個性
まったく人見知りをしない子もいます。自分の子供が人見知りしないからといって心配する必要もありません。普段の生活環境だったり、個性だったりします。優しく見守ってあげましょう。 ※4
周りの同じ月齢の赤ちゃんは人見知りをするのに、わが子は誰に抱っこされても泣くことがない。これってママの愛情不足なの?と不安になるママもいるかもしれません。しかし、人見知りをするかしないか、人見知りの程度は赤ちゃんによってさまざまです。
愛情不足であると決めつけずに、これはこの子の個性だと思って優しく見守りましょう。
赤ちゃんが人見知りする時期は?
生後6か月ごろから始まると言われる人見知り。早くから始まる赤ちゃんもいれば、1歳ごろに始まる赤ちゃんもいます。人見知りは個人差があるものなので、始まる時期は目安程度に考えておきましょう。
今までは泣かなかったにの、急にママ以外の人に対して泣き出すと驚きますが、これが人見知りだとわかっていれば冷静に対応できそうですね。
- きのした小児科クリニック「人見知り」(http://www.kinoshita-children.jp/院長コラム/人見知り/,2021年1月6日最終閲覧)
- みやぐちこどもクリニック「人見知り」(http://miyaguchi-kodomo.com/posts/post7.html,2021年1月6日最終閲覧)
身内への人見知りや保育園での人見知りの対処方法
知らない人に人見知りをすることは仕方ないとしても、家族や保育園で人見知りが起きた場合はどうにか対処したいと思うママもいるかもしれません。その場合の対処方法をご紹介します。
パパに対する人見知りの対処方法
「パパへの人見知り」が起こってしまった時は赤ちゃんが見られる所にパパの写真を貼ったりして赤ちゃんがパパの顔を見る機会を増やすようにするといいですよ。 ※5
パパとしては大好きなわが子から人見知りをされ泣かれると落ち込んでしまいますね。仕事や出張で赤ちゃんと一緒に過ごす時間が少ないと、パパも人見知りの対象となることがあります。
そんな時には、パパの写真を赤ちゃんが見える場所に飾ったり、パパの動画を見たりして、パパの存在を赤ちゃんにアピールしましょう。
祖父母や義母、姑(しゅうと)に対する人見知りの対処方法
離れて暮らしているおじいちゃん、おばあちゃんに対して人見知りする赤ちゃんでも、接する時間が増えるにつれ、次第に人見知りもなくなってきます。多くの時間を一緒に過ごすことにより、この人は仲間であり、安心できると感じるようになってくるからです。 ※6
おじいちゃんやおばあちゃんと離れて暮らしていると、久しぶりに会うと泣き出してしまうことがあります。その場合は、会って一緒に過ごす時間が増えると赤ちゃんも徐々に安心できる存在であると認識し、人見知りをしなくなっていきます。
遠くにいてなかなか会えない場合はビデオ通話をしたり、写真を見せたりしておじいちゃん、おばあちゃんの存在を教えてあげると赤ちゃんもだんだんと認識していくでしょう。
保育園での人見知りの対処方法
保育園で先生や他のお友達に対して人見知りをすることもあるでしょう。しかし、同じくらいの年齢の子どもも同じく人見知りをする時期ですし、相手は保育のプロである保育士の先生なので、特に気にすることはありません。
毎日過ごす保育園で、日々顔を合わせる相手なので、赤ちゃんもしばらくすると慣れていき泣かずに登園できるでしょう。ママは赤ちゃんに「ここは安心できる場所だよ」「先生は味方だよ」と安心できる言葉かけをしてあげると良いかもしれません。
赤ちゃんの人見知りを和らげる方法は?
人見知りは成長のあかしであり、個人差もあるということがわかりました。しかし、人見知りがひどいとどうにか人見知りを軽くしたいと思うこともあるでしょう。
少しでも人見知りを和らげる方法をご紹介します。個人差があるので、赤ちゃんの性格やペースに合わせて試してみてください。
ママ自身が気持ちを穏やかにする
ママの不安を感じとって赤ちゃんが人見知りをしてしまうことがあるので、ママはできる限り穏やかな気持ちでいたいところです。ママが落ち着いた気持ちでいられると、赤ちゃんも安心して気持ちが落ち着くかもしれません。
ずっと笑顔でいることは難しいので、赤ちゃんが人見知りするかもしれないという時だけでも、努めて穏やかな気持ちでいることを心がけましょう。
人見知りをしたことを叱らない
人見知りは赤ちゃんの成長のあかしともいえることで、決して悪いことではありません。あまりに人見知りがひどいとママは気をもんでしまいますが、人見知りしたことを叱ったり過剰に反応したりしないようにしましょう。
人見知りをしたことで叱られると、その相手への警戒は強まり、人見知りがなくなるどころか激しくなる恐れがあります。成長の過程であると思って穏やかに過ごすように心がけましょう。
優しくゆっくり語りかける
赤ちゃんが不安や緊張を感じ、人見知りしそうなシチュエーションでは、ママはいつもより優しくゆっくりとした口調で赤ちゃんに話しかけてあげましょう。大好きなママが怒った口調で早く話しかけると、赤ちゃんの不安はより大きいものとなり、リラックスできません。
ゆっくり環境に慣らしていく
慣れていない場所に行く、あるいは久しぶりな人に会うと、赤ちゃんは人見知りをしやすいです。だからと言って、その場所や人を避けることは解決にはなりません。
少しずつその場所や人と過ごす時間を増やすにつれて、赤ちゃんも「ここは、この人は安心できる存在だ」と認識していきます。大泣きされると、もう会うのはやめようと思いがちですが、根気強く赤ちゃんが慣れていくのを見守っていきたいですね。
いつもの場所で慣らしていく
新しい環境は赤ちゃんにとっては大きな刺激があります。人見知りがあまりに気になるときは、新しい環境に行くのではなく、いつもの赤ちゃんが慣れている場所で過ごすのが良いかもしれません。
例えばいつも行っている児童館や公園で、会ったことのあるお友達や大人と過ごすことによって、少しずつママ以外の人にも慣れていくでしょう。赤ちゃんの様子を見ながら徐々にいろいろな環境に慣らしていきましょう。
ママと仲良い姿を見せる
赤ちゃんにとってママとは、頼れる、安心できる、大好きで絶対的な存在です。そんなママの交友関係を赤ちゃんはよく見ています。ママがある人に対して緊張していたり、不安を見せたりしていると赤ちゃんも不安になり、警戒します。反対に、ママが心を許し仲良くしている人は、赤ちゃんも少しずつ心を開いていきます。
もし、最初は人見知りをしていても、ママが仲良く笑顔でしゃべっていると、赤ちゃんもだんだんと気持ちが落ち着いていくので、ぜひ仲の良い姿を赤ちゃんに見せましょう。
外の世界に触れさせる
人見知りが始まると、外出をして人と会うことがおっくうになるママもいるかもしれません。人見知りをし泣き出すと、相手にも申し訳ないし、赤ちゃんを泣きやますのも大変です。
しかし、人見知りは決して悪いことではありません。人見知りだからと、赤ちゃんが外の世界で経験できるさまざまな機会を奪わないでください。
家にずっといると、ママも気持ちが沈んで不安になりますし、赤ちゃんもママ以外の人間と接することができません。少しずつでも良いので外の世界にママも赤ちゃんも慣れていきましょう。
- きのした小児科クリニック「人見知り」(http://www.kinoshita-children.jp/院長コラム/人見知り/,2021年1月6日最終閲覧)
- みやぐちこどもクリニック「人見知り」(http://miyaguchi-kodomo.com/posts/post7.html,2021年1月6日最終閲覧)
- 池袋東口託児所「つながり」「赤ちゃんの人見知りの始まり、原因と対策は?」(https://ikebukuro-takuzi.com/2020/04/赤ちゃんの人見知りの始まり、原因と対策は?/,2021年1月6日最終閲覧)
人見知りを見守って、成長を楽しもう
人見知りは脳が成長し、親しい人を認識できる赤ちゃんの成長の一つであるとわかっていても、毎日赤ちゃんと一緒にいるママにとっては悩ましいことかもしれません。人見知りは程度や期間に個人差があることなので、必ずなおる特効薬はありません。今回ご紹介した方法で少しでもママと赤ちゃんがリラックスできれば良いですね。
人見知りの期間中も、赤ちゃんは歩けるようになったり、お話ができるようになったり、日々うれしい成長を見せてくれます。人見知りを見守りながら、そんな成長を楽しんでみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんのころに始まる人見知り。気が付いたら人見知りが終わっていて、ぐんと成長したわが子が見られることでしょう。