子どもに「いけないこと」を伝えるための4つのポイント
子どもに「いけないこと」を教えるには4つのポイントがあります。このポイントについて、モンテッソーリ教師あきえさんの著書『モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て』の内容を参考にしながら紹介していきます。
やってほしい行動を具体的に伝えて自分もやって見せること
©モンテッソーリ教師あきえ
乳幼児期の子どもは物事を抽象的に考えることができません。そのため「ダメ」だけでは何がダメなのかがわからないのです。
やめてほしいことを禁止するだけではなく、"どうすれば良いのか"という行動を具体的に伝えましょう。例えば「走っちゃダメ」ではなく「ここは危ないから歩こうね」や、「うるさいから、静かにして」ではなく、声のトーンを小さくし「これくらいの声でお話をしようね」など。
そのほか、走って欲しくないときや靴を脱ぎ散らかさないで欲しいときにも、やって欲しいことを伝える、お手本を見せるなどをするとよいでしょう。
子どもの目を見て伝える
毎回目を見て話さなければならないというわけではなく、子どもの「聞く準備」が整ってから話をすることが重要です。
子どもの関心が自分に向いてない状態では、目を見て話をしても聞いておらず、何度も同じ注意を繰り返すことになるのです。「ちょっといい?」「やってる途中にごめんな」など、断りを入れてから話し始めるなどしてみましょう。
朝や夕方などの忙しい時間は、つい離れた場所から注意したり声をかけたりすることもあると思いますが、そんなときも、「聞く態勢が整ってるかな」と確認してから話すようにすることで、子どもへの伝わり方が変わってきます。
感情を切り離して伝える
©モンテッソーリ教師あきえ
感情に任せて注意をしても、子どもに伝わるのは「怒られた」ということだけです。子どもの「自分で考えて行動する」という力を育てるためには、感情で叱りつけられたから行動するということをなくさなければなりません。
子どもの行動に何か言いたくなったときは、言葉を発する前に深呼吸してみましょう。またはその場から離れて気持ちを落ち着かせてみたり、違うことを考えてみたりするのもおすすめ。大人の感情をコントロールすることが大切です。
繰り返し自分がやって見せる
乳幼児期の子どもは「吸収する力」を持ち、まねを得意とします。大人が行動を見せることで、子どもはその姿をどんどん吸収していくでしょう。
ただし一回でできるようになるわけではありません。何度も繰り返し伝えて、大人がやって見せることが必要です。少し忍耐のいるかかわりかもしれませんが、子どもの成長を助け、子ども自身の足で歩むことにつながるでしょう。
モンテッソーリ教育が教えてくれた「信じる」子育て
PR
子ども自身の「自ら育つ力」を、環境を通してサポートしてあげることが必要という、モンテッソーリ教育理念に基づいた対応法が紹介されている本です。
大人からしてみたら「やってはいけないこと」をしていたとしても、もしかしたら子ども自身が学ぶ大事なきっかけかもしれません。
丁寧に伝えて教えてあげたいのにどう対処していいのかわからない、声のかけ方がわからないというパパママさんに、ぜひ読んでほしいおすすめの一冊です。
子どもに「やってはいけないこと」は言葉だけでは伝わらない
子どもには言葉だけの注意では伝わりません。「やってはいけないこと」を、なぜやってはいけないのか、どうすればいいのかは大人が手本となって冷静に伝えることが大切です。
繰り返し忍耐の必要な方法ですが、子どもの「自分で考えて行動する力」を育むために行いましょう。