5歳児・6歳児の身長を順調に伸ばしていきたいなら、成長のためのポイントを押さえておくことが大切ですよね。基本となるのは食事・睡眠・運動の三つ。それぞれで気をつけたいポイントを確認していきましょう。
【食事】すべての栄養をバランスよく
6歳児の身長を伸ばすためには、カルシウム以外にどのような栄養素をとれば良いのでしょうか?必要だと言われても、1日にどのくらい摂取すればよいのか、という疑問もありますよね。
栄養素は不足しすぎても、摂取しすぎても問題になるものです。必要な栄養素と栄養素ごとの働き、1日の摂取目安量について詳しく見ていきましょう。
子どもの身長を順調に伸ばすために大切な栄養素とは、「たんぱく質」「カルシウム」「ビタミンA」の三つ。さらに、睡眠・運動も必要となります。
たんぱく質
すべての栄養をバランスよくとは言っても、結局どうすればいいのか…と悩んでしまいますよね。身長の伸ばすという話題において、「牛乳を飲むと背が高くなる」という話を耳にすることがあるかもしれませんが、牛乳に多く含まれるのはカルシウム。
実は、忘れてはいけないのがたんぱく質です。
骨の成長にカルシウムが大切なことはよく知られていますが、実はたんぱく質も骨の成長に重要な役割を果たしています。「骨を丈夫にする」のがカルシウムだとすれば、「骨を伸ばす」作用があるのがたんぱく質です。
骨は、骨の先端部(骨端部)の軟骨細胞に成長ホルモンが働きかけると、軟骨細胞が増殖して伸びていきます。この軟骨細胞の原料となるのがたんぱく質です。このように、たんぱく質は筋肉や血液などを作るだけでなく、骨の成長にも重要な役割を果たしています。 ※1
では、実際にたんぱく質をどれくらいとればよいのでしょうか?
- 6歳の男の子:49~75g/日(身体活動レベルⅡ)
- 6歳の女の子:46~70g/日(身体活動レベルⅡ)
- 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf,2022年5月11日最終閲覧)
ちなみに、5歳児では40~60g程度のたんぱく質を摂取することが望ましいとされているので、5〜6歳くらいの子どもの身長を伸ばすために取るべきたんぱく質は60gが平均だと言えるでしょう。
たんぱく質補給の食品を多数販売している森永製菓のHPには、65gのたんぱく質を摂取できる食事量が記載されています。
- ご飯:300g
- 牛もも肉(脂身なし):100g
- 紅サケ:70g
- 納豆:1パック
- 牛乳:コップ2杯
これを見ると、たんぱく質をとることは意外と難しくないことがわかります。1日の中で上記の食材を食べられるようにイメージすると、たんぱく質を十分にとることができますよ。
- 森永製菓「【タンパク質の必要量】タンパク質はどれくらい摂ればいい?」(https://www.morinaga.co.jp/protein/columns/detail/?id=48&category=performance,2022年5月11日最終閲覧)
カルシウム
子どもの身長を伸ばすため、たんぱく質とともに欠かせない栄養素がカルシウムです。カルシウムが骨の成長に必要とされることはよく知られていますよね。
体内にある約99%ものカルシウムをため込んでいる器官が骨です。しかしカルシウムは骨の成長だけに使われるわけではありません。体内で細胞の働きを正常に保つためにも使われるので、食事からのカルシウム摂取量が少なくなると、骨に貯蔵されているカルシウムは体内へと溶け出してしまうのです。
その結果、骨を強くするにために使われるカルシウムが不足することに…。それでは6歳児の身長を伸ばすために必要とされるカルシウム量はどのくらいなのでしょうか?
- 6歳の男の子:583mg/日(基準体重22.0kg)
- 6歳の女の子:539mg/日(基準体重22.0kg)
およそ550mgのカルシウムを摂取するために必要な食事量についても見ていきましょう。
- 牛乳:200ml(220mg)
- 6Pチーズ:1個(158mg)
- プレーンヨーグルト:130g(156mg)










