しつけに役立つ絵本6選
それではさっそく、子どものしつけに役立つ絵本を6冊ご紹介します。低年齢から4歳・5歳まで幅広い年齢層で使えるよう厳選いたしましたので、子どもの成長にあわせて選んであげてくださいね。
こころを育てる七田式えほんシリーズ うさぎさんコース
「七田式えほんシリーズ」は効果的なしつけ絵本として大人気。その中でも「うさぎさんコース」は、うそをつかないこと、我慢をすること、譲る心を持つことなど、道徳的な行動の大切さを優しく教えてくれます。
小さな子どもだと絵本の内容に含まれた「しつけ要素」に気が付かないこともありますが、七田式のしつけ絵本は、子どもに伝えたいことがダイレクトに表現されていてわかりやすいのが特徴です。
6冊セットで1冊ずつのストーリーも短いので、小さな子どもにも伝えたいことがしっかりと伝わるでしょう。対象年齢は2歳以上。人として大切なことの基本をしつけたいというときに役立つ絵本です。
こころを育てる七田式えほんシリーズ いぬさんコース
こちらも七田式のしつけ絵本で「いぬさんコース」です。こちらは「うさぎさんコース」よりも内容がやや複雑です。人の話を聞くこと、譲り合って仲良くすること、お友達が失敗しても笑わないことなどの大切さが描かれています。
対象年齢は3歳以上となっていますが、説かれている内容は4歳から5歳の子どもへのしつけ絵本として使っても問題がないでしょう。人間関係に関する内容が多めなので、小学校の入学準備として読み聞かせてあげるのもおすすめです。シリーズになっているので、初めて七田式のしつけ絵本を購入するなら、「うさぎさんコース」など易しいコースから徐々に始めて、理解が深まったころに読み聞かせてあげましょう。
ななちゃんのおかたづけ
片付けるべき場所に片付けられないと、おもちゃたちはどんな気分になるか…。絵本の中でクレヨンと一緒におもちゃ箱の中に入れられたお人形は、ドレスがクレヨンで汚れてしまって泣いています。
遊んだ後の片付けが苦手な子どもは少なくないですが、それは「なぜ片付けなければいけないのか」という理由がわかっていないからかもしれません。「ななちゃんのおかたづけ」は、おもちゃの目線から易しく片付けることの大切さを説いてくれるしつけ絵本です。
絵本にあるように「お片付け」は大切なおもちゃたちの「お家を作ってあげるため」だと考えれば楽しく片付けをしてくれるようになるかもしれません。「上手に片付けられるようになってほしい」「片付けを好きになってもらいたい」というときに読んであげてみてください。
やさいのおなか
野菜が苦手な子どもは結構いますよね。「やさいのおなか」は野菜を身近に感じてもらうためのしつけ絵本です。「やさいのおなか」とは、野菜の断面図のこと。1ページに野菜を切ったときの断面が大きく描かれていて、ストーリーはありませんが、断面から野菜を当てるクイズをすることができます。
子どもは普段、調理された野菜しか見ませんから新たな発見もできるでしょうし、野菜に対して親近感を抱いてくれる可能性も。
ぜひ苦手な野菜を使ったごはんの前に一緒に読んで、その野菜に興味を抱かせてあげてみてください。「やさいのおなか」を想像しながら野菜を食べてみると、意外とおいしかったと思ってもらえるかもしれませんよ。
いちにちじごく
「いちにちじごく」は「いちにち○○」シリーズの中の1冊。「いちにち○○」シリーズは、コミカルなタッチで「1日何かになりきる」ことをテーマに描かれている本です。「1日○○シリーズ」は子どもたちの人気も高いシリーズで、筆者音子どもたちも園児のころ、何回も読んでいました。
今回ご紹介している「いちにちじごく」は、弱いものいじめ、お友達の物を盗む、うそをつく、ご飯の途中で遊ぶ…など、子どもが普段しがちな悪いことをあげながら「ひとのわるぐちをいうと…いちにちはりやまじごく」という具合に、地獄でどんな怖い目に遭うのか描かれています。
対象年齢は4歳から5歳。表紙はかわいらしい印象の絵ですが、表紙をめくると昔ながらの地獄絵図のような絵が描かれていいます。色遣いのはっきりとした絵とリズミカルな文章で、子どもにしっかりと内容に込められた意図が伝わるでしょう。
ねこにのまれて
優しいおばあちゃんにわがまま放題の主人公が、猫に飲み込まれて猫になってしまうというストーリー。わがままを言うことはいけないことだという意図がしっかりと伝わるはずです。
絵本の大筋は、わがままばかりだったことを反省したら元の姿に戻れた…という展開なので、わがままを言うのはいけないということと、反省する大切さの両方を伝えられる絵本です。せっかく用意したおやつを「そんなおやつ、やだよ」「シュークリーム買ってきて」と言われて寂しそうに買いに行くおばあちゃん。わがままを言うと悲しむ人がいるということも教えてあげられそうです。
「主人公の目線」「おばあちゃんの目線」など視点を変えて読むことで、多様なものの見方・感じ方を教えてくれる絵本です。
しつけの絵本を読み聞かせる際の注意点
子どもに楽しみながらしつけ絵本の内容を理解してもらうためには、次のようなポイントに注意してください。
- 子どもの思ったことや感じたことを尊重する
- 子どものペースにあわせて読み聞かせる
- 読み終わった後に子どもに質問をしすぎない
- 絵本のしつけ内容が実践できなくても叱らない
しつけ絵本は子どもが自分自身で考え、学ぶためのものです。パパママの意見を押し付けてしまうことなく、子どもが感じたことを尊重してあげるようにしましょう。読み聞かせのペースも、ゆっくり読みたいのか、次々とページをめくりたいのか、子どものペースに合わせて自由に楽しませてあげることが大切。
そして、子どもの理解度を知ろうと質問をしすぎたり、絵本にしつけの効果を期待するあまり、絵本で学んだことを実践できなかったとき叱ったりしないように注意してくださいね。絵本はしつけのための道具ではありませんので、子どもが楽しみながら読めるようにすることが大切です。
子どもに絵本を読み聞かせる際のポイント
しつけ絵本を読み聞かせるときのポイントは、子どもを膝の上に乗せて、パパママも楽しみながら読むこと。また、子どもも声を出して、一緒に読んでも楽しんでもらえるでしょう。
読み方は自由で、読まない部分があっても構いません。ただ、パパママが「楽しくない」という気持ちを抱いてしまうと子どもに伝わってしまいます。子どもが楽しめるようにスキンシップを取りながら、楽しい雰囲気の中で読み聞かせるようにしてくださいね。
しつけ絵本で無理なく楽しいしつけを!
しつけ絵本を使えば、低年齢から4歳・5歳の子どもまで、子どもにとって無理のない形で楽しくしつけが行えるようになるでしょう。叱ると子どもは恐怖感を抱いてしまいがちですが、しつけ絵本なら自然な体験としておやくそくが身につくはずです。
しつけのために作られた七田式以外にも、本屋さんにはたくさんのしつけ絵本が並んでいます。この記事でご紹介した絵本も参考にしながら、子どもにピッタリのしつけ絵本を選んでみてくださいね。