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しつけでおどしをする悪影響!気づかずにやってしまっているかも?

子育てや寝かしつけでよく使われる「○○すると鬼が来るよ!」「早く寝ないとオバケに食べられちゃうよ!」などの言葉や罰を与えるしつけ。実は子どもにとってはしつけではなく、怖い「おどし」になっていることもあることをご存じでしょうか?脅されて育つ子どもには、さまざまな悪影響が見られるという報告もあります。この記事を参考に、おどさない子育てをするためのポイントを学びましょう。

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おどしのしつけは気づかないうちにやってしまっている?

パパママとしては「しつけ」をしているつもりでも、気づかないうちに「しつけ」が「おどし」になってしまっていることがあります。

たとえば、言うことを聞かない子どもへの子育てで「いい子にしていないと鬼が来るよ!」と言ったり、寝かしつけのときに「早く寝ないとオバケが来るよ」と言ったり、子どもをおどしていませんか?また、「ちゃんと片付けしないとご飯をあげないからね!」という、罰を与えるしつけもおどしのひとつです。

このように具体的な例を見てみると、子どもが言うことを聞いてくれないときに、つい「おどしのしつけ」を行ってしまいがちではないでしょうか。

おどすしつけを行うことで生じる悪影響や弊害

叱る PIXTA

子どもを怖がらせるおどしのしつけは、子どもが自らの人間性を築くことに対し悪影響となる可能性も。おどされて育つ子どもは、脅さない子育てを受けた子どもと比べて次のような特徴を持つと報告されています。

障がいを持つ方への差別的な意識を植え付けてしまう

おどしによるしつけを行うと、障がいを持つ方に対して理解のない子どもになってしまう恐れがあります。

しつけの中で行われるおどしの中には、身体的な障がいにつながる言葉が使われることも。例えば「テレビを見ると目が悪くなるよ!」「ご飯を残すと目がつぶれるよ!」「物を蹴ると足が曲がるよ!」というおどしで子どもをしつけていた場合、子どもは障がいを持つ方に対してこのように考えるようになります。

筆者は、友人(全盲者)が自分の子どもを保育所に送って行った際に、ある園児から「おじさんはご飯をこぼしたから目が見えなくなったんでしょ」と言われたという話を聞いた。これは家庭での「しつけ言葉」が障害理解に影響している例であり、大変興味深かった。 ※1

パパママから「ご飯をこぼすと目が見えなくなるよ!」としつけられて育った子どもは、目が見えない方に対しても「ご飯をこぼしたから目が見えなくなったんだ」と考える様になってしまうのですね。

「目が見えない人、耳が聞こえない人には優しくしてね」と教えても、しつけの中で「言うことを聞かないと身体が悪くなる」という内容のおどしをしてしまうと、子どもは障がいを持つ人やお年寄りにも「言うことを聞かなかった人だ」と考えがちになります。

おどして友達を従わせようとする

パパママからおどしのしつけを受けていた子どもは、自らもおどしによって友達を従わせようとし始めることもあります。自分がおどしで言うことを聞かせられると、「おどすと他人に言うことを聞かせられる」と覚えてしまうからです。

体罰は暴力や報復を問題解決の手段だと教えてしまい、子どもが自分の見たおとなの行動を真似することで、延々と続いていく。
…中略…
ただ「軽く叩く」だけであっても、叩かれた子どもは、人を叩くのは容認される行為だと学ぶことになる。
※2

子どもはパパママの言葉や行動をよくマネしますよね。おどしのしつけを受けた子どもは、「おどすことは正しいこと」だと思い、友達や兄弟に対しても「おもちゃを貸してくれないともう遊んであげない」とおどしで言うことを聞かせるようになる傾向が…。

おどしによるしつけは、子どもが友達に対して威圧的になったり、おどして他人をコントロールしようとしたりする引き金にもなりかねません。

ついやってる?子育て中のダブルバインド

怒る PIXTA

子どもをおどす子育てには大きな弊害がありますが、ついやってしまいがちなのが「ダブルバインド」。ダブルバインドとは何なのか、ダブルバインドで生じる悪影響とともにご紹介していきますね。

ダブルバインドとは?

ダブルバインドとは「二重拘束」という意味で、パパママが矛盾した言葉や行動で子どもを従わせるしつけのことを指します。

たとえば、公園で遊ぶ子どもと次のようなやりとりをしたことがあるパパママは多いことでしょう。

「○○ちゃん、もうおうちに帰るよー」
「もう少し遊びたい!」
「帰るよ」
「やだー」
「じゃあママだけ先に帰るね、勝手にしなさい」
(帰るフリをするママ)
(そのまま遊び続ける子ども…)
「いい加減にしなさい!早く帰るよ!」

このやりとりの中には2つの矛盾がありますよね。最初にママは「帰るよ」と言っているのに、その後「勝手にしなさい」と最初と正反対のことを言い、その後また「早く帰るよ!」と正反対のことを言っています。おどしによるしつけを行っていると、このようなダブルバインドを行ってしまいがちです。

ダブルバインドで生じる悪影響

それでは、ダブルバインドによるしつけにはどのような悪影響があるのでしょうか?ダブルバインドを受けた子どもはパパママの言葉の矛盾に混乱して、道徳性の低い子どもになりやすいという報告があります。

また,言葉と行為が一致しない親の行動は,子どもに混乱をもたらすことも指摘されている.人に優しくしなさいという親が,他人に冷たく接しているような場面を子どもが見ると,子どもは混乱してしまう.これは,ダブルバインド(二重拘束)といわれるもので,このような矛盾したメッセージを親から頻繁に受ける子どもは,道徳性が身につかない. ※3

ダブルバインドを受けた子どもは、本当はどうすることが正しいのか理解できなくなることもあるでしょうから、倫理観や共感性などの道徳性が養われにくくなるのです。

また、ご紹介した論文の中には「道徳的しつけは親と子どもとの信頼関係がなければ成功しない」と記載されています。矛盾したおどしでしつけられた子どもは、パパママが「嘘をついている」と受け取ることもあるでしょうし、ダブルバインドで「○○しないとご飯をあげないから!」などの言葉が混じっていれば、「○○しない自分はパパママから愛されていないんだ」と思い、パパママを信頼できなくなってしまうこともあるでしょう。

ダブルバインドをしないためには?

ダブルバインドをしないためには、子どもの気持ちに共感してあげることと、言うことを聞いてほしい理由を説明することがポイントです。たとえば、先にご紹介した公園で遊んでいるときの事例を使って考えてみましょう。

「○○ちゃん、もうおうちに帰るよー」
「もう少し遊びたい!」
「そうだね、もう少し遊びたい気持ちはよくわかるよ。でもこのまま遊んでいたらごはんの時間がすごく遅くなっちゃって、パパもママもおなかがすいちゃうな。」

このように、頭ごなしに子どもの気持ちを否定せず、一旦寄り添ってあげて、パパママがなぜ子どもにそのように言うのかを丁寧に説明し、わかってもらえればダブルバインドを回避できますよ。

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おどさない子育て・しつけのポイント

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おどしによるしつけで子どもを怖がらせることには悪影響がたくさんあります。脅さない健全な子育てをするためには、次のようなポイントに気をつけてみてください。

  • 「なぜそうしてほしいのか」と理由を説明する
  • 子どもの気持ちに共感して問題解決の方法を探す
  • シンプルに子どもにしてほしいことを伝える

理由を説明することと子どもに共感することは、ダブルバインドを避ける方法としてお話したとおりです。また、「お片付けしてね」「ご飯を食べてね」と、パパママがしてほしいことだけをシンプルに伝えるようにすると、おどさない子育てができるようになりますよ。

おどしによるしつけは子どもに悪影響を及ぼすことも…

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子どもをしつけるときについついしてしまいがちなおどし。しかし、しつけで子どもを怖がらせることにはさまざまな悪影響があり、おどされて育つ子どもは、自らも友達や兄弟をおどすようになることもあります。

子育てや寝かしつけで使いがちな「鬼が来るよ!」「オバケが来るよ!」という言葉も、子どもにとってはとても怖いもの。おどしや罰を与えるしつけは避け、おどさない子育てを心がけましょう。

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