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3歳になってもしゃべらない…みんなの体験談や対処法は?
言葉を話す年齢になると、子どもの成長が順調なのか不安を感じることがあるかもしれません。うまく会話ができず、親も子どももイライラしたり焦りを感じたりするときもあるでしょう。
自分の育て方に問題があるのではないかと、自分を責めてしまうこともあるようです。
ママリにも、このような声が寄せられました。
3歳になっても会話全くできないお子さんはほぼ何かしらの発達障害ありますか?
現在2歳半の息子は単語が15程。1日のうちにいう単語は3つぐらいです。
パパ、ママ、ないない、カンカン(電車、踏切、新幹線)
のみです。月に一度新しい単語を言うか言わないかぐらいでものすごくペースが遅いです。
発達相談にいき、療育の方が1時間見てくれましたが、今すぐ病院に行ってください、とか療育に通いましょう!というレベルではないと思います。と言われて、言葉に関しては全然突っ込まれず3歳ごろまで様子見てみましょう☺️と言われました。
でもやっぱり不安です。3歳、3歳半になっても2語文も出てない子は高確率で発達障害ですか?
子どもがあまり言葉を発さないと、発達障害なのではないか、何かの診断が必要なのではないかと不安になる方もいるでしょう。このままの育て方でよいのだろうかと悩むこともあるかもしれません。
ママリに寄せられる体験談からも、そのような不安な気持ちが伝わってきます。子どものために積極的に情報を集め、チャレンジしている様子もわかりますね。
療育や幼稚園など、子どもに合った環境で友人と楽しく遊んでいるうちに少しずつ話せるようになるケースもあります。まずは言葉の遅れについて正しく理解をしていけるとよいですね。
しゃべらない理由は…その原因と親ができること
「しゃべらない」といっても、さまざまな原因が考えられるため、すぐに発達障害だと判断できるわけではありません。子どもは日々成長しています。焦らず様子を見て、それぞれの子どもに合わせた対応をすることが大切です。
ここでは、言葉の遅れの理由をよく理解し、今後どのようなサポートができるかについて取り上げます。言葉の発達が遅れる一般的な理由を紹介しますが、一つだけ当てはまることもあれば、複数当てはまることも考えられます。
3歳でしゃべらない原因は発達障害だけではない
言葉を話すということは、さまざまな成長のつながりによって成り立っています。物にはひとつひとつ名前があるとを学習することや、「スプーンが使える」「ひとりで歩けるようになった」などの経験や学びが積み重なって、それを言葉で伝えられるようになるのです。
しゃべらないことが気になる場合は、その他の発達状況も確認をしてみるとよいかもしれません。子どもがしゃべらない原因がわかると少し安心できますよね。
しゃべらない原因が「聴覚」の場合
言葉の遅れが見られたときにまずおこなうのが、聞こえの検査です。言葉は聞いてそれをまね、意味を理解できるようになり自分も話せるとようになる、という順番で発達します。そのため聴力に問題があると、言葉の発達に影響が出ると考えられます。
聴力に問題があると言っても、感音・伝音難聴などの先天的な要因や、中耳炎など原因はさまざま。自分で声は出すものの意味のある単語は話せない、呼びかけても反応がないなど聞こえていない様子であれば、耳鼻咽喉科など病院で相談することもできます。
しゃべらない原因が「性格・個性」の場合
子どもの性格はさまざま。よくしゃべる子もいれば、あまり話したがらない子もいます。言葉の発達や伝え方も、まだ個人差が大きい時期です。あまり心配しすぎないようにしましょう。
こちらのいっていることが理解できているようなら、口数が少なくても大丈夫。おとなしいのも個性です。
今は言葉にできなくても子どもの気持ちを理解してあげられるように、よく使うジェスチャーやちょっとした表情の変化など、小さなサインを見つけてみましょう。ちょっとずつコミュニケーションが取れるようになりますよ。
しゃべらない子どもに親ができること
子どもの成長には、健康の目安となる発達が見られます。生後3か月前後で笑う、音の出る方を向くなどの反応が見られること、2歳で2~3語の会話ができるなど大まかな目安となるもので「成長のマイルストーン」と呼ばれています。
成長の個人差が大きく、性格と発達障害を見分けるのは難しいですが、マイルストーンから3か月以上遅れている場合は、医療機関に相談してみるのもよいでしょう。
何とかしゃべらせようと焦るあまり、子どもにプレッシャーを与えてしまわないよう注意したいものですね。なかなか話さないことにイライラして親が先に答えたり「はっきり言いなさい」と強くいってしまったりすると、「しゃべると怒られる」と感じるようになるかもしれません。
子どもが気持ちをわかってもらえる安心感や伝える喜びを感じられるように、少しゆったりとした気持ちで優しく話しかけるようにしましょう。
- 神戸大学大学院医学研究科内科系講座 小児科学分野こども急性疾患学部門 森貞直哉「こどもの言葉と発達の見方・促し方」(https://www.med.kobe-u.ac.jp/pediat/pdf/morisada9.pdf,2020年11月11日最終閲覧)
- どんちゃか幼児教室「しゃべらない子」(https://www.donchaka.com/system/childcare/541/,2020年11月27日最終閲覧)
- 母子健康協会「ことばの獲得」(https://jp.glico.com/boshi/futaba/no68/con05_11.htm,2020年11月27日最終閲覧)
- 言語発達障害研究会「ことばの遅れ」(https://www.lipss.jp/book1k.html,2020年11月27日最終閲覧)
- 山口耳鼻咽喉科クリニック「言語発達遅滞、発達障害」(http://home.e-catv.ne.jp/jibika/naze70.htm,2020年11月27日最終閲覧)
3歳でしゃべらない…発達障害の3つの種類
言葉の遅れがあると、発達障害の可能性が考えられます。ここでは、発症が乳幼児期および小児期であることや、一般的に発達障害が疑われる具体的な症状や成長の様子などから考えられる発達障害3つの種類と特徴を取り上げます。
ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)
ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について、厚生労働省のホームページには以下のような記載があります。
重症度は様々ですが、言葉の遅れ、反響言語(オウム返し)、会話が成り立たない、格式張った字義通りの言語など、言語やコミュニケーションの障害が認められることが多くなっています。
※1
ASDに対して根本的な治療は難しく、それぞれ発達ペースに合わせた対応をとっていくことが必要です。療育や学校での教育、さらにその後の就労に対し、適切なサポートを行うことで、安定した生活がおくれるようになります。
ADHD(注意欠如・多動症)
ADHD(注意欠如・多動症)について、厚生労働省のホームページには以下のような記載があります。
ADHD(注意欠如・多動症)は、「不注意」と「多動・衝動性」を主な特徴とする発達障害の概念のひとつです。ADHDを持つ小児は家庭・学校生活で様々な困難をきたすため、環境や行動への介入や薬物療法が試みられています。ADHDの治療は、人格形成の途上にある子どものこころの発達を支援する上でとても重要です。
(中略)
ADHDの有病率は報告によって差がありますが、学齢期の小児の3-7%程度と考えられています。ADHDを持つ子どもの脳では、前頭葉や線条体と呼ばれる部位のドーパミンという物質の機能障害が想定され、遺伝的要因も関連していると考えられています。 ※2
ADHDを持つ子どもは、どうしても忘れ物をしてしまったりじっとしていられなかったりすることで、周りの人から叱られてしまいがちです。
ADHDに対しては、少しでも集中できるような環境作りや、好ましい行動を増やすための関わり方を学ぶ「ペアレントトレーニング」、またADHDの症状を軽減する可能性がある薬などを併用し、子どもが抱える困難さを軽減していきます。
学習障害(限局性学習症、LD)
学習障害(限局性学習症、LD)について、厚生労働省のホームページには以下のような記載があります。
学習障害(限局性学習症、LD)は、読み書き能力や計算力などの算数機能に関する、特異的な発達障害のひとつです。的確な診断・検査が必要で、一人ひとりの認知の特性に応じた対応法が求められます。ADHD(注意欠如・多動症)やASD(自閉スペクトラム症)などを伴う場合には、それらを考慮した配慮、学習支援も必要となり、家庭・学校・医療関係者の連携が欠かせません。 ※3
学習障害の中でも、特に子どもに起きる読み書き障害は発達性ディスレクシアと呼ばれ、「知的な遅れや視聴覚障害がなく充分な教育歴と本人の努力がみられるにもかかわらず、知的能力から期待される読字能力を獲得することに困難がある状態」と定義されています。
発達性ディスレクシアが疑われる際は、知能の検査や音読検査など、複数の項目からなる検査を受けることになります。
- 滋賀医科大学小児発達支援学部門「子どもの発達のその支援について」(http://www.shiga-med.ac.jp/~hqpeddev/pg12.html,2020年11月11日最終閲覧)
- どんぐり発達クリニック「発達障害とは」(http://www.donguri-clinic.com/developmental_disorder.html,2020年11月27日最終閲覧)
- 厚生労働省「学習障害(限局性学習症)」(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-004.html,2021年2月24日最終閲覧)
- 厚生労働省「ADHD(注意欠如・多動症)の診断と治療」(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-003.html,2021年2月24日最終閲覧)
- 厚生労働省「ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について」(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-03-005.html,2021年2月24日最終閲覧)
しゃべらない子に対し、先輩ママはどう対応した?
3歳でしゃべらない子どもを育てている方は、実際にどのように対応しているのでしょうか?病院に行ったのか、療育などには行ったのか、参考になる体験談を紹介します。
言葉とコミュニケーションのリハビリに通っている
うちの子は少し変わっていてわかっているけど喋らない。言葉や行動を頭の中で整理するのに他の子より時間がかかる、そう診断され今言葉とコミュニケーションのリハビリに通っています💦
発達障害の場合もありますが子供の個性とかもあるので一概にはいえないと思います。
こちらは3歳半のお子さんがいる方のコメントです。病院には行ったけれど発達障害ではなく、頭の中で言葉を整理するのに時間がかかると診断されたそう。
病院に行ってみると、子どもにどのような対応が必要なのかわかることもあるため、少し安心できるかもしれませんね。
3歳児健診(3歳児健康診査)の後日、個別の面談を受けた
後日1時間の個別面談の結果、『発達障害ではありません。個性です。知能は上位10%だけど、コミュニケーション能力は下位30%。でも下位10%なら発達障害だけど、30%ということは個性です。不得意なこともあるでしょうが、そこを伸ばしたいと思うか、既に得意とわかったところを伸ばしたいと思うかは親次第です。コミュニケーションは苦手でもゼロじゃないのですからこれから伸びます。3歳児検診以降は健診がないから、厳しい目に判定しますがその後の個別面談で問題ない子が8割です。その8割ですよ』ということでした。
結果がどうであれ、親としてどう接して仕向けて行くことが息子の将来に有利かを面談で話せてよかったですし、夫婦でしっかり話し合いができていい機会でした。
こちらは、3歳児健診でひっかかり、発達検査を受けることになって不安を感じている方へのコメントです。同じように健診で指摘され、個別の面談を受けたそう。
もともと子育てで発達に関して違和感があったようですが、面談を通して個性だとわかり、ご夫婦でも話し合いができたということです。
集団生活でみるみるおしゃべりが上手になった
去年の今頃は2歳半でしたが、単語をたまに言うくらいでしたよ💦
でもこちらの言うことは理解していて宇宙語ですが、本人的には話していたんだと思います。指差しもしてました!
下の子産まれる前に産前産後で数ヶ月保育園に一時預かりで入れたら、これ何?とたくさん聞くようになり、3歳になる一ヶ月前に単語をたくさん話し出し、9月から満3幼稚園に行き出したら二語分、三五分が増えていきました!
(中略)
私の周りでも幼稚園年少入ってから話すようになったと言ってる方多かったですよ✨
こちらは、3歳前で言葉が少なく、療育に行ってみたものの「3歳ころまで様子を見てみましょう」と言われたという方へのコメントです。質問者と同じように、3歳前では単語をたまに話す程度だったそうですが、保育園の一時預かりでみるみる言葉が上達したそう。
もともと集団生活をおくっていない子どもだと、周りの子どもに触発されて一気に言葉が上達することもあるようですね。
早めの気づきで、子どもに合ったサポートを
子どもがうまくしゃべれないという不安は、子どもの健やかな成長を願う親であれば当然のこと。「発達障害なのかな?」と心配したり、健診で指摘されたり、その不安と向き合うきっかけはそれぞれですが、誰に相談したらいいのか、どう対応したらいいのかなど不安なことがたくさんでてくるかもしれません。
子どもの成長に不安を感じたら、早めに専門家のアドバイスを求め、子どもそれぞれに合わせたサポートを選んであげましょう。
ママリで、わが子向けのアドバイスがもらえます
子どもの発育に不安があるとき、誰にどのように相談すればよいか迷ってしまうこともあるでしょう。電話や対面での相談は少しハードルが高く感じたり、そもそもどのような場所で、どのような専門家に相談すればよいのか自力で調べるのが難しいですよね。
ママリでは、専門家から個別のアドバイスがもらえる「専門家相談」を実施しています。チャット形式なので、相談する時間に限りがないのが利用しやすいポイントです。
「専門家相談」でどのような回答がもらえるのかなど、下記リンクよりご確認ください。