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監修:清水なほみ

産後、生理がなくても妊娠する可能性あり!安心できる夫婦生活のための適切な避妊方法とは

出産後は体力が落ちているだけでなく、赤ちゃんのお世話で心身共に大忙し。少しずつ生活が落ち着いてきたら、夫婦生活にも目を向けていきたいですね。産後の性交渉はいつごろから始められるのか、避妊は必要なのか、それまでと同じようにしていいのか不安になることもあるのではないでしょうか。今回は、産後の避妊についての情報をまとめていますので、正しい知識を身につけて身体に負担なく夫婦生活を正しく行えるよう参考にしてみてください。

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産後に排卵が始まるタイミングはいつから?

まずは、産後に排卵が始まるタイミングを把握しておきましょう。

産後の排卵再開は個人差が激しい

分娩後の排卵再開の時期は個人差があり、授乳しているかどうかによっても異なります。

早い人だと産後の2か月後、遅くても産後の1年半後くらいには再開するのが一般的ですが、その差は大きいので一概にどのくらいとは言えません。

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排卵に気が付かず次の妊娠をしてしまうことも

産後には生理が始まる前に排卵されていることもあるので、生理がないからと油断は禁物。特に、授乳していない方では産後4週間程度で排卵されたという報告もあり、その際に適切な避妊をしなかったことで知らずに妊娠してしまうこともあるので、注意が必要です。

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産後のおすすめ避妊方法

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産後の避妊方法にはいくつか種類がありますので、生活スタイルや身体に合うものを選んでみてください。

コンドーム

コンドームは、精液が膣に放出されるのを防ぐもので、膣の乾燥や傷も防いでくれるので常備しておくと安心です。ただ、避妊の確率はそれほど高くないというデメリットもあります。

子宮内避妊リング(IUDやIUS)

子宮内避妊リング(IUD・IUS)は、子宮内に装着して受精卵が着床するのを防ぐことができます。数年単位で交換すればよいので、一度入れてしまえば自分では何もしなくてよい点が便利ですが、1年ごとに検診を受けるなど医師の診断が必要になります。

避妊効果は正しい使用法では99%以上と非常に高く、ピルと同様確実な避妊方法の一つと言えます。授乳していなければ、産後6週間以上経過していれば挿入が可能ですが、子宮に大きな変形があったり、帝王切開後などの場合、挿入が難しい場合もあります。

ピル

ピルは排卵を抑制する薬剤で、服用するだけで良いので手軽で避妊率も99%以上と高いですが、副作用の有無や授乳中でも使用できるかどうかなどの確認が必要です。

前兆を伴う片頭痛がある人や血栓症リスクがある人は飲めません。避妊だけではなく、月経日をコントロールしたり、月経痛や月経量を軽くする効果があるため、産後の月経日コントロールもかねて服用する場合もあります。

授乳していなければ、産後6週間以上経過していれば服用できますが、授乳中の場合は産後6か月以上の期間をあける必要があります。

卵管結紮(らんかんけっさつ)

卵管結紮は手術で卵管を結紮もしくは切り離す方法で、半永久的に避妊することが可能になります。ただ、頻度は1%以下ではありますが妊娠することもあり、避妊率は100%とは言えません。

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「基礎体温による避妊法」は避けましょう

産後に限らず排卵のタイミングを知るために基礎体温をつけている方もいますが、産後の避妊としては適していないかもしれません。

忙しい産後に毎日基礎体温をつけることは難しいですし、出産後すぐは月経周期もまばらで体温の上昇は誤差が大きいため、産後の無月経期間中の排卵は予測しにくいからです。

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産後は正しい避妊法でケアを

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妊娠するのはおめでたいことではありますが、産後すぐに次の子どもを授かるのは母親の身体的にも経済的にも負担が大きいこと。産後に適した避妊方法を用いて体をケアしてあげてください。

記事の監修

ポートサイド女性総合クリニック〜ビバリータ〜 院長

清水なほみ

通常の婦人科診療のみならず、最新の脳科学×心理学×医学を統合的に駆使した診療を行う婦人科医。日本で100名しか習得者がいない、トランスフォーメーショナルコーチのテクニックを学び、診療の現場においても、3年間で延べ6000人の患者に同テクニックを用いて診療を行っている。
中学時代のいじめや研修医時代のうつ経験から、「病は気から」を科学的に解明するための研鑽を積む。何気ない会話の中で患者に気付きを与え、片頭痛やイライラをあっさり「忘れさせる」診療には定評がある。5分で病気の「本当の原因」を見抜くため、患者からは「先生は占い師ですか!」と驚かれる。

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