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YouTube再生総回数は約3,000万回!高評価の理由は?
「みっちゃんママ」は、自閉症児の「みっちゃん」(男の子・中1)・「こっちゃん」(女の子・小4)の2児のママ。児童発達支援施設に6年勤務し、保育士免許を取得した経歴を持っています。
動画やブログでは、夫婦と子どもたちの日常や成長を実感したエピソードなど、さまざまな視点からの情報を視聴者・読者に提供しており、同様の悩みに直面している家族の心に灯をともすような、温かみのある内容となっています。
さらに、みっちゃんママが発信しているコンテンツの大きな特徴は「自閉症児のきょうだいのケア」にもスポットを当てている点です。
ブログの内容をのぞいていきましょう。
みっちゃんの妹「こっちゃん」がママに書いた手紙
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当時小学2年生のこっちゃんは、自分の気持ちを一枚のメモ紙に書きました。
「ママは、こっちゃんのこときらいだ」
この一言が全てを物語っています。
障害のある兄妹(兄弟)がいる子を「きょうだい児」と言います。
近年、やっときょうだい児の心のケアに目を向けられ始めてきましたが、やはりまだまだ日本は遅れているのかなという印象です。
障害児だけをケアしても
その障害児を日々支える家庭、特にきょうだい児のケアは、まだまだ社会に浸透されていないと思います。
きょうだい児には目に見えない心の葛藤を抱えている場合が多いです。
もちろん全てが全て皆んなと言う訳ではありません。
家庭の数だけ、それぞれの環境があります。
今まで沢山の先輩お母さんから、きょうだい児のケアの話を聞いてきましたが正直、我が家は大丈夫。
だってこんなに平等に愛情を注いでいるんだから。
と思って、他人事の様に聞いていました。
しかし小学校に入り、成長と共に色々と見えてくる子ども達。
妹こっちゃんは出来る事が増えて
私は知らぬうちに、兄みっちゃんの方へばかり目が向いていた事に気付いていませんでした。
動画にも綴ってある様に
こっちゃんの見えない心の葛藤、知らぬ間にさせていた我慢に私は、すぐに気付いてあげる事が出来ませんでした。
当時2年生のこっちゃんは、気持ちを上手く言葉にする事はまだ難しいと思います。
あのメモ紙には沢山の思いが詰まっています。
私はその日から、こっちゃんと2人の時間を意識して作る様にしています。
これからも心のうちを何でも話せる関係を築いていきたいと思っています。 ※1
みっちゃんが自閉症であることがわかってから、仕事やさまざまな人との関わりを通じて、たくさんの知見を蓄積してきたみっちゃんママ。みっちゃんに手がかかる日常ではありますが、周囲の人たちの経験談を参考にしながら、妹のこっちゃんのことも大切にケアしてきました。ところがある日、こっちゃんは手紙を通じて、ママの愛情を試すような言葉を突きつけてきます。
きょうだい児の我慢や葛藤に寄り添い続けることが、いかに難しいかわかるエピソードだと思います。きょうだい児のケアは、多くの家族にとって共通の課題となっています。
ときどき「一人っ子の時間」を作ることが大切な理由
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小さい頃は、兄みっちゃんは大人しく
妹こっちゃんに何でも譲る優しいお兄ちゃんでした。
障害があってもなくても
兄であり、妹である二人です。
でも、こっちゃんが小学生にあがった頃から
まるでタイミングを見計らってたように
兄みっちゃんは自我を出す様になってきました。
今までは譲っていたものも、譲りたくないという
気持ちが出てきました。
それでも、やっぱり兄というプライドがある
みっちゃん。
そして、妹という甘えたい気持ちがある
こっちゃんです。
双方の気持ちを尊重しつつ
それぞれ一人っ子の時間は大切だなぁと思います。
障害がある、なしに関係なく
兄としてのプライド
妹としての気持ち
それぞれ自然でノーマルな感情です。 ※2
どんなきょうだいでも、仲の良い日があれば、折り合いが悪い日もあります。そして、成長とともに関係性は少しずつ変わっていきますよね。
みっちゃんの家庭でも同様に「兄としてのプライド」があるお兄ちゃんのみっちゃんと、「甘えたい」という気持ちのあるこっちゃんとで、時々気持ちがすれ違うこともある模様。
パパとママは、個々の気持ちに寄り添うために「一人っ子時間」を捻出して、一人一人とじっくり向き合っているようです。
みっちゃんが妹にやきもちをやいた理由
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この日は、珍しくパパとこっちゃんで買い物に行きました。
兄みっちゃんとママは留守番です。
楽しく留守番していたものの
パパが帰宅すると…
やっぱり我慢していたのです。
羨ましい気持ちが一気に溢れて
こっちゃんの買ってきた物をぐっと掴みます。
こっちゃんに返して。それできないよ!
みっちゃんは羨ましくて、こっちゃんにやきもちを妬いたのだと思います。
この日パパはお休みの日でした。
そんなみっちゃんを見て
まさかの2回目のお出かけです。
今度はパパとみっちゃんでお出かけへ行きました。
みっちゃんは嬉しくてにこにこ笑顔です。
そして
後日、こっちゃんのペンケースを取った事を
こっちゃんに謝ろうと話しました。
私も、その時に気づけば良かったのに
遅くなってごめんね。
こっちゃんに謝ります。 こっちゃんは別にいいよ。と言いますが
時間が経ったからといって
無かった事にしてほしくないと思いました。
そして、みっちゃんも
物を取られたら嫌な気持ちになる事はわかっているはずです。
嫌な事をしてしまったら謝らなければなりません。
そして、みっちゃんは
「ごめんね」と言いました。
こっちゃんは「いいよ」と言ってくれました。 ※3
みっちゃんと妹のこっちゃんは、普段はけんかをすることはないそうですが、この日はパパと2人で出かけた妹がうらやましくて、妹が買ってきたものをつかんでしまいます。本当は、みっちゃんもパパとお出かけしたかったんですね。その後、パパはみっちゃんともお出かけをして、妹に「ごめんね」をして仲直り。
ママもこっちゃんに「そのとき気づてあげられなかったこと」に対して謝り、ケアをします。
こっちゃんの穏やかさや聞き分けの良さに甘えることなく、何かあったら都度こっちゃんの心に寄り添いながらフォローする姿勢は、参考になるのではないでしょうか。
兄と妹、変わっていく2人の関係性
@Ameba
今回は、自閉症児みっちゃんの妹とのエピソードをお届けしました。
障害や持病のある子どものケアは、どうしても家族に集中します。一方で、きょうだい児のケアが後回しになってしまう傾向もあります。近年は、きょうだい児のケアの重要性に少しずつ注目が集まり始め、2019年にはNPO法人によって「きょうだいの日」が制定され、啓発活動が続けられています。
みっちゃんママが、福祉サービスを使ったり夫婦で協力したりして子どもたちに寄り添う様子は学ぶべき点が多いように思います。関心のある方はみっちゃんママのYouTubeやブログをご覧になってみてはいかがでしょうか。