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小学校のタブレット学習の現状は?授業での活用事例&使用ルールを紹介

小学校の授業にタブレットが導入されるようになりましたが、パパママは授業でどのようにタブレットが活用されているかご存じでしょうか?この記事では、小学校ではタブレットを活用してどのような授業を行っているのか、実際の事例をあげながら解説していきます。また、タブレットを使用する際のルールとして、小学校から案内される内容も紹介しますので、子どもがタブレット授業を受ける前の予備知識として参考にしてくださいね。

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小学校でのタブレット端末の普及率は?

文部科学省では、「GIGAスクール構想」として、生徒が一人一人が端末を落ち適切なインターネット環境が利用できるよう整備を進めています。

2021年5月に公表されたICT環境整備の進捗状況を見ると、96.5%の自治体において令和2年度中に児童生徒への端末整備、インターネットの整備を完了していたことが分かりました。この数字を見ると、タブレット端末の普及率はかなり高いと言えますね。

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小学校の授業にタブレットを導入するメリット

授業 PIXTA

小学校で広がっているタブレット授業ですが、授業にタブレットを導入することにはどのようなメリットがあるかご存知でしょうか?

タブレット授業を体験したことがないママパパの中には「必要ないのでは?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、タブレット授業には次のように多くのメリットがあります。

教科書を持ち運びする負担が減る

タブレットで授業ができれば、教科書を持ち運びする子どもの負担が軽くなるというメリットがあります。ママパパが小学生だったころを思い出してみてください。重たいランドセルを背負って毎日の登下校をするのは、とても大変だったのではないでしょうか?

しかしタブレットであれば軽量で、ランドセルの中に入れても重たくなることはありません。もしこれからタブレット授業が本格的に導入されれば、教科書ではなくタブレットだけを持ち運びすれば良い時代になるかもしれませんよね。

まだ教科書とタブレットを併用している段階ではありますが、タブレット授業の割合が高まれば、教科書を持ち運びする負担が減ることが考えられるでしょう。

授業内容の幅が広がる

タブレットを使うことで、小学校の授業内容の幅が広がることもメリットの一つ。たとえばオンラインで授業を受けられるようになったことが代表的ですよね。

それだけでなくプログラミングの授業でタブレットを用いてフローチャートを作ったり、動画や音声を組み込んだ映像を作って作品発表をしたり…と、教科書・ノート・黒板の組み合わせでは実現できなかった授業もタブレットなら可能です。

理科では校庭でそれぞれ虫や植物を探し、タブレットのカメラで撮影して、アプリで名前や基本情報を確認するなどの授業も行われているとのこと。

授業内容の幅が広がれば、子どもの好奇心を養うことにもつながりそうですね。

児童の学習意欲が向上する

「勉強にやる気を出してほしい」と思われているなら、タブレット授業でその悩みが軽くなるかもしれません。

ただ教科書を読んだり、先生の説明を聞いたりするだけだと、子どもが授業に飽きてしまいがち。しかしタブレットで作品を作ったり、クイズ形式で算数の問題を解いたりする授業が組み込まれることで、子どもの学習意欲が向上しやすくなるのです。

タブレットを使えば「授業を聞く」という従来の受動的なスタイルよりも、もっと主体的な授業が実現できます。積極的に授業に参加できるようになれば、「勉強は楽しい」と学習意欲がアップすることもあるでしょう。

児童一人ひとりに合わせて学習を進められる

小学校でのタブレット授業は、子どもに合わせた学習を行うためにも役立ちますよ。今までの授業は画一的なもので、子どもの興味・関心・学習進度に合わせたものではありませんでしたよね。

タブレットを使う授業では子どもに合わせた学習がしやすいのが特徴。たとえばわからないところを何回も聞き直す…など、復習にも使えます。

子ども自身が興味のあることを調べたり、必要だと思うことを学んだりすればより効率的な学習になるはずです。

もしタブレットでの授業がさらに進化すれば、学習進度にあわせて自分に合うレベルの授業を受ける、授業を何回も聞き直すということもできるようになるかもしれません。

タブレット端末を使った授業例

授業 PIXTA

多くの自治体で導入が進んでいるタブレット端末ですが、パパママの世代としては、授業でどのようにタブレットが使われるのか疑問に感じる方もいるのではないでしょうか?

そこで、小学校では授業でどのようにタブレットを使用しているのか、科目ごとに授業例をいくつかあげて紹介しますね。

【生活科】動植物を撮影して後の授業で役立てる

葛飾区の「本田小学校」では、生活科の授業でタブレットを使用しています。タブレットのカメラ機能で動植物を撮影して、後の授業での詳しい観察に役立てているそうです。

小さな植物や昆虫であれば、肉眼で観察するよりタブレットで撮影して、写真を拡大して見た方が詳しく観察できますよね。タブレットであれば大きな画面でじっくりと観察できるので、動植物に関して新たな気付きが得られそうです。

【図画工作科】タブレットで制作物の色を変える

長崎市にある「塩崎小学校」では、図画工作の授業で制作物の色を変えるためにタブレットを活用。絵の具などで色を塗ってしまえばもう色を簡単に変えられなくなりますが、タブレットなら何回でも好きなだけ色を変えられます。

色を変えれば制作物の雰囲気も随分と変わるので、感受性や色彩感覚を育む効果もある活用法かもしれません。さまざまな色を試して最も自分の気に入った色で作れれば、子どもの制作物への愛着心も高まりそうです。

【算数科】自作アプリで図形への関心を高める

大阪市の「東山小学校」でのタブレット活用事例です。自作の影絵アプリを使い、図形への関心を高めるという授業でタブレットが活用されているそうです。

アプリでは影絵に図形を当てはめて、いくつの図形でできているかを調べます。図形は想像だけでは理解しにくい部分もありますが、タブレットで目に見える形になれば子どもの理解度も深まりそうですね。

【国語科】伝記を読んでプレゼンテーション資料を作成

この事例も一つ前の事例に続き、大阪市の「東山小学校」で行われているタブレット授業です。5年生の活用事例ですが、伝記を読んで、主人公となる人物についてのプレゼンテーションを行うという高度な内容。

プレゼンテーション資料は、文字・写真・音声・動画などさまざまな手段を盛り込んで制作するそうで、完成後は電子黒板を活用して発表会が行われます。

音声や動画などの表現が加わるプレゼンテーション資料を作ることは、子どもの表現力を高めることにつながるはず。

社会に出てからも資料を作成する機会は少なくないので、小学校のころからタブレットでの作成に慣れておくと将来的に役立つでしょう。

【国語科】オリジナルの物語の挿絵を描く

佐賀市にある「西与賀小学校」では、子どもが自分で作ったオリジナルの物語に、タブレットを使い挿絵を入れるという授業を行っています。

場面ごとの絵をタブレットで作成したら、完成した物語を電子黒板で発表する方式で授業が行われており、ICTをフルに活用していることがわかりますね。

タブレットなら間違えても何回でも描き直せますし、色も簡単に変えられます。自作の物語をどのように表現するか試行錯誤することで、表現力がより高まりそうな授業内容です。

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タブレット端末の使用ルールや取り扱いについて

タブレット PIXTA

小学校ではタブレットをさまざまな授業で活用していますが、端末を取り扱う際にはルールが設けられています。電子機器でインターネットへの接続も可能なタブレットは、正しく使うことが大切なのですね。

実際にタブレットを導入している小学校では、どのようなルールが設けられているのか見てみましょう。

自宅での使用時間の制限

学校から貸し出されるタブレットを自宅で使用する際には、使用時間を守りましょうというルールです。岐阜県岐南町にある「東小学校」では、1~3年生は9~17時、4~6年生は9~20時までとされており、夜間の使用を禁止しています。

夜間に暗いところでタブレットを見ていると、視力の低下などの悪影響も懸念されますよね。文部科学省からも、タブレットは目への影響が大きいと報告されました。

また、ICT機器別ではタブレットPC、デスクトップPCが「ドライアイ」、「視力の低下」、「睡眠の
質の低下」、「認知機能の低下」等への影響が大きいという回答結果であった。
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「東小学校」のルールの中には、「目を画面に近づけすぎないこと、ときどき目を休ませること」も記載されています。

夕方までの正しい使用であれば学習に効果的なタブレットですが、視力が低下したり、睡眠の質が落ちたりする可能性もあるので、寝る前に暗いところで見たり、1日中使っていたりすることがないよう使用時間の制限は大切でしょう。

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個人情報保護への注意

墨田区にある「両国小学校」では1人1台のタブレット支給が実現しているので、タブレットに保存された個人情報保護への注意点がルールの中に盛り込まれています。

小学校からの支給でも自分専用のタブレットになるため、他の人にタブレットを使わせないこと、パスワードを教えないことなどをルールとして記載。その他、個人情報をインターネット上に書き込まないこともルール化されています。

タブレットやスマホなどの端末には、驚くほど多くの個人情報が保存されています。子どもの身の安全を守るためにも、個人情報保護への意識を小学生のころから身につけさせておきたいですね。

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撮影・録音のルール

タブレットのカメラ機能は小学校の授業でも活用されている便利な機能ですが、先生やパパママからの許可なく画像や動画を撮影すること、録音をすることは禁止されています。

岐南町の「東小学校」では、先生の許可なく画像・動画を撮影しないこと、録音しないことをルールにしており、墨田区の「両国小学校」では先生が許可したとき以外はカメラ機能自体を使わないことがルール。

また、撮影される人の許可なく写真を撮らないことというルールも設けられており、タブレットを使用する際のルールの中でも、特にカメラ機能は注意すべき機能だと考えられているようです。

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タブレットの保険について

小学校で使用するタブレット端末は、ほとんどの場合で保険に加入しています。子どもが取り扱うものですから、水をこぼしたり、衝撃で壊れたりすることもあるでしょうし、通常の使用でも不具合が起きることもあります。

ただし、保険の体制は小学校や自治体によりさまざま。学校負担で保険をかける場合もあれば、PTAで加入する保険に入る場合もあります。

また、学校外での破損は保険が適用されなかったり、ケーブルなど端末以外の部品は保険適用外となっていたりこともあるので、学校からタブレットが支給・貸与されたら保険の内容や補償範囲をしっかりと確認しておくことが大切ですよ。

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小学校のタブレット授業はますます高度に

小学生 PIXTA

積極的にタブレットを活用している小学校の授業内容を見ていると、驚くほど高度な使われ方をしていましたね。

筆者の子どもは理科や社会でタブレットを活用して学習をしているようです。わからない植物・生き物の名前をその場で調べられたり、写真を活用した資料作りができるのはとても楽しいのだそうです。

簡単に色を変えられ、写真や動画、音声などで表現することもできるタブレットは、正しく使われれば子どもの能力を大きく引き上げてくれるツールとなるでしょう。

ただし、正しく使われなければ健康を害したり、個人情報が流出してしまったりなどの弊害がある可能性も…。

小学校から配布される使用上のルールを守りながら使えるよう、先生だけでなくパパママも、子どもにICT活用のルールを教育してあげてくださいね。

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