妊娠21週目の妊婦の様子
妊娠21週目は、子宮底長が20~26cm、おなかが大きくなり妊婦らしい体型になってきます。おなかが前にせり出すことで足元が見えづらくなるため、つまずきや転倒に注意が必要です。靴はヒールが低く歩きやすいものを選びましょう。
また、この時期は妊娠特有のトラブルが出やすくなるため無理は禁物です。
便秘・痔になりやすい
最近、大さじ一杯のオリーブオイルを飲んでみたり、前からヨーグルトを食べたりはしていますがスッキリしません。
新年早々、汚ない話になりますが、便秘に悩んでいます。
妊娠前から便秘がちでしたが、妊娠してからはさらに悩まされてます。
赤ちゃんにも少なからず影響ありそうで、不安です(T_T)
妊娠すると、女性ホルモンの影響や子宮が大きくなることで腸が圧迫され便秘に悩まされることがあります。便通が悪くなると便が硬くなりやすく、排便しようと無理にいきむことで肛門周辺の血流が滞ってしまい痔になることも。
痔は便秘を防ぐことで予防できるため、排便時に長時間同じ姿勢を取り続けたり、無理していきみすぎたりしないことが大切です。また、十分な水分補給や食物繊維を多く含む食事、適度な運動を心がけ、決まった時間に排便する習慣をつけるとよいでしょう。
貧血になりやすい
先ほどスーパーのレジ待ちしてたら気持ち悪くなり、目の前が真っ暗になって立っていられなくなりました。しゃがみこんでいたところ店員さんに助けられ事なきを得ました。胎動もあるし一過性の貧血症状のようです。
安定期に入って悪阻も落ち着いたのですっかり油断していまので反省しています。
今日の検診でも前回よりは少しマシになってるけど、やっぱりまだ低いみたいで2週間分の鉄剤が出ました‼
たまにひじき食べたり1日分の鉄分(プルーンヨーグルト)を2日に一本は飲むようにしてます!貧血って急になるからフラついたりするのが怖いですよね(・・;)
妊娠中は母体内の血液量が急激に増加しますが、赤血球やヘモグロビンなど血液中の成分はあまり増えません。そのため、血液が薄まったような状態になります。
赤血球は体に酸素を運ぶ役割があるため、不足すると全身に十分な酸素を供給できなくなり、疲れやすい、息切れといった症状が出ます。
また、胎児が成長するために母体から鉄を吸収するため、母体内の鉄分が減少することで鉄欠乏性貧血を起こしやすくなります。
貧血を防ぐためには、一日三食栄養バランスのよい食事を取ることが大切です。鉄分は良質な動物性たんぱく質やビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が高まります。主食、主菜、副菜と組み合わせて、できるだけ鉄分を多く含んだ食材を食べるようにしましょう。
食事で十分摂取できない場合は、ヘム鉄や葉酸などのサプリメントで補うのもおすすめです。
足がつりやすい(こむら返り)
子宮が大きくなる為、
骨盤が広がり筋肉が引っ張られるからだそうですよ!
すごーい痛いですよね´д` ;
後少しですね出産まで♡
もうしばらくの辛抱です(^ ^)
妊娠中でなければ、水分不足とも言われるので水分も取るといいかもですね(*˘︶˘*).。.:*♡
妊娠しておなかが徐々に大きくなってくると、足の筋肉に疲労がたまり血流が悪くなってしまいます。そのため、足がつる、足の甲がしびれるなどの症状が出ることがあります。
足の血行不良により、皮膚上に血管が浮き出てくる下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)が生じることもあるため、長時間立ち続けることは避け、疲労を感じたときは十分な休息を取りましょう。
また、カルシウム、カリウム不足や動物性タンパク質の取り過ぎによっても症状が出るため、食生活に気をつけることも大切です。
- 荻田和秀(監)「 らくらくあんしん妊娠・出産 」P86-87(学研プラス,2017年)
- 日本産科婦人科学会「baby+お医者さんがつくった妊娠・出産の本」P24-25、34-35、37(リクルートホールディングス,2015年)
- 国立成育医療研究センター(監)「国立成育医療研究センターのマタニティブック」P21(ベネッセコーポレーション,2015年)
- A.Christine Harris(著) 竹内正人(監)「はじめての妊娠・出産安心マタニティブック」P104(永岡書店,2006年)
- 小阪産病院「よくある相談」(https://www.kosaka.or.jp/contact/qa.html,2018年9月26日最終閲覧)
- 洛和会音羽病院「妊娠中に気をつけること」(http://www.rakuwa.or.jp/otowa/shinryoka/maternity/ninshin/attention.html,2018年9月26日最終閲覧)
- 山王クリニック「妊婦貧血とは?」(https://www.sannoh.or.jp/obstetrician/sickness/index.php,2018年9月26日最終閲覧)
- 自由が丘メディカルプラザ「貧血のおはなし」(https://www.jiyugaokamp.com/s/column/ped8.pdf,2018年9月26日最終閲覧)
- 東京都病院経営本部「食事療法のすすめ方 貧血の食事」(http://www.byouin.metro.tokyo.jp/eiyou/hinketsu.html,2018年9月26日最終閲覧)
妊娠21週目の胎児の様子
- 胎児の大きさ(CRL):約190mm
- 体重:約460g
妊娠21週目になると、胎児の体重は約460gにまで成長し、中身の入った500mlのペットボトルとほぼ同じ重さになります。まだ余分な脂肪がついていないものの、これから出生までの間に少しずつ脂肪を蓄え、ふっくらとした体つきになっていきます。
また、頭の骨や脊椎(せきつい)、あばらや手足の骨などがさらに硬くなり今まで以上に動きが力強くなるでしょう。
眉毛や髪の毛が生えてくる
妊娠21週目になると、胎児は眉毛や髪の毛が生えてきてきます。この段階ではまだ色素が入っていないため毛の色は白く、長さも短いでしょう。
妊娠週数が進むにつれて徐々に毛に色がついてきます。
脳神経が発達する
妊娠21週頃は、胎児の脳神経が急成長し記憶力と思考力が飛躍的に発達します。
聴覚もさらに発達し外の音も聞こえるようになるため、おなかに触れることや声かけをすることで胎児とのコミュニケーションをはかりましょう。
胎動を感じたときは、おなかをポンッとたたき返してあげるキックゲームを試してみてくださいね。
- A.Christine Harris(著) 竹内正人(監)「はじめての妊娠・出産安心マタニティブック」P102-105(永岡書店,2006年)
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P54-55(朝日新聞出版,2016年)
妊娠21週目の過ごし方と注意点
妊娠21週目頃は、妊娠の経過が順調であれば体調がよくなる時期ですが、便秘や貧血、こむら返りなど妊娠特有のトラブルが起こりやすいときでもあります。体の不調を感じた場合は、無理をしないように過ごしましょう。
適度な運動をする
妊娠21週頃は、体調がよく医師から許可が出たらマタニティヨガやマタニティビクス、水泳など無理のない範囲で運動をしましょう。適度な運動は出産時の体力づくりとなるだけでなく、腰痛の改善やストレス発散の効果が期待できます。
ただしやりすぎには十分に注意してください。おなかの張りや疲れを感じたときはすぐに体を休めましょう。
体を冷やさないようにする
妊娠中は、おなか周りの脂肪をエネルギーに変えようとして新陳代謝が活発になるため、いつもより暑がりになったという人もいるでしょう。
冷たいものを飲んだり食べたりしたくなりますが、妊娠中は体を冷やしすぎないことが大切です。
飲食の際は生野菜や果物、冷たいアイスなどは控えめにして、できるだけ温かいものを摂取します。洋服はおなかが隠れる大きめなショーツや長めの靴下をはいて、冷えが気になる場合は足湯などして温めるとよいかもしれません。
また、妊娠21週頃から起こりやすくなるこむら返りも、下半身を温めて血流をよくすることで筋肉の疲労や冷えを和らげることができます。
ただし、季節によって対応策が異なるため、真夏に暑さで気分が悪くなりながら温めるのは逆効果です。
切迫流産に気をつける
退院3日目、胎動がよく分かりません。お腹の張りとかは出血は全くないのです。
今までじっと安静にしていたので胎動もよく分かっていたのかもしれませんし、自宅で1人でいると不安になります。
切迫流産とは、子宮内で胎児の心拍が確認できるものの、出血や腹痛などの症状が現れ流産しかかっている状態のことを指します。
軽い生理痛のような腹痛は、正常妊娠であっても起こることがありますが、安静にしていても腹痛が治まらない、もしくはひどくなっていく、少量でも出血があるということがあれば、ただちに病院を受診しましょう。
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P96(朝日新聞出版,2016年)
- 吉野産婦人科医院「母親教室」(http://www.yclinic.jp/hahaoyakyoushitu.pdf,2018年9月18日最終閲覧)
- 日本産科婦人科学会(監)「Baby+お医者さんがつくった妊娠・出産の本」P12-13、40-41(リクルートホールディングス,2015年)
- 井上裕美(監)「病気がみえるvol.10産科」P347(メディックメディア,2015年)
- 荻田和秀(監)「らくらくあんしん妊娠・出産」P78-79(学研プラス,2017年)
残り約半分の妊娠生活!少しずつ出産に向けての準備を
妊娠21週目で妊娠生活は折り返し地点を迎えました。出産の日はまだ先に思えますが、分娩の方法や立ち合い出産はするのかなど、家族と相談しながら出産に向けて準備していきましょう。
体調がよいときは、マタニティヨガやマタニティスイミング、マタニティビクスなどで積極的に運動をすると体力づくりやストレス発散になります。
しかし、少しくらい大丈夫と思っていてもこの時期は日々体の変化が起こるため無理は禁物です。安定期だからといって油断せず、無理のない範囲で行うようにしましょう。