©hachi_mitsu89
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人目もはばからず、泣き叫ぶ娘
りっちゃんの娘・ちいちゃんは5歳の時に初めて発達について指摘されます。5歳児発達健診を受けるよう勧められましたが、夫に反対され受ける機会を逃してしまいました。
今まで発達について疑ったことはありませんでしたが、少しずつ ちいちゃんに気になる行動があらわれるようになります。その一つが駅構内での出来事でした。疲れや思い通りにいかないこと、さらには知らない人に話しかけられたことでパニックに陥ってしまいます。
その後、発達検査を受けないまま、ちいちゃんは小学生に。小学校で行われた初めての個人面談では再び担任の先生に発達について指摘されます。改めて学校での様子をちいちゃんに聞いたところ、学校生活がうまくいっていないことが判明します…。
娘が泣きながら語ってくれた学校での様子
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実は、「学校が好きじゃない」と正直な気持ちを告白してくれた ちいちゃん。この話を聞いたりっちゃんは胸が締め付けられる思いでした。そして、発達検査を受けることを決意。夫の反対を押し切り、強行します。
すると「自閉症スペクトラム」の診断がつきました。どうやら、ちいちゃんは視覚優位という特性を持っているため、耳から入ってくる情報を処理するのが苦手であることが判明しました。
ちいちゃんの特性が明らかになったことで担任の先生が配慮してくれるように。さらに療育も決まり、ようやく第一歩を踏み出すことができました。
そんな矢先、夫の転勤が決まります。今まで娘の発達について理解も協力もしてくれなかったことから、転勤先には「ついていかない」とキッパリと告げます。夫がいなくても、娘と2人で日常がまわるようになります。ところが夫は妻子と離れて初めて、ありがたさを痛感したようで…。
少しは変わってくれた?
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単身赴任をして初めて、家の中のこと・子どものことをりっちゃんが一手に引き受けていることに、ようやく気づいた夫。少しは変わったようですが、モラハラ気質はなかなか抜けないようです。「送迎してやる」という言い方にひっかかりを感じます。離婚を見据え、仕事と運転の練習を再開したりっちゃん。娘とともに、新たな一歩を踏み出そうとしているようです。
本作では、発達を指摘されながらも家族の理解が得られず苦労した母娘の様子が描かれています。「発達障害じゃない」と口で言い、否定するのは簡単なこと。ですが親が否定した結果、生きづらい思いをするのは子ども本人です。発達検査を受けることで子ども本人の特性を知り、周りからも適切なサポートを得ることができるようになります。
ただ本作でも描かれているように、家族の理解を得られないケースは珍しくないとのこと。しかし、りっちゃんは一歩踏み出したおかげで、家族以外でもサポートしてくれる人と場所があることに気づきます。一人で抱え込まず行動することが大切ですね。これからりっちゃん母娘が幸せに暮らしていけるよう、願わずにはいられない作品です。