妊娠6週に入ると、生殖器、また視床下部、腎臓、乳腺などの体の大切な器官が徐々にできていきます。骨の周りには筋肉がつき、神経が作られはじめます。
また、妊娠6~7週になると心拍確認ができるようになってきます。心拍確認ができた場合は、その後高い確率で妊娠の継続が可能となります。
胎嚢と胎芽の大きさ
- 胎嚢(GS):1.5cm
- 胎芽の大きさ(CRL):7~10mm
妊娠6週に入ると超音波検査で胎芽を目で確認できるようになり、胎芽のすぐ近くには、胎芽が栄養を受け取るための卵黄嚢(らんおうのう)も確認できます。妊娠6週目は、まだ人間らしい形ではなく、魚のような姿でエラやしっぽがある状態です。
出産予定日が決まる
出産予定日は、最終月経日をもとに算出されます。
妊娠6週になると超音波検査で胎芽を確認することができるため、万が一最終生理日や生理不順の場合でも胎芽の大きさをもとに出産予定日を算定します。
- 長尾クリニック「Q&A」(http://www.nagao-clinic.gr.jp/doc/q92.html,2018年7月24日最終閲覧)
- まのレディースクリニック「妊娠Q&A」(http://www.yuhookai.jp/MLC09_QA.html,2018年7月24日最終閲覧)
- A.Chistine Harries(著) 竹内正人(監)「はじめての妊娠・出産安心マタニティブック」P33-37(永岡書店,2005年)
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P16-17(朝日新聞出版,2016年)
- 日本産科婦人科学会「Baby+お医者さんがつくった妊娠・出産の本」P24-25(リクルートホールディングス,2015年)
妊娠6週で胎嚢が見えない原因
妊娠初期は流産しやすい時期です。流産の約8割が妊娠初期の流産で、心拍が確認できる前の時期に流産してしまう確率は約15%とされています。
妊娠初期でも、心拍が確認できれば流産の確率は約5%にまで減少するとされています。妊娠初期の流産は、ほとんどが胎児の染色体異常が原因です。
胎嚢は、通常であれば妊娠5週目には確認できるようになります。妊娠6週になれば、胎嚢の中にある赤ちゃんの芽である胎芽や、赤ちゃんが栄養を受け取るための卵黄嚢(らんおうのう)を確認することもできますが、胎嚢が確認できない場合、流産もしくは異所性妊娠(以前の子宮外妊娠)の可能性も考えられます。
排卵の時期がずれていた
妊娠5~6週目にはエコー検査で子宮内に胎嚢が見えるようになりますが、排卵の時期がずれていたことによって最終月経から算出した週数より実際の週数が早いことがあります。その場合、まだ胎嚢が見えない週数である可能性があるため、一週間ほど間をあけて再度受診し確認することになります。
流産してしまった
妊娠6週目になると胎嚢だけでなく胎芽の確認ができる時期です。しかし、子宮内に胎嚢が見つからない場合は流産の可能性があります。
また、子宮内に胎嚢が確認されても胎嚢が成長しない、変形してしまうという状態では流産となることがあります。