妊娠19週目の妊婦の様子
妊娠19週目になると、子宮底長は約14~17cmになり胸やおなかのふくらみが増します。皮下脂肪が増え、ますます体全体が丸みをおびてくるでしょう。おなかがふくらむ時期には個人差があるものの、初産婦よりも経産婦の方が早い傾向にあり、周りの人が妊娠に気づくことがあるかもしれません。
体調が安定する時期ですが、おなかが大きくなることで腰痛などのトラブルが起こりやすくなります。重い荷物を持たないようにする、筋トレやストレッチをするなど無理のない範囲で予防と対策を意識するようにしましょう。
シミや黒ずみができやすくなる
妊娠中は、女性ホルモンやメラニン色素の増加によって肌が色素沈着を起こしやすく、シミやそばかすが増えたり乳首が黒ずんだりすることがあります。
妊娠週数が進むにつれ、おへそから下に伸びる正中線が濃くなる人もいます。
日光に当たるとシミができやすくなるため、外出する際は日焼け止めや日傘などで紫外線対策をするとよいでしょう。
乳頭から液体が出てくることも
私は5ヶ月くらいのときから出てましたが、母乳が産んですぐ出てきたので助産師さんたちにめっちゃくちゃ褒められました笑
乳首マッサージをすればもっと開通して、母乳が出やすくなるかもしれませんね!
妊娠4ヶ月後半に胎盤が完成すると、母乳を作るためのホルモンが分泌されるようになります。そのため、早ければ乳首から母乳のような液体が出てくることがあります。
出産はまだ先のように感じますが、出産後の生活に向けての体づくりが進む時期です。
おなかの張り、違和感が出てくる
子宮が大きくなってくると、子宮周辺のじん帯が伸びることでおなかの張りや違和感を覚えることがあります。
もしおなかが張っていると感じたら安静にして症状がおさまるのを待ちます。おなかの張りや違和感が続く場合は医師に相談しましょう。
胎動を感じる人が増えてくる
胎動を感じる時期には個人差がありますが、初産婦は妊娠18~20週頃から、経産婦であれば妊娠16週頃から気づき始める人がいるでしょう。
特に初産婦の場合、まだ胎動が感じられないという人もいるかもしれません。しかし、この時期に胎動が感じられなくても問題ありません。
胎動は母体がリラックスしている状態のときに確認しやすく、昼よりも夜の方が活発になる傾向があります。胎児の成長とともに胎動も力強くなり、多くの人が胎動を感じるようになります。
- ドクターウイリアム・シアーズ(著)他「シアーズ博士夫妻のマタニティブック」P93(主婦の友社, 2014年)
- 国立成育医療研究センター「国立成育医療研究センターのマタニティBOOK」P15(ベネッセコーポレーション,2015年)
- 日本産科婦人科学会(監)「Baby+お医者さんがつくった妊娠・出産の本」P64(リクルートホールディングス,2015年)
- 荻田和秀(監)「らくらくあんしん妊娠・出産」P70-71、80-81(学研プラス,2017年)
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P50-52、102-103(朝日新聞出版,2016年)
- 松戸市「妊娠とからだの変化」(https://www.city.matsudo.chiba.jp/kosodate/matsudodekosodate/kosodatenavi/ninshinshitara/mamapapa/text.files/ninshinkarada29.pdf,2018年9月11日最終閲覧)
- 佐藤クリニック「おなかが張るということ」(http://www.sato-clinic.com/press_vol26.php,2018年9月12日最終閲覧)
妊娠19週目の胎児の様子
- 胎児の大きさ(CRL):約240~250mm
- 体重:約240~250g
妊娠19週目になると、胎児はリンゴ一個分の重さになり、髪の毛や眉毛、つめが生え始めます。手足や関節をうまく動かせるようになるため、動きは活発で胎動を感じる人も増えてくるでしょう。
妊婦健診の際、超音波検査で胎児の位置や角度によっては性別が確認できることもあります。
寝たり起きたりを繰り返すようになる
妊娠19週目になると、胎児はおなかの中で寝たり起きたりを繰り返すようになります。胎児によって寝る体勢はさまざまで、この時期はまだ子宮内で自由に動けるため好きな体勢で寝ています。
- 松戸市「妊娠とからだの変化」(https://www.city.matsudo.chiba.jp/kosodate/matsudodekosodate/kosodatenavi/ninshinshitara/mamapapa/text.files/ninshinkarada29.pdf http://www.sato-clinic.com/press_past/vol_21.html,2018年9月11日最終閲覧)
- 佐藤クリニック「胎児の「すくすく」ストーリー」(http://www.sato-clinic.com/press_past/vol_21.html,2018年9月11日最終閲覧)
- 井上裕美(監)「病気がみえるvol.10産科」P8(メディックメディア,2015年)
- A.Christine Harris(著) 竹内正人(監)「はじめての妊娠・出産安心マタニティブック」P94(永岡書店,2006年)
妊娠19週の過ごし方と注意点
妊娠19週目は体調が安定してくるため活動的になる人がいるかもしれません。しかし母体は、体の変化とともにさまざまなマイナートラブルが起こりやすいため無理は禁物です。体調に合わせて無理のない範囲で行動するようにしましょう。
妊娠中期のうちに歯科検診を
妊娠中はホルモンバランスの変化によって、歯周病や歯肉の出血、むし歯といった口腔内トラブルが起こりやすくなります。特に歯周病がある場合、早産などの影響が出ることがあるため、一度歯科検診を受けておきましょう。
むし歯が見つかった場合も、体調が安定している妊娠中期のうちに治療を受けることが推奨されています。
体調がよければ適度な運動をする
体調が安定し医師から許可が出たら無理のない範囲で運動をしましょう。妊娠中の運動には、息が上がらない程度の有酸素運動が適しています。
ウォーキングやマタニティビクス、ヨガは妊娠中でもできる人気のあるスポーツです。継続しやすく自分に合った運動を探して行うのもよいでしょう。
栄養バランスを考えた食事を心がける
胎盤が完成すると胎盤を通じて胎児に栄養を送るようになります。体調が安定して食欲が出てきたら、胎児の成長のためにも栄養バランスを考えた食事を取ることが大切です。
肉や魚などのタンパク質だけでなく、不足しやすい鉄分や野菜、ミネラルが豊富な海藻類を意識して食べるようにしましょう。妊娠中に規則正しい食生活を意識することで、生活習慣の改善にもつながります。
妊娠22週までは後期流産に気をつけて
入院しています。
月曜にお腹がキリキリして痛くなり
内診で見てもらうと2.4㎝で
病院だったらトイレ以外は動かなくていいから
、主人も病院なら安心だからということで入院。
妊娠12週以降22週未満に起こる流産を後期流産といいます。後期流産は、子宮収縮がないにもかかわらず子宮口が開いてしまう「子宮頸管無力症」や、子宮内で胎児を覆っている卵膜が細菌感染する「絨毛膜羊膜炎」など母体側に原因があるとされ、安定期であっても起こることがあります。
妊娠継続が難しい稽留流産や進行流産とは異なり、切迫流産は妊娠を継続できる可能性があるため、切迫流産の診断を受けた場合は医師の指示のもと安静や入院による治療を行います。
切迫流産の兆候は、おなかの張りや痛み、出血などです。いずれかの症状がある場合は、早めにかかりつけに受診しましょう。
- 竹内正人(監)「この1冊であんしんはじめての妊娠・出産事典」P92-93、136-137(朝日新聞出版,2016年)
- 井上裕美(監)「病気がみえるvol.10産科」P87.168.176(メディックメディア,2015年)
- 日本医科大学多摩永山病院「異常・疾病からみたリスクサイン」(https://www2.nms.ac.jp/hahanet/sign1_1_2.html,2018年9月11日最終閲覧)
- 荻田和秀(監)「らくらくあんしん妊娠・出産」P73.79.85(学研プラス,2017年)
- 横浜歯科医師会「妊婦歯科健診」(http://www.yokoshi.net/?page_id=3573,2018年9月11日最終閲覧)
体調にあわせて無理なく過ごしましょう
妊娠19週は、母体にさまざまな変化が起こる時期です。体調は安定しているものの、腰痛などのトラブルに悩まされることともあるでしょう。ホルモンバランスの影響で、体には色素沈着が起こりやすく、乳首やわきの下などが黒ずんでくることもあります。妊娠中はシミやそばかすができやすいため、特に外出する際は紫外線対策が必要です。
胎児はさらに成長し、多くの人が胎動も感じるようになってきます。妊娠5ヶ月の最終週である妊娠19週目、これから出産に向けて母体、胎児ともにさらに体が変化していきます。