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🔴【第1話から読む】親の前だけではいい子。役者並みの豹変ぶりを見せる近所の子が恐ろしすぎた|親の前だけいい子になる子
親の前でだけいい子になる近所の子・こうきに悩まされていた主人公・ゆりでしたが、息子の友人の中には彼とは真逆の二面性を持つ子もいます。パッと見るとやんちゃな印象がある息子の友達・奏には、見かけによらない一面があって…?
まるでヤンキーのような7歳の本当の姿
親の前だけいい子になるこうき君のギャップに悩みを抱えている私ですが、もう1人の息子の友達・奏くんには関心させられることがあります。
筒木奏(つつきそう)君。こうきくんと同じ7歳で、息子より3つ年上です。奏くんはいわばヤンキーのような雰囲気をもつ子で、やんちゃで自分の意見をはっきり言うタイプ。ちょっとワガママだったり、あまのじゃくな一面も持っています。
筒木さんのご家庭は寛容な方針で子育てをしているようで、かなり自由にさせている印象を持っていました。最初は「この子と遊ばせて大丈夫かな」と思ったこともありましたが、印象がガラリと変わるできごとがあったのです。
泰一が筒木さんの家で奏くんと遊ばせてもらっていた日のこと。リビングに置いてあった奏くんパパのゴルフクラブに、遊んでいた奏くんがぶつかって倒してしまい、床とゴルフクラブに傷ができてしまったことがありました。奏くんはパパにその事実を伝え、パパにとても叱られていたと、お迎えに行ったときに美香さんが教えてくれました。
でも事実は少し違っていたようなのです。帰宅した泰一が私にだけ話してくれました。
泰一「ぶつかったの、本当は泰一なの…」
ゆり「え?!そうなの?!」
泰一「うん…」
ゆり「奏くんは泰一をかばってくれたんだね。謝りに行かないと。泰一、すぐに行くよ」
泰一が白状しなければ、そのまま奏くんが怒られたままになってしまいますし、壊したものは我が家で弁償しなくてはなりません。私は青ざめて、すぐに筒木さん家へ、泰一と一緒に向かいました。
寛容で子ども思いな対応に感謝
筒木さん宅に伺うと、これから外食に行くところだったそう。奏くんを叱りすぎてしまったので、家族で仲直りをしようと話していたそうです。すてきな方針に感心しつつも、お話があることを告げると、リビングに案内してくれました。
奏くんパパとは久しぶりにお会いしたのですが、温かい雰囲気で迎えてくださり安心しました。
美香「それで、改まってお話って…?」
ゆり「本当にすみません。ゴルフクラブの件、本当は泰一が倒してしまったそうなんです…」
美香「え、そうだったの?」
泰一「ごめんなさい!」
泰一はすごく小さくなってしまっていましたが、筒木さんご夫婦は温かい表情で泰一の様子を見ていてくれました。そこに、奏くんがこう切り出します。
奏「なんだよお前~、言わなくてよかったのに」
泰一「ごめんね」
奏くんが泰一を守ろうとしてくれたことが伝わり、私は奏くんについて少し警戒していたことを恥ずかしく思いました。そんな様子を見て、奏くんパパが笑顔で言います。
奏くんパパ「奏、お前はいい男だな!泰一くん、ありがとう正直に話してくれて」
泰一「…」
泰一は何も言えませんでしたが、奏くんパパの温かい言葉に安心したことと思います。
ゴルフクラブとお宅の床にも傷をつけてしまった点は弁償を申し出たのですが「目立つほどじゃないし子どもがしたことだから大丈夫」とかたくなに固辞されました。温かい対応に感謝しつつ、子どもをパッと見た印象だけで判断するのはやめようと心に誓いました。
こんな経験もあって、親の前で素を出すのではなく、親の前で猫をかぶる子・こうきくんのことが気になってしまうのです。
🔴【続きを読む】「正直、不快すぎて…」自分の親の前で“猫かぶり”→近所の子の異常性|親の前だけいい子になる子
あとがき:子どもの本質が気になる
やんちゃそうな奏君に対して警戒心を持っていたゆりですが、奏くんのやさしさに触れて子どもの本質を見て判断することが大事だと考えるようになりました。
一方、親の前でだけいい子を演じているこうきくんのことは、この一件でますます気になるようになってしまったようです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










