🔴【第1話から読む】「助けて…」甥から涙の告発。隠された姉一家の"闇"
那月は身におぼえのないことで父親の宗吾に暴力をふるわれ、反抗をして大げんかに。「金を抜いた」と、那月にどなりくるう宗吾だったが…。
理不尽なことに耐える日々(那月 Side)
父親との大げんかのあと、ところどころ血も出ていたので、手あてをしにリビングに行った。
そこには、母親と弟の大気(当時9歳)がいて、母親がにがい顔をしながら救急箱を出してくれた。
「すごい物音と声だったけど…これはひどいね」
「クソジジイが…意味わかんねぇ、なんで俺がおこられなきゃいけねぇんだよ」
「どうしてこうなったの…」
「俺が金盗んだとか…証拠もないのに言ってきたんだよ!こっちは勉強してんのに!」
「お金?」
「どうせ自分がつかったのわすれてんだろ?!」
部屋にもどってからのこりの勉強をして、その日はベッドに入った。そして、2時間くらいたったころ、俺は肩を叩かれて目を覚した。
不登校になった弟
「にいちゃん…一緒に寝よう?」
了承もしないうちに、大気は俺のふとんの中に潜り込んできたので、仕方なくそのまま寝ることにした。
「にいちゃん…ごめんなさい」
何をあやまりたいのか…気になって少し考えた。
そして、自分の中でわかったことは一つ。けれどそれは、口に出さないほうがいいなと、自身の中でのみこむことにした。
(父親の金を盗んだのは大気…)
大気も自分がしたことで、俺がこんなことになるとは思わなかったのだろう。
その大げんかがあってすぐ、大気は自分の罪悪感からか…何かがトラウマになってしまったのか、学校に行くことを拒むようになった。
そして、暴力こそ振るわれないものの、父親に罵倒されるようになってしまった。
俺はそれを見るのがイヤで、何度も大気に学校へ行くように促したが、大気は学校へ行かなかった。
「金を抜いた」本当の犯人
そうして数か月が過ぎたころ、大気はようやく学校に行かない理由を俺にだけ話してくれた。
「あの時、俺のせいでにいちゃんが怒られて、どうしようってこわくなって…」
「……なんで盗んだの?」
「レアカードがほしくなって、いっぱい買いたくて…」
「ばか…そんなことで金を盗るなよ…だれにも言わないから、いいかげん学校行けよ」
「でも、行かない方が…にいちゃんが怒られないかなって」
「お前なあ…そんなのいいから学校行かねぇと、俺、また父さんとケンカするからな」
兄弟2人だけの秘密だった。これをきっかけに、ようやく大気はすこしずつ学校へ行くようになったのだ。
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あとがき:兄弟のキズナ
宗吾のお金を盗んでしまったのは、弟の大気でした。おさないながらに、大気も罪悪感と恐怖に苛まれたのでしょう。学校に行けなくなるほどのトラウマを植えつけるほど、宗吾の那月への暴力がひどいものだったのだと思います。
おたがいを思い合う兄弟のキズナを感じずにはいられないとともに、おさない子どもが心を痛める様子に、胸が締めつけられる思いです。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています










