しつけに一番大切なものは「愛情」子供を上手に叱る方法は?

子供の成長とともに気になってくる「しつけ」。子供自身が意志をもって行動するようになると、当然叱らなくてはいけない場面が出てきたり、やめさせたい行動が増えたりしますよね。そんなとき「きちんとしつけなくては」と思うものですが、頭ごなしに叱っても伝わらない場合がありますよね。そして、社会性の面でも、挨拶やお礼を言うことなど、伝えたいことはたくさんあります。子供に伝わるしつけ方とはどのような方法なのでしょうか。

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ママは「厳しくしつけたい」パパは「ついつい甘やかしてしまう」

赤ちゃんだったわが子が成長し2~3歳になると、だんだん「しつけ」が気になってきますね。挨拶や食事のマナー、身の回りの危険に関することなど、子供を自立させるために教えなくてはいけないことはたくさんあります。しかし「わが家は十分にしつけができているのか」と考えると、あまり理想通りできていないと感じる方も多いのではないでしょうか。

象印が、3歳以上6歳未満の子を育てる新米パパママ400人に調査を実施した「新米パパママの幼児のしつけに関する実態調査」では、ママのうち約半数にあたる53%が「私は子供に甘いと思う」と答えました。また「十分にしつけられていると思うか」という質問に対して「できている」と答えたのは48%にとどまりました。

しかし、パパの場合は特徴的な結果が出ています。79.5%ものパパが「私はしつけに甘いと思う」と答えたのに対し「十分にしつけられているか」という質問では59.5%のパパが「できている」と回答しています。自分は甘いけれど、しつけはできていると考えているパパが多いようですね。

家庭ではママが子供と一緒に過ごす時間が多いため、子供の行動に対して敏感に反応し、しつけをしたいと感じることが多いのではないでしょうか。一方でパパは家にいる時間が短い場合もあり「子供に対する本格的なしつけはもう少し大きくなってからでよい」と、しつけのハードルが低いようです。

シチュエーション別「どんなときに厳しく注意している?」

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同調査では、パパとママがどんなシチュエーションの時に、どのように叱ったり注意したりするのかも調査しています。

安全に関することや、社会のルールに関することなど、シーンはさまざま。その結果、シチュエーションによってしつけの仕方に違いがあることがわかりました。

「安全」に関することは厳しく叱る

「ほかの子どもにけがをさせる」は89.0%、「交通量の多い道路に飛び出そうとする」については88.8%のパパママが、厳しく注意すると回答しました。

わが子や周りの子の安全に関することは、何かあってからでは取り返しがつかないこともあります。子供であっても繰り返さないように厳しく声をかけることが必要かもしれません。

「外出時の行動」についてはママの方が厳しい傾向

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「電車などの公共交通機関で騒ぐ」はママの69%が厳しく注意すると回答したのに対し、パパは57%にとどまりました。

パパに比べ、ママの方が1人で子連れ外出する頻度が高く、繰り返し注意してもなかなか改善されないことから、厳しく注意する結果になっていることがうかがえます。パパの場合はその場にママがいることから、パパが厳しく声をかけずに済んでいる場合もありそうです。

「教養」については優しく注意して教える

「挨拶をしない」「返事をしない」「言い訳をする」などの教養に関する部分では、多くのパパママが「優しく注意する」という回答をしました。「厳しく注意する」という回答は全体で40%以下でした。

しかし「乱暴な言葉遣い」については、パパが34.5%だったのに対し、ママは56.5%が厳しく注意すると回答。基本的に教養は優しく教えたいと考えていながらも、子供の方が乱暴な口調だとつい大人も厳しい口調で注意してしまうということかもしれません。また、お友達や先生などとの関わり方をみて、言葉遣いが気になることが多いのかもしれませんね。

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子供にはどんなしつけをするとよい?

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しつけをはじめようと思っても、どのようににしつけたらよいかわからないこともありますね。

まずはしつけを始める前に心がけておきたいことをご紹介します。子供のしつけ方法は人によって個人差があり、どのように進めるかは家庭によって異なります。しかし、まずは基本的な心構えを知っておけば安心して取り掛かることができるでしょう。

安全に関することを最優先に

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しつけは安全に関することを最優先に行いましょう。車が走る道路に飛び出そうとしたときは「危ないよ、車にひかれてしまうよ」としっかり言い聞かせます。気持ちを込めて、何回同じことをしても懲りずに言い聞かせましょう。

また、危ない行動をしないように事前に対策することも必要です。「この道路はたくさん車が来るから、飛び出すと危ないんだよ」と事前に伝えておくことで、予防になるかもしれません。しつけのためには、よくない行動のあとに叱ることよりも「その行動をさせない」という工夫も大切なことですね。

親がお手本になる

あいさつや「ありがとう」「ごめんなさい」といった社会性の部分では、親がお手本になることが大切です。近所の人にははっきりとあいさつをし、家庭での夫婦の言い合いであっても「ごめんなさい」をきちんと言うこと、何かしてもらった時にはお礼をすることを徹底しましょう。

子供はパパやママの行動をよく見ているものです。しつけをする親が「どのような子になってほしいかをイメージしながら」お手本を見せたいですね。

褒めることを中心に

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子供たちは褒められることがとても嬉しいものです。しかも大好きなパパやママに褒められると「また次もこの行動をしよう」というやる気に繋がります。

「しつけ」と聞くと叱るイメージがあるものですが、子供の良い部分を伸ばしていくには褒めることも大切ですよね。叱る部分よりも褒める部分を見つけるようにして、褒めるときには心を込めて、全力で褒めてあげましょう。

一貫性を持つ

しつけようと決めていても、忙しい時には「今はいいか」と思ってしまうことも。また、時間がなく焦っているときや気持ちが落ち込んでいる時はイライラして感情的になってしまいやすいですね。

しかし、しつけは一貫性をもつことが大切です。「この間は叱られなかったのに、今はものすごく怒られた」という状態では、子供自身がなぜ叱られたのかを見出せません。なぜ叱るのかを明確にして、一貫性を持ちましょう。

また、夫婦で叱るポイントに差が出ないように話合いをしておくことも大切ですね。夫婦で子供をしつけるときは、どちらかが叱ったらどちらかがフォローするなど、子供を追い詰めないように工夫しましょう。

出典元:
  • 三原クリニック「三原子育て支援センター」三原クリニック(http://www.mihara-clinic.com/~kosodate/ikujisyo/shitsuke.html,2017年4月4日最終閲覧)
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  • 渡辺とよ子(監)「はじめての男の子育児」156、157(西東社,2014年)
  • 主婦の友社「はじめてママ&パパのしつけと育脳」はじめてママ&パパのしつけと育脳(https://goo.gl/bZbGKF,2017年4月11日最終閲覧)
  • 佐藤麻衣子「男の子のための魔法のこえかけ3ステップしつけ法」男の子のための魔法のこえかけ3ステップしつけ法(https://goo.gl/G8ooh2,2017年4月11日最終閲覧)

しつけの方法は?

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しつけたいと感じる部分はたくさんありますよね。その中でも特に気になる4つの項目について、詳しいしつけ方法をまとめてみました。

自立して生きていくために必要な社会性を養うことは、難しいけれどとても大切なことですね。成長していく子供たちを上手にサポートするために、ぜひ参考にしてくださいね。

「ごめんなさい」が言えるように育てるには

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ごめんなさいを素直に言うのは大人でも難しいことです。しかしこれから社会に出ていく子供たちにとって、いけないことをしたら謝るのはとても大切なことですよね。

まずは大人がしっかり、いけないことをしたら謝るようにしましょう。そして大切なのは「許される見通し」です。子供がごめんなさいを言えたら、必ず「いいよ」と許してあげること。許される経験が多いほど、きちんと謝ることができるようになるでしょう。

子供同士のトラブルの場合は、お互いに何がいけなかったのかをていねいに説明し、我慢するべきだった部分も伝えます。親にとってもむずかしいことですが、チャレンジしてみましょう。

ものを大切にするように育てるには

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ものを大切にする気持ちを養うには、まずパパやママがものを大切にするところを見せることです。壊れたおもちゃなどをすぐに捨てて買い替えずに直して使ったり、ノートは白い部分がなくなるまで大切に使ったりしましょう。

また、子供が「自分のもの」を持つのも大切です。「これはあなたのものよ」と言われると子供はとてもうれしく、大切に思います。またすぐに使いたいという気持ちから、お片付けの意欲にもつながるでしょう。

しかし、あまりにも「自分のもの」が多すぎると管理できない上に「大切にする」という気持ちも薄れてしまいます。何を子供のものにするかはパパやママが厳選して選びましょう。

我慢を覚えさせるには

我慢を覚えさせるには、まずは親子の愛着関係がしっかりできあがっていることが大切です。「ママはちゃんとぼく(わたし)を受け止めてくれている、愛されている」という実感があってこそ、パパやママを悲しませたくないという思いから、欲しいものややりたいことを我慢できるようになります。まずはたくさんの愛情で包み込みましょう。

また、何かを欲しがるのをやめられない時には、一度だめと言ってからは覆さないことが大切です。欲しがるものを与えるときには、駄々をこねる前にサッと与えてあげて「これはあげない」と決めているものは、どんなに泣いても聞き入れないというメリハリが必要です。

「他人の物を取りたがる」など、我慢させなくてはいけないことがあるときは「なぜやってはいけないのか」を落ち着いて説明するようにしましょう。短い言葉ではっきり伝えてあげることがポイントです。

出典元:
  • 三原クリニック「三原子育て支援センター」三原クリニック(http://www.mihara-clinic.com/~kosodate/ikujisyo/shitsuke.html,2017年4月5日最終閲覧)
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  • 迫田圭子「「自分でできる子」が育つ 茶々式しつけメソッド」「自分でできる子」が育つ 茶々式しつけメソッド(https://goo.gl/jNkFEr,2017年4月5日最終閲覧)
  • 岩立京子「子どものしつけがわかる本」子どものしつけがわかる本(https://goo.gl/fWz2ds,2017年4月5日最終閲覧)

上手な叱り方

伝える 子供 PIXTA

では、実際に子供がよくない行動をしようとしているときや、してしまったとき、どのように声をかけたらよいのでしょうか。

何度も同じことをされると、ママの方もイライラして頭ごなしに怒鳴ってしまいたくなることもありますが、そこで一呼吸。これからお伝えすることを意識して伝えてみてください。

まずは子供の思いをくみ取る

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頭ごなしに行動をしかりつけるのではなく「〇〇がしたかったんだよね」などと子供の気持ちを汲み取ってあげるようにしましょう。

自分の思いが理解されたと感じることで、子供はこちらの話を聞いてくれるようになります。「いつでもママはわかってくれる」という安心感があることが、しつけをする上でとても大切なことなのです。

例えばお片付けをきちんとさせたいとしたら「次は〇〇で遊びたかったんだね」と共感したうえで「でも、まずはこれを片付けてからにしよう。ママも手伝ってあげるね」と、一緒に片づけをしようと提案します。手伝ってくれる、ということで子供の心が軽くなるのです。

なぜ叱られたのかを説明する

「だめでしょう!」と大声で声をかけるだけでは「なぜ叱られているのか」がしっかり伝わっていないかもしれません。

子供には「なぜそれをしてはいけないのか」をきちんと説明してあげましょう。長く説明するのではなく、簡単な言葉やジェスチャーで単純明快に伝えてあげるのがおすすめです。

また、子供が「自分が悪い子だから叱られた」など自分の存在自体を否定されたと感じないために、叱った後は抱きしめたり抱っこしたりしてあげるとよいですね。

感情的に叱らない

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体罰はどんなときでもしてはいけません。叩かれて一瞬は言うことを聞くとしても、それは怖いから命令に従っているにすぎず、なぜいけないのかを理解できていないかもしれません。叩かれないと言うことを聞かないようになると、叩いてしまう親の行動もエスカレートしてしまいやすくなります。

手をあげてしまいそうになったら、その場を離れて深呼吸します。ほかの物で発散させたり、外出で気分を切り替えたりしてみましょう。ついおしおきをしてしまう、体罰がやめられない時には、家族や周囲に相談して力を借りましょう。

また、叱った後の感情の切り替えも大切です。一度叱ったらいつまでも怒っているのではなく、叱った直後でも子供が良いことをしたら笑顔でしっかり褒めてあげられるようにしましょう。

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「愛してるよ」を伝えながらしつけよう

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子供にとって何よりも大切なのは「ママやパパから愛されている」ということ。愛情を実感しているからこそ、良くない行動を我慢できたり、よい行動をできたりすることに繋がるのです。

しつけというと「叱る」を中心に考えてしまいがちですが、大切なのは子供に常に愛情を伝え、よいことをしたらたっぷりと褒めてあげること。

子供が生きるために必要なことを学ぶためには、しつけは欠かせません。だからこそ、信頼感を大切にしたしつけをしていきたいですね。

出典元:
  • 菅原裕子「お母さん「早く早く!」と言わないで: 子どもの「できる」を引き出す育て方」お母さん「早く早く!」と言わないで: 子どもの「できる」を引き出す育て方(https://goo.gl/xXpk1f,2017年4月6日最終閲覧)
  • うえだ小児科医院「子育て(Ⅰ)」うえだ小児科医院(http://ueda.byoinnavi.jp/mobile/free191420.html,2017年4月6日最終閲覧)

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