保育園で「初めて食べる」は危険
保育園では、お弁当ではなく給食を取り入れている場合があります。給食には多くの食材が使われているため、入園前の子供はまだ食べたことがないものがあるかもしれません。そのようなときに不安なのは、食物アレルギーです。わが子がどの食品にアレルギーがあるかわからないまま、集団生活で給食を食べる状況になるのは危険といえるでしょう。
給食で食べる可能性がある食品については、アレルギーが出ないか事前に確かめておくと安心です。試す際には、子供の体調が良いときに、小児科の診療時間中を選んで。初めは少量で、アレルギーが出ないことを確認します。その後、保育園で食べる量を、最低でも2回以上食べさせて確認しましょう。給食の量については、入園前の説明会や見学で確認してください。
入園前に食べさせておきたい食材品目
保育園によっては入園前の説明会などで、入園前に食べさせておくべき食品のリストを配ってくれる場合があります。入園前に食べさせるべき食材がある場合は、担当医に相談しながら、子供の月齢に合わせた離乳食を用意しましょう。食べさせてよいかわからない食材がある場合や、調理方法がわからない場合はかかりつけ医や保育園の栄養士に相談すると安心です。
リストがない場合は、次に紹介する厚生労働省指定「加工食品の原材料表示」の表示義務品目、表示推奨品目について確認するとよいでしょう。「加工食品の原材料表示」とは、食品のうち、とくにアレルギー源となりやすい食品について厚生労働省が加工食品製造・販売者に対して表示を求めているものです。
とくにアレルギー症例が多い、または症状が重篤な食品(表示義務品目)
特定原材料等のうち表示義務の7品目は、とくにアレルギー症状の重篤度が高く症例数が多いとされる食材です。症状が出ないか、とくに確認しておくべきでしょう。
Ⓒママリ
アレルギーを引き起こす可能性のある食物は他にも数多くありますが、表に示した食品は、とくに注意が必要とされているものです。年齢ごとに食物アレルギー症状が出やすい食品は異なり、乳幼児期にとくに注意が必要な食品は卵・乳製品・小麦といわれています。
一口にアレルギーといっても症状が出る場所は一つではありません。皮膚、粘膜、消化器、呼吸器などに症状が現れる可能性があり、複数箇所に症状が同時に出るアナフィラキシーショックを引き起こすこともあります。
アナフィラキシーショックなど重い症状を引き起こす食べ物としては、卵がもっとも多く、次いで乳、小麦、そば、ピーナッツなどが原因として報告されています。これらを食べてもよい月齢になったら、その月齢に適した調理方法で、ごく少量から食べさせてみましょう。もしアレルギー症状が出た時のために、小児科の診療時間中に食べさせるとよいですね。症状が出なければ少しずつ量を増やし、入園までには給食と同じくらいの量で試します。
また、エビやカニなどの甲殻類は、幼児期からアレルギーが出ることがあります。毎月の献立表を確認し、給食に出る場合は当日までに自宅で食べさせ、アレルギー反応がないか試してみましょう。