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子供乗せ自転車で死亡事故が発生! 走行時・停車時に注意すべきポイント

2018年7月5日の朝、神奈川県で幼児用座席付自転車に乗った親子が転倒し、1歳の子供が亡くなるという大変痛ましい事故が起きました。自転車はママにとって身近なもの。このような事故が起こらないよう、消費者庁が2018年5月に発表した「幼児用座席付自転車の事故」に関する注意喚起の内容を振り返りながら、どうすれば安全に走行できるのか考えていきましょう。

PIXTA

幼児用座席付自転車の事故について消費者庁が注意喚起

子供乗せ自転車は、幼稚園や保育園の送り迎えや子供の習いごとなど、子供を連れて行かねばならないママにはとても心強い味方となってくれます。

しかしいくら小さい子供とはいえ、2人もいるとママも合わせて3人が一つの自転車に乗って移動することになるので、バランスが崩れやすくなってしまいます。また、実際に転倒してしまい、子供やママがけがをする事故も起きています。

今年5月は「子どもの事故防止週間」だったこともあり、消費者庁から子供を乗せた「幼児用座席付自転車の事故」(転倒など)に気を付けましょうといった注意喚起を促す資料が公開されました。

幼児用座席付自転車の事故がここ数年でどの程度起きているのかについて、事故件数や人数、年齢層といった多方面からのデータが記されています。その内容について詳しく見ていきましょう。

6年間で1,349人が事故にあっています

消費者庁

消防庁によると、14歳以下の子供を対象とした幼児用座席付自転車の事故件数は、平成23年から28年までの6年間で1,349人が事故にあっており、そのうち1,224人が落ちたり転んだりして救急搬送されています。

特に4月から7月に救急搬送が増加傾向にあり、これは4月に新しく幼児用座席付自転車で子供を送り迎えするママが増えることが要因とされています。

幼児用座席付自転車の事故は、1~2歳が多くなっています

消費者庁

事故を年齢別で見てみると、1〜2歳の子供が最も多い結果となっていました。まだ転んだときにうまく受け身をとることが難しく、また体も小さい分受ける衝撃が大きいようです。

医療機関の調査では、停車中の事故も起きています

消費者庁

医療機関ネットワーク事業が調査したところによると、幼児用座席付自転車は停車中にも事故が起きているという結果でした。

1〜2歳は、走行中よりも停車中に事故にあうケースが多くなっています。これは2人以上の子供がいて、停車をして上の子供を降ろしている最中や、ちょっとした用事のために子供を乗せたままその場を離れてしまうといった場合が考えられます。

自転車の事故は走行中だけでなく、停車中も起こるということをしっかり認識したうえで行動すべきといえるでしょう。

事故事例を紹介

自転車 PIXTA

医療機関ネットワーク事業で報告された、自転車での事故事例を紹介します。

ヘルメットを使用していなかった

3人乗りの電動アシスト付自転車の前部の幼児用座席に子どもを乗せて走行し、
道路と歩道の段差を乗り越えようとして、自転車が右側に転倒した。子どもはコ
ンクリートの地面に顔面からぶつかった。シートベルトは着用していたが、ヘル
メットはしていなかった。右側頭骨骨折及び頭蓋内損傷で7日間入院。
(医療機関ネットワーク事業 事故発生:平成 23 年5月、1歳、中等症6) ※1

路上は段差がとても多く、乗り越えようとした際に転倒しそうになってヒヤッとした経験があるママも多いのではないでしょうか?

近くに出かけるから、少しの間だから、子供が嫌がるから、という理由でヘルメットをつけさせないママもいますが、もしものときには致命傷になりかねません。

子供にはまだヘルメットの重要性が理解できないので、被るのを嫌がる場合もあるでしょう。難しいかもしれませんが、ヘルメットをつけないなら自転車には乗らせないなどの対処をしたいですね。

左腕の骨折

買物に行った帰り道に、子どもを2人乗せて走行していた。荷物もたくさんあ
ったため、自転車がふらつき左側に転倒。ヘルメットとシートベルトを着用して
後部座席に乗っていた子どもが左腕を打撲した。夜に腫れが見られ、翌朝になっ
ても左腕を動かさないため受診。左腕の骨折。
(医療機関ネットワーク事業 事故発生:平成 26 年 10 月、3歳、中等症)
※2

ヘルメットやシートベルトを付けていたとしても、腕や肩、足は無防備です。命を落とすという可能性は低いかもしれませんが、骨折などの重症を負ってしまう可能性は十分に考えられます。

買い物などをすれば、その分の重量が自転車にのしかかってくるので、ママもバランスがとりにくくなりますよね。急ぐ気持ちはとてもよくわかりますが、事故を起こさないことの方が大切と考えて行動するようにしたいものです。

幼児用座席付自転車の注意点を紹介

自転車 amana images

消費者庁が推奨する、幼児用座席付自転車を利用する際の注意点を紹介します。

乗車前

幼児用座席に子供を乗せる際は、必ずヘルメットとシートベルトをつけましょう。とくに1歳未満の子供など、幼児用座席の対象年齢から外れている場合は、幼児用座席付自転車を使用しないように努めましょう。電車の利用や徒歩など、他の交通手段を考えたいですね。

道路交通法では、保護者は子供を自転車に乗車させる場合はヘルメットの着用に努めなければならないと定められています。

また自転車を購入する際は、自転車安全基準に合格したBAAマークの有無を確認し、購入後は定期的に整備点検を行うようにしましょう。

走行時

子供の重さや荷物の重さによってバランスを崩さないように、走行時はもちろん、手で押して歩く際も慎重に行ってください。

でこぼこや段差など路面の状況、自動車、歩行者、ほかの自転車にも十分注意して一番安全な方法で走行するようにしましょう。

停車時

転倒する恐れがあるので、子供を乗せたまま自転車のそばを離れたり、目を離したりしないようにしましょう。幼児用座席付自転車には、ほとんどの場合前ハンドルを固定できる機能がついていますので、それを活用してください。

自転車を平らで安全な場所に停車するのはもちろん、子供を乗せるときは後部座席のあとに前部座席、降ろすときは前部座席のあとに後部座席の順番で乗降させるのがおすすめです。

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細心の注意を払って幼児用座席付自転車を利用しましょう

自転車 PIXTA

幼児用座席付自転車は働いているママや、保育園や幼稚園が遠方にある家庭には必需品ですよね。ないと毎日の生活が成り立たないという方もいらっしゃるでしょう。

しかし便利な分、危険も潜んでいるということを常に意識しておくことが大切です。事故が起きてしまってから後悔しても遅く、日ごろから後悔のない選択をしたいですね。

出典元:
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