NHK『すくすく子育て』とは?
子育ては常に分からないことだらけ。誰かに相談したり、ネットで調べたりするママもいると思いますが、テレビでも子育てについて情報が発信されていることを知っていますか?
NHKで放送されている『すくすく子育て』は、お笑い芸人のアンガールズ山根良顕さんとタレントの優木まおみさんがMCを務めている番組。毎週土曜日午後9時~午後9時29分(再放送:翌週土曜日午後0時~午後0時29分)に放送されています。
毎週さまざまなテーマを取り上げ、現役ママやパパたちと子育てについて質疑応答する内容。専門家の方も出演しているので、悩めるママやパパたちにアドバイスをしてくれます。
悩み以外にも手遊びの種類や歌、工作など、いろいろな方向から子育てを応援してくれていますよ。
番組詳細
ⓒNHK
- 番組名:すくすく子育て
- 番組局:NHK Eテレ
- 放送時間:毎週土曜日午後9時~午後9時29分、翌週土曜日午後0時~午後0時29分(再放送)
- MC:アンガールズ山根良顕、優木まおみ
子供をほめると叱るのバランス、とれていますか?
つい最近まで赤ちゃんだと思いきや、子供の成長はあっという間。子供は成長とともに自己主張が強くなっていき、子供なりに自分の気持ちを一生懸命伝えるようになります。
2~3歳前後は言葉数も増え、ママやパパの言うことを聞かなくなることが増えてきますよね。いわゆるイヤイヤも多くなり、つい声を荒げてしまうママも多いのではないでしょうか?
子育てに叱ることは大切ですが、同時にほめることも大切。皆さんは子供をちゃんとほめていますか?ほめたいけれど、思うようにほめてあげることができない、ついつい叱ってしまう…というママもいますよね。
妊娠・子育て・妊活中女性向けアプリ「ママリ」でもこのような投稿がありました。
私には中々できないです
どのように、何て言葉で誉めてますか?
あきらかに、怒ってる方が多いです
良くできなね、賢いね、おりこうさんやね、たすかったわありがとう
など、声掛してますが
かっこいい!!を使った方が良いときいたことがあるのですが
私にはいまいちしっくり来なくて
ほとんど使えてません
男の子には有効な言葉ですか?
どんな言葉で誉めてますか?
一日どれくらい誉めてますか?
質問を投稿してくれたママは、子供のことをどのようにほめていいのか分からず悩んでいるそうです。ほめることよりも怒っているほうが多いとも言っています。
筆者も子供たちをほめるよりも叱ることのほうが多くなっているのが現実。なかなか思うようにいかず、つい感情的になってしまいます。
同じように悩んでいるママたちはたくさんいるはずです。一体どのようにほめること、叱ることを使い分ければ良いのか知りたいですよね。
子供には「ほめると叱るのバランス」が大切
ⓒNHK
子供と毎日過ごす中で「すごいね」「かっこいいね」「頑張ったね」とほめ言葉をたくさんかけてあげたいですよね。しかし、慣れない育児や家事でいっぱいいっぱいになってしまうと、つい叱ってしまうということもあります。
叱り過ぎは子供を傷つけてしまうことにもなりかねません。ほめる、叱るのバランスはどのようにしたら良いのでしょうか。NHK『すくすく子育て』公式サイトにも悩めるママから質問が届いていました。
ほめるよりも注意をしてしまう…
娘は、どちらかといえば自分のことは自分でできるので、ほめてあげたい気持ちがあるのですが、子どもができることや、やろうとしていることをほめるより、そのとき気になったことを叱ってしまいます。例えば、ひとりでパジャマに着替えることができているのに、パジャマのリンゴ柄を見て「リンゴいただきま~す」と言って遊びだしたり、自分で手を洗うことができているのに、水で遊びだしたりした時、つい叱ってしまいます。もっとほめてあげたほうがよいのでしょうか?
(2歳8か月の女の子をもつママより) ※1
子供ができたことよりも、気になったことを注意してしまうというママからの質問です。この質問を読み、筆者はママの気持ちがとても分かりました。
つい目についたところを注意してしまい、ほめることを忘れてしまいますよね。特に忙しい時間はどんどん進めてほしいのに、言うことを聞いてくれずイライラしてしまいます。
この質問に対し、専門家の方はこのように回答していました。
考えさせるような言葉がけを
回答:岩立京子さん
パジャマのリンゴ柄で遊ぶところは、とても想像力が豊かですね。そんなときは「パジャマを着てからのほうがゆっくり食べられるよ」と声をかけて、ママも遊びに参加して着替えを促すのもよいでしょう。
手洗いのときに遊んでしまうときは、ただ「早くしなさい!」と注意するより、「お水がもったいないから早く洗おうね」といった言葉がけをしてみましょう。すでに自分で手を洗う力は身についているので、子どもに考えさせるような言葉をかけることで学んでくれると思います。また、ほほ笑んだりうなずいたりしながら言葉をかけるとよりよいでしょう。 ※2
岩立京子さんはこのように回答をしていました。子供は目についたものからさまざまなイメージを膨らませ、遊ぶことがとても上手です。思うように動いてくれないときは一緒に遊びながら声かけをして促すと良いと話しています。
子供自身に考えさせるような言葉かけをすることが大切だそう。つい叱りたくなるシーンでも、少し深呼吸し声掛けをすると良いのではないでしょうか。
「最初に共感を伝える」をルールにする
子どもに注意をするときは「最初に共感を伝える」ことをルールにしてはどうでしょう。例えば、バジャマで遊んで着替えないとき、まずは「おもしろいことを見つけたね」と声をかけて、子どもの気持ちへの共感を伝えます。その後に「でも早く着たほうがいいよ」と付け加えるのです。 ※3
汐見稔幸さんは、子供を注意するときは「最初に共感を伝える」というルールを作ると良いと話しています。叱る前に子供の気持ちに共感し、寄り添うことで自分の気持ち、話を聞いてくれた、分かってくれたと子供は思うのではないでしょうか。
ママもパパに育児のことを話したとき、共感してもらえるとうれしいですよね。共感したあと、促す言葉をかけてあげると良いかもしれません。
子供の遊びがなかなか終わらない
子どもの遊びに共感して、一緒に遊んだりしても、なかなか遊びが終わらないときはどうしたらいいでしょう? ※4
子供は夢中になるとなかなか遊びを終わらせてくれないですよね。何度も声かけをして返事はするものの、手は止まりません。筆者の子供たちも同じで、何度言ってもやめてくれないことが多いです。
共感が伝わっていれば親の言葉を聞いてくれる
子どもに共感が伝わっていれば、ママから「時間があまりないのよ」と言われたときに、子どものほうも考えてくれると思います。成長にしたがって、親の都合や気持ちも考えられるようになってきますので、大丈夫ですよ。 ※5
先ほど紹介したように「共感」することが大切だそうで、ママの気持ちも促すように伝えることで子供も少しずつ周りのことを考えられるようになります。
小さいうちは難しいかもしれませんが、気長に共感しながら声かけをしていきましょう。
イライラからの気持ちをうまく切り替えられない
子どもの行動にイライラしてしまい、うまく気持ちを切り替えられず、共感を伝えることができない場合はどうしたらいいでしょう? ※6
子供の行動が気になってしまうママたち。筆者もなんで今それをやるのかな?と疑問、不満に思うことが良くあります。うまく気持ちを切り替えられず、叱ってしまい自己嫌悪をすることも少なくありません。
共感を伝えることができないときはどうしたら良いのでしょうか。
部屋に鏡を置いて自分の顔を見る
イライラしたときは「大きく息を吸って」と言いますが、余裕がない場合もありますよね。そんなときは、部屋に鏡を置いてみてください。そして、何か言ってしまいそうなときに、鏡で自分の怒っている顔を見るのです。そうすると、どんな表情を子どもに見せているのか、客観的に気づくことができます。また、みなさんはまわりにたくさんの大人の目があると、そこまで怒ることがないと思います。鏡は、その大人の目の代わりにもなるのです。鏡を見て「これはいけない」と感じて、共感の言葉からやりなおそうと落ち着いて考えることができるかもしれません。 ※7
そんなときは、鏡で自分の顔を見ることで客観的に自分をとらえることができるそうです。イライラしたときは離れて深呼吸をすると良いとは言いますが、なかなか余裕がないとできる行動でもありません。
鏡を見てどんな表情で子供に話しかけているかを見ることで気持ちが落ち着くかもしれませんね。鏡の存在を意識すること自体が、自分を客観的に見るという機会を増やし、イライラする気持ちを鎮めるきっかけになりそうです。
焦らずゆっくり育児を楽しみましょう
ママや子供の数によって、成長する過程はさまざま。周りの人からアドバイスをもらっても、うまくいかないこともあるのが育児。
もし厳しく叱ってしまった、感情的に怒ってしまった…など、気づいたときはそっと子供を抱きしめてあげましょう。ママも1人の人間ですから、できないこと、間違えることもあります。
筆者は短気なためすぐに叱ってしまい、待つことがなかなかできず子供たちを傷つけてしまうこともしばしば。専門家のアドバイスを心にとどめ、少しずつ子供たちに共感しながら過ごせたらと思います。皆さんも一緒に焦らずゆっくり育児を楽しみましょう。