ⓒ井上はるか
キノコは冷凍すれば傷みにくく、うまみが増す
キノコを傷ませないために効果的な、冷凍保存。しかし、キノコにおける冷凍のメリットはそれだけではありません。実は新鮮なキノコをすぐに冷凍しておくと、食感やうまみがアップすると言われているのです。
傷みにくい上においしく食べられるなら、冷凍しない手はありませんよね。ここからは、キノコを冷凍する際のポイントについてお伝えします。
1. 余ったキノコはカットして冷凍保存袋へ
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今回は、いろいろなキノコをミックスして冷凍する方法をご紹介します。使用するのは以下のキノコです。
- シメジ 1袋
- エノキ 1袋
- エリンギ 1袋
いろいろなキノコを合わせておくと、調理する際、一度に色々なキノコを使えて便利ですよ。
シメジは石付きを取って、ほぐします。エノキは菌床とおがくずが付いた部分を切り落とし、1/2の長さにカット。根元の部分は手でほぐしてください。エリンギは石づきを落とし、長いようなら横半分にカットしてから縦にスライスします。カサを下にして立てると、縦に包丁を入れやすいですよ。
切ったキノコ類はボウルなどに入れ、しっかりと混ぜてミックスしてから冷凍保存袋に入れましょう。
2. 使いたいときは凍ったまま軽くほぐして調理できます
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冷凍したキノコはこのようになります。固まっていますが、手でほぐせるため、使いたいときに使いたいだけ取り出し、すぐに調理できますよ。
凍ったままフライパンへポン!「キノコのマヨしょうゆ炒め」
ここからは、冷凍したキノコを活用したレシピをご紹介します。解凍作業は不要で、簡単調理。ぜひ覚えてくださいね。
材料(2~3人分)
- 冷凍きのこミックス(シメジ・エノキ・エリンギ):およそ300g
- マヨネーズ:大さじ1
- しょうゆ:大さじ1
- 塩:ひとつまみ
- 小ねぎ(あれば):お好みで好きなだけ
1. 凍ったきのこをフライパンへ
キノコをほぐしながらフライパンに入れ、炒めましょう。凍った状態でも手でパラパラとほぐせば、写真のようにきれいにほぐれますよ。
2. 水分を飛ばし、味付け
冷凍キノコを加熱すると、水分が出てきます。十分に水分を飛ばすことでしっかりと味付けができるため、強火で水分を飛ばしてください。時間の目安としては、3~4分程度です。
水分が飛んできたら、しょうゆとマヨネーズで味付けをします。
3. 少し焦げたところで火を止め、塩をふる
焦げ付きそうな直前で火を止めます。写真のように、キノコに少し焦げ目がつく状態が目安です。火を止めてから、塩をひとつまみ入れて混ぜます。
マヨネーズとしょうゆの香ばしい香りが食欲をそそります。お好みで、仕上げに刻んだ小ねぎをあしらってもよいですね。
- 甲山恵美,青柳康夫「キノコは冷凍に適しているか」(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh/26/1/26_11/_pdf/-char/ja,2020年7月17日最終閲覧)
- 森林研究本部「きのこの美味しさを測定する」(https://www.hro.or.jp/list/forest/research/fpri/dayori/1809/1809-7.pdf,2020年7月17日最終閲覧)
キノコは、多く買ったら即冷凍しよう
キノコは「冷凍したほうがおいしい」という不思議な食べ物。痛ませないことに加え、食感とうまみを存分に味わうためにも、多く買ったら即凍らせる習慣をつけることをおすすめします。
一度凍らせたキノコは、冷凍で1か月ほど保存できます。今回ご紹介したお料理以外にも、炒め物、煮物、スープやお味噌汁など、いろいろなお料理に活用してみてくださいね。